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コピーライティング思考のススメ

2024/06/04に公開

ハコベルでプロダクト開発部長をしている宮武です。

私が新卒入社した企業では広告業界にいましたが、現在は物流業界DXプロダクトの責任者という畑違いの仕事をしています。そんな中、広告業界で学んだコピーライティングのスキルが生きる場面がたくさんあることに気が付きました。ここでは、コピーライティング思考のメリットをいくつか共有します。

コピーライティングが活躍するシーン

コピーライティングは、以下のような多様なシーンで活用できます。

  • 会社のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を策定する
  • 新サービスの名称を決める
  • LPページにおける広告文を考える
  • 営業資料の訴求ポイントを明確にする
  • プロジェクトの名称を決定する
  • OKRのObjective(目標)を設定する
  • 部署の四半期目標を定める

多面的な思考力の養成

コピーを考える際には、「散らかす→選ぶ→磨く」というプロセスを踏みます。

特に「散らかす」作業が重要で、一つのコピーに対して多くのアプローチを考え出す必要があります。

例えば、ハコベルのサービスである「ハコベル運送手配」の魅力を伝えるコピーを考える時、サービスの利点やユーザーの心理を多角的に分析し、最適な訴求ポイントを選び出します。

  • サービスベネフィット
    • 高いマッチング率、マッチングスピードが速い、車格が豊富、全国カバー、厳正な審査、サポートが厚いなど
  • ユーザーの心理
    • 確実にマッチングができるかどうか不安、どんなドライバーが来るのか不安、ドライバーと電話したくないなど

こうして無数に出てきた切り口から、取捨選択をしていきます。

プロダクトマネージャーやエンジニアの皆さんも、施策案や設計案を考える際にも同じような思考を辿っているのではないでしょうか。

散らかす能力は、ビジネスにおける思考力の基盤となります。

抽象的な概念を具体化する力

散らかした後、無数にある選択肢から最適なものを選び、その理由を論理的に言語化して説明する能力が求められます。個人ではなくチームで物事を進める際にはこの能力が円滑な仕事の推進に必要になります。

例えば、プロダクトマネージャーが提案したデザインパターンに対して、「理由はわからないけど、これがいい」と返事するより、「ユーザーはこういう情報を一番重視して見たいはずなので要件を満たしているのはこれです」と回答した方が、相手も次回のデザインに活かせてチームが強くなります。

流通する言葉に磨き上げる

コピーのメリットとして流通力があります。言葉は話され、書かれ、読まれることで組織や社会に広がっていきます。

マネジメントの観点でいえば、組織戦略を1時間かけて長々と話すよりも、1個のパワーワードを伝えた方が組織に浸透します。例えばヤフーの「爆速経営」というワードの印象は今も残っている方も多いのではないでしょうか。

拡散を意識してコピーをブラッシュアップする際には、次の点を意識してみてください。

  1. なるべく短いワードを使う
    • より覚えやすく言いやすいので、拡散されやすい。
  2. 伝える対象が能動的か受動的かによって、印象のつけ方を変える
    • 広告の場合: 多くの人に興味を持ってもらうために、多少とんちのきいた言い回しが必要。
    • 社内向けの場合: 能動的に聞いてもらえるため、シンプルかつ的確に表現したワードの組み合わせで十分。
  3. コミュニケーションや理解のきっかけになるようなコピーを心がける
    • 引っ掛かりのあるワードは、なんでその名前なのか?と疑問が生まれて能動的に聞き手が理解しようとする。

まとめ

コピーを考えるのは、恥ずかしい気持ちがあって抵抗があるかもしれませんが、とても便利なツールです。皆さんもぜひコピーライティングを試してみてください。

参考文献
https://www.amazon.co.jp/dp/4883351793/

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