🧳

JSAI2025参加報告

に公開

JSAI2025(2025年度人工知能学会全国大会)の参加レポートです。

発表

Ubie社からは3件の発表があり、私は現病歴テキストからの情報抽出をテーマに発表しました。

https://confit.atlas.jp/guide/event/jsai2025/subject/1O4-OS-18a-04/detail?lang=ja

[1O4-OS-18a-04] 診断前の病歴テキストを対象としたLLMによるエンティティリンキング精度検証
〇西林 孝1、太田 満久1、風間 正弘1 (1. Ubie株式会社)
キーワード:自然言語処理、ヘルスケア、知識ベース

発表資料は以下
https://speakerdeck.com/hagino3000/zhen-duan-qian-nobing-li-tekisutowodui-xiang-tositallmniyoruenteiteirinkinkujing-du-jian-zheng

特に印象に残ったトピックと感想

LLMを利用した難病・希少疾患コーパス作成

自分と似たテーマでかつLLMと人間の協働作業プロセスまで形にしていたので勉強になった。症例報告から症状を抽出してHPO IDを付与。LLMの出力をアノテーションツールが食える形にして既存アノテーションツール上で可視化して人間がチェックするのは真似したい。
https://confit.atlas.jp/guide/event/jsai2025/subject/2L1-OS-25-05/detail?lang=ja

LLMを利用したユーザー調査の是非

指示文でペルソナ設定したLLMを利用してユーザーインタビューの代わりとする事例、ポスター発表がいくつもあった。実際にインサイトが得られる、としている発表もあれば「LLMは知能を落すことができないから真のペルソナになりえない」と断じている意見もあり賛否両論あって非常に面白かった。LLM活用で得たいものが本当に得られているのか、どう検証すべきか議論できるのはやはり楽しい。

人文社会科学とAIの融合研究

特殊詐欺推定や犯罪心理学との融合といったテーマで普段聞けない話だった。詐欺かどうかの分類で既存手法は犯人の行動を分類するが、騙す側の手法がどんどん新しくなるためいたちごっこだった、しかし騙される側の状態(騙されているかもと感じているときのふるまい?)は普遍的なものがあるので騙される側の情報から推定するといった話など。カスタマーハラスメントする人の研究も面白かった。被験者を集めたのがすごい。

まとめ

自分もやっておいて何ですがLLMを活用した発表が多かった。LLMを業務に取りいれたとしてLLMの出力をどう適切に評価するか、自分も実務で取りくむ必要があるので来年は発表テーマにしたい。

Discussion