潜入!GTTラジオの制作裏側レポート
GovTech東京のテックブログの運営担当をしている技術統括グループの小暮です!
今回は「GovTech東京ってどんなことをしているの?」「どんな組織なの?」という疑問をお持ちの皆さんに対して、少しでもGovTech東京のことを知っていただきたく、最近はじまった社内の取り組みについてご紹介します。
収録終了後の端山さん(左)と井原さん(右)の記念写真(オフィス内の会議室にて)
GTTラジオ、はじめました
2025年7月の社内オールハンズミーティングで突如CTOの井原さんから発表された内容。それが「GTTラジオはじめるよ」でした。私自身、社内向けの広報活動にも興味が芽生えていたところに始まったこのGTTラジオ。どんな準備をして、どう録音して、公開するのか。なんでラジオ?何を話すの?様々な疑問が沸き、聞くよりも収録現場に潜入にした方が早そうだなと思い相談してみたところ快くOK!してもらいました。
GovTech東京では、「オープン&フラット」を組織カルチャーとして掲げており、GTTラジオ発起人のCTO井原さんをはじめ理事の皆さんとも距離感の近いコミュニケーションが取れる環境だと改めて実感しました。
社内をつなぐ新しい試み
そもそも何でラジオなのか、井原さんに直接インタビューしてみました。
Q. どんな思いでこの「GTTラジオ」は始まったんでしょうか?
(井原)GTTメンバーのことを知ってほしい!というのが1番ですね。何かしら行動をしたから何かが起こると思っています。その中でも「こんなことやれるのかな?っていうことをやりたい」な、と。
某理事からも「井原さんのポットキャストを聞きたい!」って言われてしまいました(笑)。
Q.ラジオは井原さん1人が出演するのでしょうか?
(井原)毎回ゲストとして職員を1人呼びます。ゲストとして呼ばれた方が、次のゲストを指名推薦する方式です。推薦された方とその上長の方へ僕から出演打診をチャットでをお送りし、快諾いただけた場合のみ収録に参加いただきます。
強制では無いので、業務の都合等で参加が難しい場合は断ることも問題ないです。その場合は別の候補者を探します。
Q.GovTech東京のメンバーは、いつ、どうすればGTTラジオを聞けますか?
(井原)社内で使用しているNotion上にGTTラジオのページをつくります。そこに音声データを置いておくので、皆さんにぜひ聞いてもらいたいですね~!1~2週間くらいでどんどん公開していきたいです。
2025年7月に設立2年を迎えたGovTech東京ですが、働くメンバーは250人近くにもなりました。この4月からは新宿NSビル24Fに加えて22Fのフロアにもオフィスを増設しています。
働く仲間が増え、東京都をはじめ区市町村のDX推進への力を増強できている一方で、やはりどんどんと「社内の知らない人」が増えていっていることも事実です。
社内をつなぐ取り組みとして「まずやってみよう」というアジャイルな精神に感動しました。
潜入!GTTラジオの収録現場
7月某日。
GovTech東京のとある会議室で行われたラジオ収録に潜入しました。栄えある第1回のゲスト職員は戦略広報グループ長の端山さんです。
民間でのPRやマーケティングのキャリアを経て、GovTech東京へ来て約1年経つ端山さんの現在の仕事ぶりや思い、ドハマりしているキックボクシングの話など、ラフで笑い溢れる収録は約40分間続きました。
お二人が楽しく話しているのを聞いていたら、思わず私もゲスト参加してしまいました。
収録中の端山さん(左)と井原さん(右)(オフィス内の会議室にて)
収録・録音ツール紹介
ラジオ収録に用意したもの
- iPhone(録音用。アプリは純正のボイスメモを使用)
- Kindle Scribe Notebook Design(井原さんの進行メモ用)
井原さんの進行メモが記されているKindle端末
ラジオ編集に使ったもの
- ChatGPT Suno AI(ジングル作成)
ChatGPTと音声生成AI「Suno」を組み合わせたツールです。テキストから自然な音声を生成でき、ナレーションやポッドキャスト、音声ドラマなどに活用されます。 - iZotope RX 11 Elements(音声編集)
音声のノイズ除去や明瞭化に特化した修復ツールです。初心者でも使いやすく、ワンクリックで音質改善が可能です。 - Adobe Audition(音声編集)
プロ向けの音声編集・ミキシングソフトです。マルチトラック編集や高精度なノイズ除去ができ、映像編集ソフトとの連携も強力です。
編集についての質問
Q.収録したラジオ音声はどのように編集されたのでしょうか?
(井原)まずiZotope RX 11 Elementsを使って破裂音やヒスノイズ(「サーッ」という持続的な高周波ノイズ)を取り除きました。AIが自動でやってくれるので手間なくクリアな音声に仕上がります。そのあとは、Adobe Auditionで音声を組み合わせたり、沈黙部分をカットしたりします。可視化されたノイズの中で同じパターンの音を一括で消せたりします。エコーかけたりもできますよ!
このくらいやって、あとはほぼそのまま、撮って出しです。ジングルも手作りしました!(AIで)
Q.作業時間はどれくらいですか?
(井原)収録時間分は聞かなければならないので…。それを含め1~1.5時間くらいですかね。慣れればもっと短縮できそうです。
GTTラジオ公開!そして…
有言実行な井原さんは、収録からわずか2日後にGTTラジオを社内公開しました。GovTech東京内で業務プラットフォームとしているNotion上に掲載されています。
Notion上の「GTTラジオ」のページ
第1回が公開されてから約1か月経つ今では、もう第3回が公開されています。
社内でも注目度が高く「エンディングにも音楽を流したら?」「感想をコメントしたいです!どこに書き込めばいいでしょうか?」「BGMあるといいのでは?」等の反響を受けて、日々ブラッシュアップされています。
ちなみに当初、1回10~15分程度を想定していましたが、話が大盛り上がりだった初回は38分で配信されました。すると「おもしろいけど正直長い」との声があり、より気軽に聞けるよう少しずつ時間も短縮されているようです。
井原さんによると、普段聞いているポッドキャストが2~3時間とのことで、長いという感覚がなかったらしいです。職員の方はまったり聞き流したり1.5~2倍速で聞いたりと、それぞれのスタイルで聞いているようです。
ラジオ公開直後は、GovTech東京内のNotionでトレンド1位に
声からはじまる、組織のアップデート
GTTラジオは、GovTech東京の「オープン&フラット」なカルチャーを象徴する取り組みのひとつです。経営層自らが率先して新しいチャレンジを形にし、職員一人ひとりの声に耳を傾ける姿勢は、まさに行政DXの現場で求められる“挑戦するマインド”そのものを体現してくれていると感じます。組織の透明性や一体感を高めるための工夫が、こうした日常の中に自然と根づいています。
実はちょうど1年前、GTT設立1周年を記念して「GTTラジオ」企画が秘密裡に立ち上がろうとしていました。しかし、中期経営計画の発表が差し迫るタイミングと重なり残念ながらお蔵入りに…。それから1年、その思いも実を結び、今回のGTTラジオは実現しています。
そしてなんと、偶然が重なり記念すべきGovTech東京が誕生した7月24日に第1回が公開されました!
行政DXのためにスピーディに組織を拡大していくGovTech東京にとって、こうした社内の結束力を高める活動は、組織の土台を支える重要な要素です。井原さん曰く、「まずは僕がやっているラジオのメインパーソナリティも、他の理事たちに変わっていくかも?」しれないとのこと!
これからも、GTTラジオを通じてメンバーの人となりやリアルな姿が社内に広がっていき、より高い品質の行政DXへ還元していけるようチームビルディングに取り組んでいきます。そして、この記事がこれから社内ラジオを始めようと考えている方だけでなく「社内ラジオって面白そう!」と思ってくださった方のヒントになれば嬉しいです。
💗Special Thanks💗
本記事は皆様のおかげで書き上げることができました。ありがとうございました。
- GTTラジオ発起人;GovTech東京 CTO井原さん
- GTTラジオ第1回ゲスト;戦略広報グループ長 端山さん
- 記事執筆サポート;技術統括グループ長 ひろせさん

東京都が設立した外郭団体「GovTech東京」のテックブログです。GovTech(ガブテック)は、Government×Technologyの融合させた言葉。このブログでは、行政DXへの技術的挑戦、現場で得た知見、そして組織のカルチャーを発信していきます。govtechtokyo.or.jp
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