アノテーション

概要

「Java SE 11 Programmer II (1Z0-816-JPN) 試験」の出題範囲「アノテーション」の自己学習メモになります

よく使用されるJavaアノテーション

アノテーション名	説明
@Override	スーパークラスのメソッドをオーバーライドすることを示す
@FunctionalInterface	関数型インターフェースであることを示す
@Deprecated	非推奨の要素であることを示す
@SuppressWarnings	コンパイラの警告を無効にする
@SafeVarargs	安全でない可変長引数に対する警告を無効にする

@FunctionalInterface

関数型インタフェースとラムダ式の問題でも出題される可能性があります

@FunctionalInterfaceを付与した場合は、下記の要件を満たしていないとコンパイルエラーになります

要件

• 単一の抽象メソッドをもつインタフェースとする
• staticメソッドやdefaultメソッドは定義可能
• java.lang.Objectクラスのpublicメソッドは抽象メソッドとしての宣言は可能
• 関数型インタフェースとして明示する場合は、@FunctionalInterfaceを付与する

@FunctionalInterface
interface FuncIter<T> {
    boolean equals(Object obj);
}

@Deprecated

@Deprecated
public Date(String s)

@SuppressWarnings

@SuppressWarningsか@SafeVarargsのどちらかを選択する問題が出題される可能性があります

警告の名前

値	説明
unchecked	List<String>の代わりにListを使用など、型の使用に関連する警告を抑制する
deprecation	@Deprecationアノテーションがつけられたタイプまたはメソッドに関連する警告を抑制する

public class Main {
    // @SuppressWarnings(value = {"unchecked", "deprecation"})
    // @SuppressWarnings({"unchecked", "deprecation"})
    public static void main(String[] args) {
        // @Deprecatedが付与されたコンストラクタの利用
        Date date = new Date("2024/05/24");

        // <>による型が未指定
        list list = new ArrayList();
    }
}

@SafeVarargs

@SafeVarargsを付けるメソッドは、final、static、privateのいずれか(もしくは組み合わせ)である必要があります

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        method(new ArrayList<String>());
    }

    @SafeVarargs
    // @SuppressWarnings("deprecation")
    static void method(List<String>... stringLists) {
        System.out.println(stringLists);
    }
}

7行目の@SuppressWarnings("deprecation")でも警告を抑制できますが、@SafeVarargsは抑制対象メソッドの呼び出し元の警告まで抑制します

カスタムアノテーション

戻り値は不変タイプであり、基本データ型、String型、Class型、列挙型、アノテーション型、左辺の型の一次元配列のいずれかである必要があります

public @interface MyAnnot {
}

アノテーションのアノテート

アノテーション名	説明
@Documented	JavaDoc API ドキュメントの出力にも反映させる
@Target	アノテーションを付与する要素を限定する
@Retention	アノテーションをソースコードもしくはクラスファイルまで保持するかなどを制御する
@Inherited	サブクラスにアノテーションを引き継ぐことを示す
@Repeatable	同じ場所に複数回適用する

@Target

@Target(ElementType.METHOD) // メソッドのみに付与
public @interface MyAnnot {
}

ElementType 列挙型の定数

出題率が高くはないですが、覚えたほうがいいと思います

定数名	説明
TYPE	クラス、インタフェース、enum
FIELD	フィールド
METHOD	メソッド
PARAMETER	メソッドパラメータ
CONSTRUCTOR	コンストラクタ
LOCAL_VARIABLE	ローカル変数
ANNOTATION_TYPE	メタアノテーション
PACKAGE	パッケージ
TYPE_PARAMETER	型パラメータ
TYPE_USE	型
MODULE	モジュール

@Retention

コンパイルに成功したらクラスファイルには残らないようにしたい、などの問題が出題されることがあります

@Retention(RetentionPolicy.RUNTIME)
public @interface MyAnnot {
}

定数名	説明
SOURCE	アノテーションはコンパイラによって破棄される
CLASS	アノテーションはコンパイラによってクラスファイルには記録されるが、実行時にVMによって無視される
RUNTIME	アノテーションはコンパイラによってクラスファイルに記録され、実行時にVMによって読み取られる

@Inherited

クラスアノテーションのみ適用され、メソッドやフィールドには適用されません

@Repeatable

同じ場所に同じアノテーションを複数回適用する場合に使用します

以下のサンプルコードのように複数回使用するとコンパイルエラーになります

@MyAnnot("test1")
public class Foo() {
    @MyAnnot("test2")
    @MyAnnot("test3")
    public void method(int a) {
    }
}