スプレッドシートからQaseにテストケース管理を移行した話
こんにちは!ハコベルシステム基盤部QAエンジニアの佐々木です。
今回はスプレッドシートからQaseにテストケース管理を移行した話をしたいと思います。
Qaseとは
まずQaseとは、クラウド上で以下の内容が行えるテスト管理ツールです。
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テストケースの管理
作成したテストケースがSuite毎に一覧で表示されます。 -
テストケースの作成
Test Case Stepsに手順や期待値を記載できます。
Shared stepsで共通ステップを作っておくと、作成した手順を使いまわしたりすることができます。 -
テストの実施
Test runs画面で実施結果の入力が行えます。
実施したいテストケースも事前に選択可能です。 -
進捗管理
Test runs画面でテストの進捗が円グラフとパーセンテージで表示されてます。 -
不具合の報告起票
Defects画面で不具合チケットの新規起票や管理が行えます
Qaseを導入した経緯について
Qase導入前はGoogleドライブ上でテストケースを管理していました。
しかし開発規模の拡大に伴ってドライブ上だけでスプレッドシートのファイルが100件以上になっており、管理が行えない状態になっていました。
またQAチームのQA対応の負荷が以前より問題視されており、
開発スクラムチームのエンジニアチームもQA実施を行う運用になり、
複数人でもQA実施やケースの管理が行えやすいように、テストケース管理ツールのQaseの導入を決意しました。
導入検討したテスト管理ツール
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Qase
- 価格面で一番安価
- 作成できるテストケース数に縛りがない
- レビュー機能も料金プラン次第では存在する
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TestRail
- 選定したツールで価格が一番高い
- テストケースのレビュー機能がなかった
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TestLodge
- 価格面では比較的安価
- 作成できるテストケース数に縛りがある
- テストケースのレビュー機能がない
導入にあたってTestRail、TestLodge、Qaseの3つで検討しましたが、
価格面やテストケースのレビュー機能の有無、テストケースの作成数の縛りなどを考慮をした結果、一番要件にあったQaseを選定しました。
良かった点
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各チームのテストケースがQase上に集約されたため、管理がしやすくなった
Googleドライブ上で各スクラムチームごとに散乱して格納していましたが、
Qase上に各スクラムチームのテストケースが集約され、管理や参照しやすくなりました。 -
テストの進捗管理がパーセンテージで表示されるので確認しやすくなった
テスト実施する際はRun画面でパーセンテージで表示されるので、
進捗率やNGの検出率が把握しやすくなりました。 -
テストケースが視認しやすい
スプレッドシート上では行ごとにずらっと並んでいるため、
文字数が多いと視認性が悪かったのが、Qaseではレイアウトがきっちりしているので視認しやすいです。
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不具合報告をQase上で行えるようになった
不具合の報告は今までSlack上もしくはclickupで起票するかのどちらかでしたが、
Qase上に集約することによって、不具合のステータスや件数が確認しやすくなりました。
悪かった点
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レビュー機能が名指しでしか設定できない
有償化にあたり目玉であったテストケースのレビュー機能ではあったのですが、
レビューをしてもらう時に一人一人名指しでしかできないので、複数人に依頼したい場合は時間がかかってしまいました。
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レビュー機能で1ケース単位でレビュー依頼が出せない
テストケース編集画面でレビューに送るボタンを押さないと依頼を出せないので、テストケース数が多いと手間と時間がかかってしまいました。
今後行っていきたいこと
- 自動テストケースをQaseのフォーマットに合わせて移植し、Qase上で管理できるようにしていきたい
- CypressやTestcafeといったE2Eテストフレームワークと連携できるようなので、Qase上に自動化テストの実行結果を残せるようにしていきたい
まとめ
レビュー機能など使っていて残念な部分はありましたが、
概ね各機能が使いやすくなっておりテストケースの管理や実施が楽になったのと、
外部アプリ系の連携が充実しており、
Slack通知を入れたりするとレビュー依頼やQAの実施依頼がきたのがすぐにわかるので、
導入してとても良かったと思っています。
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