Open13

RockyLinux 9.5 で Cinnamon によるデスクトップ環境を整備

ピン留めされたアイテム
はやぶさはやぶさ

RockyLinux 9.5 でデスクトップ環境を整備するまでの手順。開発用マシンとしてのセットアップ予定です。
基本的に動けばいいやの精神で十分に検証していないため、紹介する操作が適切である保証はありません。

はやぶさはやぶさ

今回はデスクトップ環境として Cinnamon を使ってみることに。
まず RockyLinux を「最小インストール」でインストールする。

環境情報

$ cat /etc/os-release 
NAME="Rocky Linux"
VERSION="9.5 (Blue Onyx)"
ID="rocky"
ID_LIKE="rhel centos fedora"
VERSION_ID="9.5"
PLATFORM_ID="platform:el9"
PRETTY_NAME="Rocky Linux 9.5 (Blue Onyx)"
ANSI_COLOR="0;32"
LOGO="fedora-logo-icon"
CPE_NAME="cpe:/o:rocky:rocky:9::baseos"
HOME_URL="https://rockylinux.org/"
VENDOR_NAME="RESF"
VENDOR_URL="https://resf.org/"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.rockylinux.org/"
SUPPORT_END="2032-05-31"
ROCKY_SUPPORT_PRODUCT="Rocky-Linux-9"
ROCKY_SUPPORT_PRODUCT_VERSION="9.5"
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT="Rocky Linux"
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT_VERSION="9.5"
はやぶさはやぶさ

インストールできたらログインして Cinamon をインストールする。

# dnf install epel-release -y
# dnf groupinstall "Server with GUI" -y

dnf groupinstall で Server with GUI をインストールする。
あとから考えるとインストーラでこれを選んだほうが手間はなかったかもしれない。

# dnf install cinnamon -y
# systemctl set-default graphical.target

Cinnamon のパッケージをインストールし、systemd target を graphical.target へ変更する。
このまま reboot すると、GNOME デスクトップが立ち上がる。

はやぶさはやぶさ

ログイン画面の左下辺りに歯車マークがあるので、これをクリックして Cinnamon を選択してログインすると Cinamon デスクトップ環境が立ち上がる。

はやぶさはやぶさ

とりあえず Google Chrome をインストールする。
https://www.google.com/intl/ja_jp/chrome/ から rpm パッケージをダウンロードしてインストールする。

$ sudo dnf localinstall google-chrome-stable_current_x86_64.rpm

連絡ツールとしてよく使う Discord もインストールする。
https://discord.com/download から Linux 版をダウンロードできる。

$ tar -xvzf discord-0.0.79.tar.gz
$ sudo mv Discord /usr/local/bin

Discord/Discord を叩くと普通にデスクトップ版が起動する。

スタートアップ時に起動させるため、.bash_profile に下記を追記。

/usr/local/bin/Discord/Discord &
はやぶさはやぶさ

日本語入力関係の設定。
これが結構大変だった。

iBus 関係のパッケージをインストールする。

$ sudo dnf install -y ibus
$ sudo dnf install -y ibus-mozc

これでとりあえず右下に「あ」アイコン(Mozc のアイコン)が出て、ひらがな入力と直接入力を切り替えられるはず。ところが再起動しても ibus が起動せずアイコンが表示されない。
原因は不明だが、とりあえず .bashrc に以下の記述をすることで解決。

export GTK_IM_MODULE=ibus
export XMODIFIERS=@im=ibus
export QT_IM_MODULE=ibus
exec ibus-daemon -dx &
はやぶさはやぶさ

日本語配列キーボードの場合、ここまでの設定で「半角/全角」キーでひらがな入力と直接入力を切り替えられるはず。
ただ自分の環境は US 配列キーボードを使っているのでひと工夫必要。
Mozc のプロパティから「キー設定」を選択し、下記のようなショートカットキーを設定する。

Windows 環境では Alt + ` を使っているので本当は統一したいが、iBus-mozc では修飾キーとして Alt を使えないそうなので、妥協……。
(調べたところ fcitx5-mozc を使うと Alt を使えるようだが、RockyLinux に導入するのがかなり大変そう)
参考:

はやぶさはやぶさ

開発用マシンなので、VSCode が必要。
https://code.visualstudio.com/docs/setup/linux にしたがって、リポジトリの追加、インストールをすればOK。

$ sudo rpm --import https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc
$ echo -e "[code]\nname=Visual Studio Code\nbaseurl=https://packages.microsoft.com/yumrepos/vscode\nenabled=1\ngpgcheck=1\ngpgkey=https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc" | sudo tee /etc/yum.repos.d/vscode.repo > /dev/null
$ sudo dnf update -y
$ sudo dnf install code -y

これで GUI アプリケーションで最低限必要なものは揃った……はず。

はやぶさはやぶさ

ホームディレクトリの ダウンロード とか ドキュメント とかの名前が日本語になっていてウザいので英語に戻す。

$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update

もとの日本語ディレクトリは普通に削除してOK。

はやぶさはやぶさ

.vimrc に下記を追加する。

set number
set mouse=n
set backspace=indent,eol,start
set ambiwidth=double
set wrapscan
set noerrorbells
set showcmd
set shiftwidth=2
set guioptions+=a
set clipboard=unnamed,autoselect
syntax on
はやぶさはやぶさ

Docker のインストール。

# Dockerリポジトリの追加
$ sudo dnf config-manager --add-repo https://download.docker.com/linux/centos/docker-ce.repo
$ sudo dnf update -y

# Dockerのインストール
$ sudo dnf install -y docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin
$ sudo systemctl enable --now docker

# 非特権ユーザでdockerコマンドを使えるようにする
$ sudo usermod -aG docker $USER
$ sudo chmod 666 /var/run/docker.sock

# インストールの確認
$ docker -v
$ docker compose version
はやぶさはやぶさ

このマシンには iGPU がないので、部屋に転がっていた GTX960 を刺している。
NVIDIA は Linux 向けにもドライバを提供してくれているようなのでこれのインストールを試みる。
https://www.nvidia.com/en-us/drivers/details/81252/ から NVIDIA-Linux-x86_64-346.35.run をダウンロードする。

まずはこれを素直に実行してみる。

# sh NVIDIA-Linux-x86_64-346.35.run
...
ERROR: The Nouveau kernel driver is currently in use by your system.  This
       driver is incompatible with the NVIDIA driver, and must be disabled
       before proceeding.  Please consult the NVIDIA driver README and your
       Linux distribution's documentation for details on how to correctly
       disable the Nouveau kernel driver.
...

ディストリビューションに同梱されている Nouveau ドライバを止めろと怒られてしまった。NVIDIA のドキュメントを読むと、/etc/modprobe.d/blacklist.conf に

blacklist nouveau
options nouveau modeset=0

を追記して再起動しろなどとある。この場合、ドライバを当てるまで他のマシンからSSH で操作するしかない?
ちょっと時間がかかりそうなので保留。

参考:

はやぶさはやぶさ

ログイン画面のアカウント選択時のアイコンを変えてみたくなった。
普通にシステム設定 > アカウントの詳細 と開いて GUI で変えられそうだったが、なんか設定ウィンドウがうまく動かなくて変えられない。
調べてみると /var/lib/AccountsService/users/{username} が設定ファイルで、アイコンとして参照する画像パスが書き込まれているらしい(GNOME 系デスクトップ共通?)

これを開くと

# This file contains defaults for new users. To edit, first
# copy it to /etc/accountsservice/user-templates and make changes
# there

[com.redhat.AccountsServiceUser.System]
id='"rocky"'
version-id='"9.5"'

[User]
Session=cinnamon
#Icon=/home/user/.face
Icon=/home/user/Pictures/icon/icon.jpg
SystemAccount=false

これはあらゆるユーザに適用されるので /etc/accountsservice/user-templates にコピーして編集しなさいと書かれているが、どうせユーザを増やすことはしないし、面倒だったので直接書き換えてしまった(おすすめしません)。

参考: