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非エンジニアチームにアジャイルを─BizOpsチームにスプリントプランニングを導入してみた─

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非エンジニアチームにアジャイルを─BizOpsチームにスプリントプランニングを導入してみた─

はじめに

こんにちは!
今回は、BizOpsチーム(Business Operations)にスプリントプランニングを導入して、業務改善を進めた取り組みを紹介します。

私は普段、CTO室に所属しており、今回は外部メンバーとしてBizOpsチームの支援に関わりました。
非エンジニアチームにもアジャイルの考え方が有効なのか? 実践を通じて見えてきたことを、リアルにまとめています。


なぜBizOpsチームにスプリントプランニングを?

BizOpsチームは、事業推進や業務改善をミッションとしてビジネス組織全体を支えてくれているチームです。
支援を開始した当初、BizOpsチームはこんな課題を抱えていました。

  • タスク管理が分散していて、全体像が見えにくい
  • タスクの粒度がバラバラで、進捗を把握しづらい
  • 優先順位付けが属人的で、意思決定に時間がかかる

組織の成長とともに、個人の裁量に頼る運営スタイルには限界がきていました。
そこで、アジャイル開発のプラクティスであるスプリントプランニングを取り入れることにしました。


具体的なアプローチ

スプリント設計

まずは、1週間単位でスプリントを回す設計にしました。
タスク管理におけるポイントは次の通りです。

  • 優先度:重要度を明確にする
  • 所要時間:作業負荷を可視化する
  • タスク種別:業務の種類(分析、改善、開発など)で分類
  • 期限:計画的な進行をサポート

運用プロセス

導入は段階的に進めました。

  1. タスクボードで現状を可視化
  2. 2週間後にスプリントプランニングを本格運用
  3. 1ヶ月後にふりかえり文化を定着させる
  4. データに基づく改善活動を継続する

また、デイリースタンドアップを効率化し、週次ふりかえりで定量的な進捗確認を行うようにしました。


導入の成果

スプリントプランニング導入により、BizOpsチームには明確な変化が生まれました。

生産性の向上

  • タスクが一元管理され、業務全体の可視化が進んだ
  • 優先順位ベースで、着実にタスクを消化できるようになった
  • スループットが向上し、無理なく成果が出せる体制に

意思決定とマネジメントの改善

  • データに基づいて進捗を把握できるため、意思決定が迅速に
  • 業務の文脈をチーム全体で言語化・共有できるようになり、把握のための時間が大幅に削減された
  • チーム改善の具体的なアクションが取れるようになった
  • リスクの早期検知と対策が可能に

チーム運営の変化

  • 新メンバーのオンボーディングがスムーズに
  • 共通認識のもとで動けるチーム文化が育ちつつある

成功のポイント

この取り組みで大事だったのは、次の3つです。

  • 小さく始める:完璧を目指さず、まず動く
  • 定量的にふりかえる:感覚ではなく、データで振り返る
  • 継続的に改善する:仕組みを作って回し続ける

特に、チームの現状に合わせて柔軟にカスタマイズしながら進めたことが、成功の鍵でした。


今後の展望

今後は、スプリントごとの成果やチームの貢献をさらに可視化し、
メンバー一人ひとりが成長と達成感を実感できる運営を目指していきます。

また、今回の取り組みを社内で共有したところ、
マーケティングチームやコンサルタントチームなど、他部署からも
「自分たちもスプリントプランニングを導入したい!」という声が上がってきています。

今後は、こうした他チームへの展開支援も視野に入れながら、
社内全体にアジャイル的な業務運営の文化を広げていきたいと考えています。


おわりに

今回の取り組みを通じて、
非エンジニアチームでもアジャイル手法は十分に機能することを実感しました。

形式にとらわれるのではなく、チームの課題や文化に合わせてアジャイルを取り入れること。
それが、業務改善を一歩進める大きなヒントになると感じています。

この記事が、同じような課題を抱える方の参考になれば幸いです!


著者プロフィール

kazuki takahashi

CTO室所属。業務改善・データ活用推進を担当。
普段は社内のデータ基盤整備や、非エンジニア組織への業務改善支援に取り組んでいます。
「チームに伴走しながら仕組みを作る」のが好きです!

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