AI最適化のためのデータ活用@FINOLAB 20240820
タイムテーブル
- AI運用と個人情報保護の両立メソッド
後藤元気氏(Private AI) - Global Trends in Privacy, Governance, and Ethics
Patricia ThaineE (Private AI) - 日本の金融業界におけるAIの現状
小川幹雄氏(DataRobot Japan) - FDUA生成AIガイドラインのご紹介
山口 伸弘氏(KPMGコンサルティング) - パネルディスカッション及びQ&A
Private AIの紹介
機械学習モデルが文章(自然言語)を分析し個人情報のマスキングを行う
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処理アプローチはとても難しい
- データの特異性並びにコスト・時間が果てしなくかかってしまう。
- 正規表現やPythonなどのプログラムベースでは限界がある
- 社内でソリューションを構築するには、
- 非常に時間と労力がかかる
- 外部ベンダーへマスキングそのものを依頼すると膨大なコストにつながる
- 個人情報保護に関する法律は常に進化しており、新たな要件を把握することは非常に重要
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日本における非構造化データの活用事例
オペレーターの会話ログをリアルタイムで秘匿化し、従来マニュアルで行なっていたオペレーターのログの処理業務をLLMアプリケーションで行う事例。また終話がポジティブなデータをLLMにマッピングしてもらいそのデータをチャットボットなどの教師データに活用する。日本でもコールセンター領域並びにカスタマーサポートチームなど幅広く活用が始まっている
日本の金融業界におけるAIの現状
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与倍
- 貸し倒れリスク
- 格付け予測
- 途上与信モデル
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不正検知
- 疑わしい取引検知
- クレジットカード不正利用
- コンプライアンスチェック
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マーケティング
- リボターゲティング
- ローンターゲティング
- 投資信託ターゲティング
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書籍「金融AI成功パターン」を出版しました
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AI構築の内製化へのモチベーションが広がった
外注- ベンダには現場特有のドメイン知識がないため実運用を考慮した精度改善ができない、情報連携に時間がかかる
- 簡単な仮説の検証であっても委託のコストと時間がかかる
- Al及び業務改善に関するナレッジはベンダーにしかたまらない
内製化 - 現場担当者のドメイン知識に基づく課題設定や検証を繰り返すことで高速に試行錯誤を繰り返し予測精度を向上
- スモールスタートと仮説検証を組織内で手軽に繰り返すことが可能
- ナレッジを蓄積しAI・データ人材を育成することで、より高度な分析を高速に行える
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データサイエンティストの裾野も広がった
現在
裾野は広がったがエース級を採用するのは難しく、育成が鍵
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ステージとしては全社活用がマジョリティになりつつある
- 部署単位での活用
- 戦略的な目的が各部署にデータサイエンティストを含む最小限の人材が部署内で独立的に実施
- 全社での活用
- DX戦略と少なくとも一部がアライン
データ分析の量と質を支えることができる組織体制が構築
- DX戦略と少なくとも一部がアライン
- 持続的なAI活用
- AI・データ活用が文化として根付く
10年、20年先も組織として継続的に機能する仕組みが構築済み
- 部署単位での活用
FDUA生成AIガイドラインのご紹介
一般社団法人金融データ活用推進協会
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金融データ活用推進協会の概要
金融データで人と組織の可能性をアップデートしよう”をミッションに掲げ、実務目線で業界横断のデータ活用を推進
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「FDUA生成AIガイドライン」の目的
- 生成AIのイノベーティブで健全な活用に向け、金融機関で特に注意すべき視点を整理
- また、金融機関における想定ユースケースや事例を共有
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<ガイドラインに加味する視点>
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生成AI特性
- 生成AIの特性を加味し、特に考慮が必要な事項を明示する
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適切なガバナンス
- 著作権法等の関連法制度や国内外の議論を考慮する
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金融機関特性
- 金融機関の業務特性、金融規制法等関連法制度等を考慮する
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「FDUA生成AIガイドライン」の構成
留意すべき考え方や指針を示す「金融生成AIガイドライン」、ユースケースに焦点を当て、活用のためのポイントを示す「金融生成AI実務ハンドブック」の二分冊で構成 -
金融生成AIガイドライン(2024年8月28日リリース
金融業界における生成AIの健全な活用を促進するため、各金融機関が実践的ルールを作るうえで留意すべき考え方や指針を示すもの
目次
第1章 ガイドラインの目的や位置づけ
第2章 生成AIとは第3章 考慮すべきAI原則
第3章 考慮すべきAI原則
第4章 考慮すべき規制・法律
第5章 AIライフサイクルとのマッピング
- 金融生成AI実務ハンドブック(2024年5月先行リリース
金融業界における生成AIのイノベーティブな活用を促進するため、金融機関のユースケースに焦点を当て、活用のためのポイントを示すもの
目次
はじめに
第1章 生成AI活用事例
第2章 生成AIの更なる活用に向けた論点
Appendix考慮すべきAI規則・法律
- 「FDUA生成AIガイドライン」の位置づけ
- 生成AIの活用に向け金融機関が考慮すべき事項を加味した実践的ガイドライン
- Al事業者ガイドライン等と合わせて参照し、自社の指針策定にご活用いただくもの
- 位置づけ
- 金融機関特有※の状況を踏まえた、生成AIに特化したガイドライン
※膨大なデータ、プライバシー性の高い個人情報、遵守すべき金融規制法の存在等
- AI事業者ガイドライン等と合わせて当イドラインを参照し、自社の指針策定に活用
「金融生成AIガイドライン」の構成
- ガイドラインの目的や位置づけ
- ガイドライン策定の目的・位置づけ・対象とする読者
- 金融生成AIガイドライン・実務ハンドブックの全体感
- ガイドラインの全体像
- ガイドラインが想定する生成AI活用の3つのレベル
- 他のガイドラインとの棲み分けおよび関係する主体の
- 生成AIとは
- 生成AIの特徴
- 生成AIのリスク
- 考慮すべきAI原則
- 金融機関におけるAI原則対応状況
- 考慮すべきAI原則
- 考慮すべきAI規制・法律
- 生成AIに関連する法律・規制の概要
- 「3章 考慮すべきAl原則」と法律・規制の関係
- AIライフサイクルとのマッピング
- 生成AIライフサイクル概要と解説
- Appendixとして、RAG活用におけるライフサイクルとベストプラクティス
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「FDUA生成AIガイドライン」の特徴
- 金融機関で欠かせない「企画者」を追加し、「企画者」の立場で考慮すべきことを明記
- AI原則をアンケート結果を基にAI原則対応状況を加味して再構成
- 金融業界に関連する法規制について解説するとともに、AI原則と関連する法規制の関連について詳説
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金融機関の実情にあった主体の追加
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Al原則対応状況を加味して再構成
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さらにAI原則と関連する法規制を詳説
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第1章 生成AIの活用事例
金融機関における生成AI活用の概
生成AIは金融機関業務において業務高度化、効率化に大きなイノベーションの可能性
Discussion