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スプレッドシートからQaseにテストケース管理を移行した話

2023/05/19に公開

こんにちは!ハコベルシステム基盤部QAエンジニアの佐々木です。

今回はスプレッドシートからQaseにテストケース管理を移行した話をしたいと思います。

Qaseとは

まずQaseとは、クラウド上で以下の内容が行えるテスト管理ツールです。

  • テストケースの管理
    作成したテストケースがSuite毎に一覧で表示されます。

  • テストケースの作成
    Test Case Stepsに手順や期待値を記載できます。
    Shared stepsで共通ステップを作っておくと、作成した手順を使いまわしたりすることができます。

  • テストの実施
    Test runs画面で実施結果の入力が行えます。
    実施したいテストケースも事前に選択可能です。

  • 進捗管理
    Test runs画面でテストの進捗が円グラフとパーセンテージで表示されてます。

  • 不具合の報告起票
    Defects画面で不具合チケットの新規起票や管理が行えます

Qaseを導入した経緯について

Qase導入前はGoogleドライブ上でテストケースを管理していました。

しかし開発規模の拡大に伴ってドライブ上だけでスプレッドシートのファイルが100件以上になっており、管理が行えない状態になっていました。
またQAチームのQA対応の負荷が以前より問題視されており、
開発スクラムチームのエンジニアチームもQA実施を行う運用になり、
複数人でもQA実施やケースの管理が行えやすいように、テストケース管理ツールのQaseの導入を決意しました。

導入検討したテスト管理ツール

  • Qase
    • 価格面で一番安価
    • 作成できるテストケース数に縛りがない
    • レビュー機能も料金プラン次第では存在する
  • TestRail
    • 選定したツールで価格が一番高い
    • テストケースのレビュー機能がなかった
  • TestLodge
    • 価格面では比較的安価
    • 作成できるテストケース数に縛りがある
    • テストケースのレビュー機能がない

導入にあたってTestRail、TestLodge、Qaseの3つで検討しましたが、
価格面やテストケースのレビュー機能の有無、テストケースの作成数の縛りなどを考慮をした結果、一番要件にあったQaseを選定しました。

良かった点

  • 各チームのテストケースがQase上に集約されたため、管理がしやすくなった
    Googleドライブ上で各スクラムチームごとに散乱して格納していましたが、
    Qase上に各スクラムチームのテストケースが集約され、管理や参照しやすくなりました。
  • テストの進捗管理がパーセンテージで表示されるので確認しやすくなった
    テスト実施する際はRun画面でパーセンテージで表示されるので、
    進捗率やNGの検出率が把握しやすくなりました。
  • テストケースが視認しやすい
    スプレッドシート上では行ごとにずらっと並んでいるため、
    文字数が多いと視認性が悪かったのが、Qaseではレイアウトがきっちりしているので視認しやすいです。

  • 不具合報告をQase上で行えるようになった
    不具合の報告は今までSlack上もしくはclickupで起票するかのどちらかでしたが、
    Qase上に集約することによって、不具合のステータスや件数が確認しやすくなりました。

悪かった点

  • レビュー機能が名指しでしか設定できない
    有償化にあたり目玉であったテストケースのレビュー機能ではあったのですが、
    レビューをしてもらう時に一人一人名指しでしかできないので、複数人に依頼したい場合は時間がかかってしまいました。

  • レビュー機能で1ケース単位でレビュー依頼が出せない
    テストケース編集画面でレビューに送るボタンを押さないと依頼を出せないので、テストケース数が多いと手間と時間がかかってしまいました。

今後行っていきたいこと

  • 自動テストケースをQaseのフォーマットに合わせて移植し、Qase上で管理できるようにしていきたい
  • CypressやTestcafeといったE2Eテストフレームワークと連携できるようなので、Qase上に自動化テストの実行結果を残せるようにしていきたい

まとめ

レビュー機能など使っていて残念な部分はありましたが、
概ね各機能が使いやすくなっておりテストケースの管理や実施が楽になったのと、
外部アプリ系の連携が充実しており、
Slack通知を入れたりするとレビュー依頼やQAの実施依頼がきたのがすぐにわかるので、
導入してとても良かったと思っています。

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