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(R6秋期)応用情報技術者試験に一発合格した勉強法・合格体験記【Notion活用】

2025/01/23に公開

概要

 この度,令和6年度秋期の応用情報技術者試験(以下,応用情報)を受け,無事に一発合格することができました。今後の自身やこれから応用情報を受けようと考えている人,今勉強中の人に参考になればと思い,ここに合格体験記を書こうと思います。各人に合った勉強法があると思うので,参考程度に見ていただき,ぜひ自身にあった勉強法を確立していってください!
 また,今回はタイトルにもある通り「Notionを活用した勉強法」の紹介を最後に行います。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

筆者のプロフィール

  • 情報系の専攻で,現在大学院生
  • 大学でコンピュータサイエンス,情報分野の基本的な知識・スキルは学習済み
  • 2024年5月に基本情報技術者試験に合格済み

受験目的

  • 大学で学んだ情報系の知識を体系的に復習し,客観的な証明として資格を取得する
  • 基本情報技術者試験に合格後,更なるステップアップ

応用情報技術者試験とは


IPA公式ページより引用

 情報処理推進機構(IPA)が実施する「応用情報技術者試験」は,IPAの試験の中で,「基本情報技術者試験」の次のレベルに位置付けられています。基本情報合格後のステップアップで受験する人も多いと思います(実際,筆者もそうです)。
IPAの公式ページでは「対象者像」について,以下のように述べられています。

ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者

試験情報の詳細は,以下のIPA公式ページからご覧ください。
応用情報技術者試験|試験情報|IPA

試験時間・出題形式・出題数(解答数)

試験は「午前問題」と「午後問題」に分かれています。

試験時間 出題形式 出題数・解答数
午前 9:30~12:00(150分) 多肢選択式(四肢択一) 80問・80問
午後 13:00~15:30(150分) 記述式 11問・5問

合格までの道のり

全体のスケジュール

 まず,全体のスケジュールは以下のような感じでした。基本情報合格後,そのまま期間をあまり空けずに応用情報を受けるようにしたことで,基本情報の知識をそのまま活かすことができたと思います。

研究や就職活動と並行して試験勉強を行う必要があったため,実質対策期間は1ヶ月…集中して行いました。

午前問題の対策

 前提として,応用情報と基本情報の試験範囲は基本的に同じです。応用情報は,内容をさらに深ぼったものになっています。前述の通り基本情報合格後にすぐ応用情報の勉強を開始したため,午前の対策は「過去問道場」で過去問演習中心に進めました。
 過去問演習を進めていく上で,「苦手な分野」「知識の抜け漏れ」等を参考書で学習し直し,再度過去問演習というように進めました。加えて,演習を行う中でわからなかった単語は,Notionで自作した単語帳に記入していきました。詳細は後ろの方で話します。

(1)応用情報技術者試験ドットコム「過去問道場」

 これはもう定番ですね。おそらく応用情報を受験する人のほとんどが利用しているのではないかと思います。私は基本情報の勉強の際も利用していました。私は主に午前の対策に用いました。このサイトでは過去問の年度だけでなく,単元ごとに指定して学習も可能なので,「苦手分野だけ徹底的に演習」というような使い方もできました。

(2)応用情報技術者 合格教本

 参考書として購入しました。この「合格教本シリーズ」は基本情報の勉強の際にも購入していました。この教材の良いと感じる点は,

  • 試験範囲を体系的に網羅している
    →辞書として使える
  • 図表がわかりやすく豊富である

ことです。
また,購入者は無料で「過去問演習Webアプリ」を利用できるので,その点も嬉しいポイントです。(ただし,上記「過去問道場」と機能的には被る部分もあるので,あまり利用はしませんでした。)

https://amzn.asia/d/4BCeF7x

午後問題の対策

 午後問題はとにかく演習です。以下で紹介する教材で,問題形式や回答法を把握し,過去問演習を行いました。期間としては,10/13の本番のおよそ1ヶ月前ぐらいから計画を立て,少しずつこなしていきました。

応用情報技術者 午後問題の重点対策

 とても有名な教材です。とりあえず迷ったらこれで問題ないと思います。各分野の問題の解き方や重要項目がまとめられていて,また,解説の量もとても多いです。この教材に取り組み,その後過去問で演習量を増やす,という流れで対策を進めました。解いた単元は,試験当日まで取れる時間も限られていたため,あらかじめ決めておいた選択分野のみ演習を行いました。もちろん,当日なんかした時のために1・2分野ほど余分に演習しておいた方が安心ですし,全体の知識も深まると思います。後者の手法をオススメします。

選択分野(午後問題)


 午後問題は全部で5問回答します。問1の情報セキュリティは必答問題です。残り4問の選択は,自身の得意分野と過去の合格者の体験談なども参考にしながら決定しました。特に問9・10のマネジメント系で固めた理由は,夏にSIerのインターンシップに参加し,そこで関連する知識を身につけていたからです。そのため,結構すんなりと頭に入ってきました。

試験当日

 試験当日は公共交通機関を利用し,試験会場には余裕を持って着くようにしました。案の定,試験会場への入場で長蛇の列ができていたので,早めに来ておいて損はないと思いました。自席に着席し,試験前の最終確認(苦手分野の用語整理等)を行い,トイレも済ませておきました。
 午前試験終了後,1時間の昼休みがあります。ここでは,たとえ午前の手応えがあまり良くなかったとしても,切り替えて軽くリフレッシュをすることをお勧めします。午後は記述で文章量も多く,午前よりも集中力が求められると思うので,時間があれば建物の外に出て空気を吸うと良いと思います。昼食はおにぎりなど,さっと食べられるものにしました。
 午後試験終了後,正直手応えはあまり良くはなかったと思います。午前午後を通し長時間の試験でとても疲れました。試験終了後は,自分にご褒美を与えましょう!(笑)

結果と反省

 受験日からおよそ2ヶ月後,結果が発表されました。以下が今回の結果です。「納得合格」とまでは行きませんでしたが,午後問題をしっかりと取れたのはよかったです。正直,手応え的には微妙だったのですが,しっかりと記述できたことが合格につながったのではないかと考えています(本音を言えば両方8割欲しかった…)。まだまだ精進します。

■ 午前


 午前の分野別得点率です。冒頭でも述べたように,直近で触れていたマネジメント系は高得点でした。目標は8割を目指していましたが,「基本情報で勉強したからおそらく大丈夫」という油断によってこのような点数になってしまったと思います。(反省。)

■ 午後

【問1】情報セキュリティ(必答)
 「ECサイトに対するペネトレーションテストの結果を題材に,パスワードの安全な管理方法」について出題されました。採点講評では,「全体として正答率はやや高かった」と述べられています。セキュリティは,ITに携わる全ての人が身につけておくべき最重要分野であるので,どこかで体系的に知識整理をしておくべきだと思います。自己採点では8割程度であったと思います。

【問6】データベース
 「トレーディングカードの個人間売買サイトの構築を題材に,概念データモデルの設計,SQL文による再帰的な問合せ,性能改善に向けたインデックス設計」について出題されました。私は,選択問題の中では特に「データベース」が難しく感じました。これまで,大学の講義等で学んではいたものの,自身の力不足を感じました。しかし,今回の受験で自身のデータベース分野の理解(特にSQL)が浅いことがわかったので,今後大学院を修了するまでの課題にしたいと思います。体感半分取れていたら良い方で,この分野の出来の悪さのせいで,試験後は完全に失敗したと思いました。

【問7】組込みシステム開発
 「Bluetoothを使用したスマートイヤホンを題材に,省電力化するためのクロック制御,タスクの優先度」について出題されました。採点講評では,「全体として正答率は低かった」とあり,難しかったようです。確かに,これまで過去問演習していた中で,少しずつ難しくなっているのかなとは感じました。しかし,題材としては身近なものであったのでイメージしやすく,落ち着いて解くことができました。自己採点ではおそらく8割〜9割は取れていました。

【問9】プロジェクトマネジメント
 「電気機器メーカーに新たなサービスを実現するプロジェクト計画の作成を題材に,プロジェクトマネジメントの観点から,プロジェクト遂行に必要なチームの編成やリスクマネジメント」について出題されました。採点講評によると,「全体としては正答率は平均的であった」そうです。

【問10】サービスマネジメント
 「営業支援サービスのサービスデスク立ち上げを題材に,サービスデスクの立ち上げステップ策定,サービスデスクで行う要求管理のプロセス作成及びサービスデスクの要員工数算出」について出題されました。採点講評によると,「全体として正答率はやや低かった」とのことです。問9・10のマネジメント系は,他の問に比べて文章量が多く,限られた時間で内容を理解し回答する力が求められています。長い文章を素早く正確に読み取ることに慣れるため,対策量を他の分野よりも若干増やしました。自己採点の結果,両問およそ7割後半〜8割程度でした。

<参考>
令和6年度秋期 応用情報技術者試験 採点講評【PDF】
令和6年度秋期 応用情報技術者試験 試験情報
<過去問>
令和6年度秋期 応用情報技術者試験 試験問題(午後)【PDF】

【特集】Notionを用いた勉強管理法

 ここまで,簡単ではありましたが合格までの道のりを話しました。ここからは,私のNotionを用いた勉強管理法を紹介したいと思います。この方法は応用情報に限らず,あらゆる学習の管理に使えるのではないかと考えています。Notionとは,「超多機能メモアプリ」のようなものです。しかし,実際に使用してみるとわかるのですが,単に「メモ帳」として使うだけでは勿体無いもので,「ToDoリスト」「読書ノート」「ホームページ制作」等,その活用法は多岐にわたります。今回はNotionに関する基本的な機能,使い方等は説明を省かせていただきます。(Notion: https://www.notion.com/ja)
 私はNotionに以下3つの機能を持たせています。

(1)学習記録カレンダー


 Notionが提供する基本機能に「データベース」機能があります。その「カレンダービュー」を利用したものになります。上記画像は一例です。私はこのカレンダーを以下の流れで使用していました。

  1. 1週間〜1ヶ月先までの学習計画をカレンダーに記入する
  2. 計画に沿って勉強を進めていく
  3. 各ページに演習内容や反省等をメモしておく(過去問演習の場合,自己採点等も記録する)

各項目はページになっているので,例えば以下のように「過去問演習の結果」等を記録したり,メモに使っていました。

(2)単語帳


 Notionのデータベース機能を使えば,単語帳も作れてしまいます。上の画像がその全体像です。上部には自分自身がより理解が浅い部分をピックアップしてまとめていたり,重要単語のページをメンションしたりしています。Notionのデータベースはプロパティを自分が好きなように定義できるので,「(マルチ)セレクタ」というプロパティを用いて各分野グループ分けを行っています。こうすることで単語帳の利便性が圧倒的に向上します。また,単語のデータベース内検索も可能です。
 では,データベースのコンテンツ本体はどのようになっているかというと,下の画像のように設定しています。以下は,「技術分野_データベース」の一部です。
alt 単語帳のコンテンツ例
【主なプロパティの説明(括弧内はプロパティの種類)】

  • 名称(テキスト):単語の名称
  • 説明(テキスト):単語の詳細な説明
  • page(数字):参考書に登場しているページ <後で参考書を見返しやすくなる>
  • 参照回数(数字):参照するたび(問題で間違えた,わからなかった等)に回数を更新していく
  • 重要(チェックボックス):重要語句や全くわからなかったものにはチェックをつけておく(見返す際の優先度を上げる)

 このような感じで単語帳を作成していきました。演習を重ね,わからない単語が見つかるたびに記入していきます。1ヶ月もすれば自分の苦手分野がわかります。「My単語帳」の出来上がりです。Notionは実に便利です。

(3)メモ帳

 最後は一番シンプルに,「メモ帳(ノート)として使う」ことです。例えば私は以下のように,学習計画を立てたり目標を決めたりした時,ページを作成しまとめています。頭の中のことを書き出すことで整理し,効率よく勉強を進めることができます。

 Notionの良いところは,「インターネットに繋げば,場所・端末を問わずにコンテンツを確認・追加」できることです。例えば,普段はPCで作業し,外出先ではiPad・スマホで見るといったことが可能です。もう,Notionなしには生活できません(過言です)。簡単な勉強管理法の紹介になりましたが,参考になれば嬉しいです。

おわりに

 IT業界(特に技術ゴリゴリのWeb系等)において,「応用情報を持っているから就活に有利に働く」ということはあまりありませんが,冒頭で述べたように,「大学で学んだ情報工学の知識を体系的に復習」という目的はある程度達成できたのではないかと思います。今後は,就職するまでに,同じくIPAの「情報処理安全確保支援士(SC)」を取得したいと考えています。合格した際にはまた体験記を書こうと思います。
 今回初めての記事執筆で,読みにくい部分もあったかもしれませんが,これからも続けていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました!微力でも,これから応用情報を受ける方の力になれましたら幸いです。

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