ゼロから学ぶ React, Next.js④【React Foundations】Chapter6
公式チュートリアルはこちら
【Chapter】 Props でデータを表示する
これまでのところ、<Header />
コンポーネントを再利用すると、両方の場所で同じコンテンツが表示されます。
function Header() {
return <h1>Develop. Preview. Ship.</h1>;
}
function HomePage() {
return (
<div>
+ <Header />
+ <Header />
</div>
);
}
しかし、異なるテキストを渡したい場合や、外部ソースからデータを取得しているため事前に情報がわからない場合はどうでしょうか?
通常の HTML 要素には、それらの要素の動作を変更する情報を渡すために使用できる属性があります。例えば、<img>
要素の src
属性を変更すると、表示される画像が変更されます。<a>
タグの href
属性を変更すると、リンクの宛先が変更されます。
同じように、情報を React コンポーネントにプロパティとして渡すことができます。これらは props
と呼ばれます。例えば、ボタンのバリエーションの可能性を考えてみましょう。
JavaScript 関数と同様に、コンポーネントの動作や画面にレンダリングされたときに視覚的に表示されるものを変更するカスタム引数(または props
)を受け入れるコンポーネントを設計できます。そして、これらの props
を親コンポーネントから子コンポーネントに渡すことができます。
props の使用
HomePage
コンポーネントでは、HTML 属性を渡すのと同じように、Header
コンポーネントにカスタムの title
prop を渡すことができます。
function HomePage() {
return (
<div>
+ <Header title="React" />
</div>
);
}
そして、子コンポーネントの Header
は、その最初の関数パラメータとしてそれらの props
を受け入れることができます。
+ function Header(props) {
return <h1>Develop. Preview. Ship.</h1>;
}
console.log()
で props
を出力すると、それが title プロパティを持つオブジェクトであることがわかります。
function Header(props) {
+ console.log(props); // { title: "React" }
return <h1>Develop. Preview. Ship.</h1>;
}
props
はオブジェクトなので、オブジェクトの分割代入を使用して、関数パラメータ内の props の値を明示的に名前付けできます。
+ function Header({ title }) {
console.log(title); // "React"
return <h1>Develop. Preview. Ship.</h1>;
}
メモ:オブジェクトの分割代入
リンクにも説明がありますが、今回のコードの例で言うと、props
オブジェクトから title
プロパティを取り出して、title
という変数に代入しています。以下の{title}
をHeader
コンポートの引数として渡しています。
const props = { title: "React" };
// オブジェクトの分割代入 以下のような形式で取得できる
const { title } = props;
console.log(title); // "React"
そして、<h1>
タグの内容を title 変数に置き換えることができます。
function Header({ title }) {
console.log(title);
+ return <h1>title</h1>;
}
ファイルをブラウザで開くと、実際の単語 "title" が表示されているのがわかります。これは、React がプレーンなテキスト文字列を DOM にレンダリングしようとしていると考えているためです。
これが JavaScript 変数であることを React に伝える方法が必要です。
JSX での変数の使用
title
prop を使用するには、中括弧 {}
を追加します。これは、JSX マークアップ内で通常の JavaScript を直接記述できる特別な JSX 構文です。
function Header({ title }) {
console.log(title);
+ return <h1>{title}</h1>;
}
中括弧は、"JSX国" にいる間に言語の異なる "JavaScript国"の言語であるJavaScriptが使える方法の一つです(意訳)。中括弧内には、任意の JavaScript 式(単一の値に評価されるもの)を追加できます。例えば、以下のようなものがあります。
- ドット記法を使用したオブジェクトプロパティ:
function Header(props) {
return <h1>{props.title}</h1>;
}
- テンプレートリテラル:
function Header({ title }) {
return <h1>{`Cool ${title}`}</h1>;
}
- 関数の戻り値:
function createTitle(title) {
if (title) {
return title;
} else {
return 'Default title';
}
}
function Header({ title }) {
return <h1>{createTitle(title)}</h1>;
}
- 三項演算子:
function Header({ title }) {
return <h1>{title ? title : 'Default Title'}</h1>;
}
メモ:三項演算子
条件に続いて疑問符 (?)、そして条件がTrueであった場合に実行する式、コロン (:) が続き、条件がFalseであった場合に実行する式が最後に来ます。この演算子は、 if 文の代替としてよく用いられます。→詳細
条件 ? 条件がTrueの場合 : 条件がFalseの場合
これで、任意の文字列を title
prop に渡すことができます。あるいは、三項演算子を使用した場合は、コンポーネント内でデフォルトのケースを考慮しているので、title
prop を渡さなくてもかまいません。
function Header({ title }) {
+ return <h1>{title ? title : 'Default title'}</h1>;
}
function HomePage() {
return (
<div>
<Header />
</div>
);
}
コンポーネントは汎用的な title
prop を受け入れるようになったので、アプリケーションのさまざまな部分で再利用できます。必要なのは、title 文字列を変更することだけです。
function HomePage() {
return (
<div>
+ <Header title="React" />
+ <Header title="A new title" />
</div>
);
}
リストの反復処理
リストとして表示する必要があるデータを持つことは一般的です。配列メソッドを使用して、データを操作し、スタイルは同一でも異なる情報を保持する UI 要素を生成できます。
HomePage
コンポーネントに次の名前の配列を追加します。
function HomePage() {
+ const names = ['Ada Lovelace', 'Grace Hopper', 'Margaret Hamilton'];
return (
<div>
<Header title="Develop. Preview. Ship." />
<ul>
{names.map((name) => (
<li>{name}</li>
))}
</ul>
</div>
);
}
そして、array.map()
メソッドを使用して配列を反復処理し、アロー関数を使用して名前をリスト項目にマップできます。
function HomePage() {
const names = ['Ada Lovelace', 'Grace Hopper', 'Margaret Hamilton'];
return (
<div>
<Header title="Develop. Preview. Ship." />
+ <ul>
+ {names.map((name) => (
+ <li>{name}</li>
+ ))}
+ </ul>
</div>
);
}
中括弧を使って、"JavaScript" と "JSX" の間を行き来する方法に注目してください。
このコードを実行すると、React は key prop がないことについて警告を出します。これは、React が配列内の項目を一意に識別するために何かを必要とし、DOM で更新する要素を知るためです。
現在は一意であるため、名前を使用できますが、アイテム ID のように一意であることが保証されているものを使用することをお勧めします。
function HomePage() {
const names = ['Ada Lovelace', 'Grace Hopper', 'Margaret Hamilton'];
return (
<div>
<Header title="Develop. Preview. Ship." />
<ul>
{names.map((name) => (
+ <li key={name}>{name}</li>
))}
</ul>
</div>
);
}
追加のリソース
次の章
Discussion