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VertexAIでgoogle検索によるグラウンディングの素晴らしさを伝えたい

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何を伝えたいか

Vertex AIでは「グラウンディング」という機能を使うことで、生成AI(Gemini)の回答にGoogle検索の結果を組み込むことができます。
これにより、インターネット上の最新情報を活用した回答が可能になります。

エンジニアとして嬉しいのは、GUIで設定した内容をそのままソースコードとしてコピーできる点です。既存のアプリにもほぼコピペで組み込めるというわけで、これは本当に便利!

グラウンディングとは

生成AIが、回答を生成するときに外部情報を使って回答することです。
これによって、以下のような課題を回避できる可能性が高くなります。

  1. ハルシネーション(間違った情報を言ってしまうこと)
  2. 回答した情報が最新の情報ではない

https://cloud.google.com/vertex-ai/generative-ai/docs/grounding/overview?hl=ja#ground-public

グラウンディングには次の利点があります。
モデルのハルシネーション(モデルが事実に基づいていないコンテンツを生成すること)を削減します。
モデルのレスポンスをデータソースに固定します。
引用と信頼スコアを提供することで、生成されたコンテンツの信頼性と適用性を高めます。

VertexAIのグラウンディング

VertexAIでは、google検索によるグラウンディングをサポートしています。
その他にも、VertexAI Searchも使えたりするのですが、今回はgoogle検索の焦点を当てて書きます

因みに、もう少し高度なグラウンディングを行いたい場合には「Vertex AI Search」も選択肢に入ります。Google検索とRAG(Retrieval-Augmented Generation)を組み合わせたようなアプローチで、複雑で複数の情報源が必要なケースに適しています。

実際に使ってみる

VertexAI Studioを使います。

Vertex AI Studio でグラウンディングを有効にしてみましょう。
下記画像の通り、有効化するのみです。

グラウンディングを使用しないパターン

(このモデルがいつまでのデータを保持しているのかわかりますね...)

グラウンディングを有効にしたパターン

回答根拠として、google検索の結果を引用してくれました。
回答も正しいですね

ソースコードとしてそのまま引用できる

この機能はGUIでのみ使える訳ではなく、開発しているアプリに組み込むことが出来ます。それも(ほぼ)コピペで使えます。


何をインストールすれば良いのかまで丁寧に書いてあります。GUIでの設定等がそのまま反映されているのでGUIで色々実験してみて、それをそのままコピペすればOKだと思います。

まとめ

VertexAI のグラウンディング機能を使うことで、生成AI(gemini)がGoogle検索の結果を引用した回答をしてくれるようになります。ハルシネーションの回避や最新情報を使った回答を実現したい場合には有効な手段となると思います。

また、GUIで簡単に実験できるので、「ちょっと試してみようかな」と思ったら簡単に出来るのも魅力的なポイントです。

一点惜しいところがあるとすれば、回答のフォーマット(例:JSON)を指定できないこと。
APIとして扱いたいときなど、JSONでの出力がほしくなる場面は多いと思うのですが、現状では 厳密な構造で出力させるのは難しく、力技が必要です。
※グラウンディングを使わない場合は、jsonで出力できます

Hajimari Tech Media

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