軽めサイレントタクタイルスイッチカタログ2023年版
はじめに
この記事は筆者が最近収集して使用感を試した、現行そこそこ入手性の良い、標準的な重さのサイレントタクタイルスイッチを比較検討したレポートになります。
みなさんご存知の通り、キースイッチの使用感というのは個人個人違うものですし、重視する指標も違ってくると思います。ただ、筆者本人としては至極真面目に試した結果ではあるので、誰かの参考になれば幸いです!
試用環境
特徴としてはAlice配列の65%キーボードで、樹脂製のためタイピング時の反響音もなく、安価で入手性も悪くないと、非常に素直な良いキーボードです。また、Keychronというか最近のキーボードはたいていそうだと思うのですが、当然のようにHot Swappable対応です😎
できればこの配列のまま中央で分割したやつを出してほしい・・!
そうそうあることではないにしても、もし壊れたら即二代目を買うだろうなと思うくらいには気に入ってます😊
背景
前述のキーボードはBareboneで買い、最初は下記のスイッチを使っていました。
そんなことがあり、ちょっと軽めでありつつも、しっかりタクタイル感の感じられる静音スイッチを探しだした、というのが当記事のイントロダクションなわけです。
なんでサイレントタクタイル?
タクタイルでないと困る
- もともとHHKB Type-Sが好きだった
- リニアだといつの間にか指が沈んでスイッチが入っている
- タクタイルの、指がスコッと抜けるまで力を入れないとスイッチが入らない安心感が手放せない
長年タクタイルスイッチのキーボードを使ってきた手癖があるんでしょうね、、
サイレントスイッチでないと困る
- キータイプ音に異常に神経質
- スイッチ自体に静音機構が組み込まれたものが出てくる前から、Oリングや静音ダンパーを使っていた
- ↑は、どんなに優れたスイッチでも結局静音対応を施した別のスイッチになってしまうので微妙
改造しないの?
- しません!スプリング交換で既存スイッチを軽くしたり、擦過音が気になるなら潤滑すればいいというのは知識としては知ってますが、、
- キーボードもそうですが、自作はしないポリシーでやっていきたいんですよねぇ
- 手遅れな気もするけど、深みにハマりすぎないところでやっていきたい
スイッチ比較
前置きが長くなりましたが、本題のスイッチ比較をやっていきます!
すべて購入した上でのレビューです👍
スイッチ選定の基準
- 静音タクタイルスイッチであること
- タクタイルスイッチではおそらく軽め〜標準的な重さと評価されるであろう45gから55gの間のもの
- 背景のところで書いたとおり、重めスイッチがちょっとつらい感じだったことから
- できれば日本で展開されているECサービスで購入が可能なもの[1]
テスト方法
- 実際にkeychron v8に20キーくらいを目安にインストールして、最低1週間くらい試用します
- ただし、目立つ不満点が見つかった場合は試用期間を切り上げてしまっています。良い点が書かれていないスイッチは察してください🙇
スイッチリスト
Kailh Midnight Silent V2 Switch / Tactile
- タクタイル感は軽め
- 全体的に優等生っぽく、クセがない感じ
- 強いて言えば、押した時に若干擦れるような音がするのが気になる
Kailh Deep Sea Silent Box Switch Whale
- 2023/09/05時点では欠品中😢
- 製品名で検索すれば色々なところで売られている模様。例えば → https://www.amazon.com/dp/B0BWF3F26H
- いい感じのタクタイル感があり、打鍵感良好
- 底打ち時、減音パーツ?と当たったときの、大げさに表現するとネチっとした音というか感触というかが気になる
WS Switch Series - WS Silent Tactile
- 底打ち音が高く、やや大きい
- 静音具合が他と比べて今ひとつ。準静音スイッチ??
- やや軸がグラつくのが気になる、、
IDOBAO X KAILH Elf Ultra Silent MX Switches
- 紫のほうがタクタイルスイッチです
- タクタイル感はだいぶ弱め
- 底打ち音は確かに静か・・?
- Kailh Midnight Silent V2 Switch比で若干静か?レベルだと思った
- Ultra Silentという名前でだいぶハードルが上がっていた感は否めず
- Kailhスイッチの特徴なのかもしれないけど、底打ち音よりも、微妙に擦れたような感触・音が若干気になる
TTC Silent Bluish White
- かなり静か
- 擦過音なども全然なく快適
- タクタイル感はそこそこ。個人的な好みを言えばあと一声!な感じ
- 特徴的な打鍵感があり、もしかすると好みがわかれるかも?
- 他のスイッチは僅かな沈み込み→タクタイル的な抵抗→スコンと落ちるという感じ
- だけど、これには↑の最初の僅かな沈み込み部分がほぼ無い
- 蛇足ではあるけど、同色のSilentではないスイッチが存在するので注意!!
- ただ、非Silentの方も良好な評価を得ていそうな雰囲気
- 35キー買って、1キーだけ異音がするスイッチが入っていて残念
TTC Silent Brown V2
- めちゃくちゃ静か
- 軸のブレなどもほぼなく、擦過音もないので非常に快適
- タクタイル感は軽め
Outemu Tom switches
- 底打ち音が高く、やや大きい
- 静音具合が他と比べて今ひとつ。準静音スイッチ??
- youtubeなどではsilentとして紹介されているので、silentなのかもと思ったが、、
- もしかしたらTTC Bluish Whiteと同様にsilentバージョンがあるのかも
- 打鍵感そのものは悪くない気が。ルブ済みが強調されているだけあって、押した感触はかなりスムーズ
- タクタイル感は程よい感じ
- 販売元次第だとは思うけど、梱包がチャック付きのビニール袋だったからか、ピンが折れてはいないものの、曲がりまくっていて残念😂
Outemu Lime switches
- Lemon switchesで紹介されているところもある模様
- しっかり静音
- ルブ済みが強調されているだけあって、押した感触はかなりスムーズ
- タクタイル感は軽め
- 個人的に、TTC Silent Brown V2と利きスイッチしたら区別がつかないだろうなと思う
- 強いて言えば、押してからタクタイル感が発生するまでの距離が若干(本当に若干)こちらのほうが長いかも?
- 販売元次第だとは思うけど、梱包がチャック付きのビニール袋だったからか、ピンが折れてはいないものの、曲がりまくっていて残念😂
まとめ
- Kailhスイッチは全体的に微妙な擦過音と感触があり、気になる人は気になるかもしれない
- TTCスイッチは打鍵感が好みに合いさえすれば、クオリティ高い!
- Outemuスイッチは、ピンの状態のせいなのか、インストール時に擦れる感じが強くて不安になることがある😨
- タクタイル感の強さは以下の通り(繰り返しになりますが、個人の感想です)
- Elf = WS = TTC Brown
- <= Midnight = Outemu Lime
- <= TTC Bluish White
- <= Outemu Tom
- < Deep Sea
Appendix
完成図
- 執筆時は画像の通りのスイッチ構成で、左右の中央4x2列はTTC Silent Bluish Whiteで、左の残りのキーはOutemu Limeですが、右はTTC Silent Brown V2を使っています
- お試しで色々なスイッチを買ってしまったのもあり、贅沢に(?)変荷重(?)構成😅
- 左右の外側のキーが違うのは、単純にどちらかに決めかねているからです!
- 中央のキーはKailh Deep Sea Silent Box Switch Whaleと迷った結果、より癖の少ない方を選択した感じです
- 気分次第でスイッチが交換できるので、本当にHot Swappable機能は素晴らしすぎる!!
大量に買っ(てしまっ)たスイッチの整理
35スイッチごとに整理できてめちゃくちゃ便利!!
箱の数でいくつのスイッチを自宅に在庫しているのかをひと目で確認できるので、物欲が高まった時にチラッと見るだけでスッと冷静になれます💪
-
筆者は海外からの個人輸入/通販はたしなみますが、商品が届かずサポートも要領を得ず、結局手元に届くまで半年以上かかったみたいな経験があったり、AliExpressのショッピングモールならではの独自文化がよくわからないなどの理由で、ちょっと二の足を踏むところがあります ↩︎
Discussion