【Linux/Ubuntu】使わなくなったWindowsノートPCにLinuxを入れて学習教材にする
はじめに
現在,メインPCとしてM2 Macbook Airの15インチを使用しています。
2年ほど前にMacに乗り換え,それまでは大学生協の推奨PCであるdynabook社製のWindows PCを3年半使用していました。2年間全く使用せず眠ったままで,おそらくこのまま大学院終了と同時に手放す予定でした。しかし,少し先の話にはなりますが,Linuxの知識をある程度持っておいた方が良いなという状況になったので,勉強がてらLinuxをそのPCに入れてみました。
「使わなくなったノートPCの活路を見出そう」とした記録です。同じような方の手助けになれば幸いです。
使用環境
- インストールメディア作成:macOS Tahoe 26.0
- Ubuntuインストール先PC:dynabook GX83/MLE
- CPU:Intel Core i5-10210U
- メモリ:8GB
- ストレージ:256GB
- Ubuntu Desktop 24.04.2 LTS
Linuxの基礎知識
Linuxって何?
Linuxは,WindowsやMacと同じくOS(オペレーティングシステム)の一つです。1990年代初頭に,リーナス・トーバルズによって作られました。最大の特徴は,オープンソースであるという点で,無料で誰でも使うことができるため,特にサーバーなどの用途で広く普及しています。狭義のOSとしてのLinuxはLinuxカーネルのことを指します。
ディストリビューションとは
Linuxディストリビューションとは,Linuxカーネルと各種ソフトウェアを組み合わせてインストール,動作させられるようにしたものです。広義のOSとしてのLinuxは,このディストリビューションのことを指すことが多いです。
ディストリビューションは,そのベースとなるものによって大きく3つの系統に分類されます。
- Slackware系:Slackware、Plamo、SLAX等
- Redhat(rpm)系:Fedora、CentOS、MIRACLE、RedFlag、PS2 Linux、Turbo、Vine、SUSE等
- Debian系:Debian/GNU Linux、Ubuntu、KNOPPIX、Omoikane、Linspie等
以下のYoutubeがわかりやすかったです。
Ubuntu(ウブントゥ)
Ubuntuは,「誰にでも使いやすいOS」をコンセプトに開発されたOSです。
特徴は,「GUI導入」「日本語対応」「半年ごとのアップデート」「インストールが簡単」「日本語のサポートが充実している」などがあります。
Linuxディストリビューションの中でも人気が高く,リファレンスが充実していることや,学部時代の講義でUbuntuを触ったことがあるという理由から,今回はUbuntuを選択しました。
(1)Ubuntuをダウンロードする
以下のUbuntuの公式サイトから,Ubuntu Desktopをダウンロードします。
今回はLTS版のUbuntu Desktop 24.04.2 LTSをダウンロードしました。(2)インストールメディア(USB)の作成
次に,Ubuntuのインストールメディアを作成します。私の現在のメインPCはMacなので,Macで作成しました。
USBメモリを用意する
インストールメディアとして,USBメモリを用意します。UbuntuのISOファイルは6.34GBだったので,16GBのUSBメモリを用意しました。
Macのディスクユーティリティで,USBメモリをフォーマットします(MS-DOS(FAT),形式:GUIDパーティションマップ)。
balenaEtcherによるISOファイルの書き込み
上記USBメモリに,ダウンロードしたUbuntuを書き込みます。
とは言っても,そのままコピペするだけではダメで,インストールメディア作成ソフト(イメージライターアプリケーション)を用いて書き込んでいきます。以下のリンクから,「balenaEtcher」をインストールしてください。
インストール終了後,起動すると以下のような画面が出ると思います。
balenaEtcher起動
「Flash from file」を押下し,ダウンロードしたISOファイルを選択します。
その後,「Select target」で,書き込み先のUSBメモリを選択します。(この時,USBメモリの容量が足りないとエラー表示が出ます。)以下の図のようになっていると思います。
Flash from file → Select target
最後に,「Flash!」で書き込みを開始します。
書き込み中
書き込み完了
これで,インストールメディアの作成は完了です。
(3)ノートPCにUbuntuをインストール
ここまでの作業が終了後,いよいよ元Windows PCにUbuntuをインストールしていきます。
Ubuntuを入れるPC内のデータは全て消えますので,必要なデータがないことを再度確認してください。
BIOSセットアップに入り,起動順序の優先をUSBメモリに変更する
SHIFT
キーを押しながらシャットダウンをクリックして電源を切ります。
その後,PCの電源スイッチを押し,F2
キーを連打します。(PCによって若干手順が違う可能性があります。ご自身のPCの説明書をご確認ください。)
私のPCは以下のような画面でした。Bootメニューを選択し,起動順序の変更を行います。
Bootメニューで"USB Memory"を一番上にする
変更を保存してExit
インストールメディアを挿入し,PCの電源を入れる
手順(2)で作成したUbuntuのインストールメディアを,PCのUSBポートに挿入します。
Try or Install Ubuntuを選択します。すると,Ubuntuが立ち上がります。
"Try or Install Ubuntu"を押すと,Ubuntuの画面が立ち上がる
(4)初期設定とインストール
ここからは基本的に,案内に従って設定を行なっていきます。
言語設定:日本語
キーボードレイアウト:日本語
"Ubuntuをインストール"を選択し次へ
タイムゾーン:Asia/Tokyo
インストール準備完了
ここまで来て,問題なければ「インストール」をクリックします。
インストール中
インストール完了!
無事にインストールが完了したようです!
今すぐ再起動をクリックし,再起動します。再起動後の画面で,インストールメディアを抜くよう表示が出ると思うので,そこでUSBメモリを抜きました。問題なく起動すれば,無事完了です。
あとは好みにカスタマイズしましょう!
(とりあえずGoogle Chromeだけインストールしました。)
Ubuntuデスクトップ
いくつか問題が発生したのでメモ
ノートPCのタッチパッドが反応しない
以下記事等を参考に,解決しました。
日本語のローマ字入力ができない
以下記事等が参考になりました。
(Chat GPTにも助けてもらった・・・)
おわりに
お疲れ様でした。
今回は,使わなくなったノートPCにUbuntuを入れてみました。
Linuxを触りたいと思った時,今回のように直接イントールしても良いですが,仮想環境を利用する方法もありますので,他の方の記事も参考にしてみてください。
今回Ubuntuを入れたことで,よりLinuxが身近になったと思います。Windowsでは動作が重かったのですが,サクサク動きます。
ぜひ,皆さんも眠っているPCにLinuxを入れてみてはいかがでしょうか。今回の記事が少しでも力になれたら幸いです。
参考サイト
- ディストリビューションとは:https://www.miraiserver.ne.jp/column/about_linux-distribution/#Linux-2
- Ubuntu:https://techmania.jp/blog/linux0002/#outline__1_1
- MacでUbuntuのインストールメディアを作成する方法: https://note.com/welkomiger/n/n7f669f9837b0
- BIOSセットアップ起動方法(dynabook):https://dynabook.com/assistpc/faq/pcdata2/013867.htm
- Ubuntuのインストール
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