Figma MCP × Cursor ハンズオン事例共有メモ
0. はじめに
先日、デザイナー向けの CursorとFigma Dev Mode MCPによるAIコーディング体験 をテーマとしたハンズオン事例共有の発表を聴講しました。
※本記事は発表内容の公式な記録ではなく、参加者としての理解・学びを整理した学習ログです。記載内容は個人の解釈を含みます。
この記事では、発表で紹介された内容や、自分がそこから得た気づきをまとめています。
1. デザイナーが直面する「しんどさ」
勉強会の冒頭では、デザイナーが抱えやすい 2つの課題 が紹介されました。
これはデザイナーでない自分にとっても理解できる部分が多く、共感できました。
孤独 → 不透明 → 焦りの連鎖
- 手元で試すしかなく、課題や成果を周囲と共有しにくい
- ツールや技術の進化が速すぎて、他の人の進捗が見えない
- 前に進めないまま置いていかれる不安
社内統制のジレンマ
- 新しい技術はセキュリティや管理が追いつきにくい
- コンプライアンス意識が高いほど試しづらい
- 上位プランでないと利用承認が下りない場合がある
2. Figma公式のMCPリリース
2025年6月、Figmaは公式に Dev Mode MCPサーバー のベータ提供を開始しました。
この仕組みによって、Figma上のデザインから コンポーネント・変数・スタイルといった設計情報 を含む文脈を直接外部ツールに渡すことができ、
Cursorなどのエディタでコード生成や実装補助につなげられるようになりました。
従来デザイナーがアクセスしにくかった「設計情報からコードへ」という橋渡しを支援する仕組みであり、今回のハンズオンでも活用されていました。
参考: Introducing our Dev Mode MCP server (Figma公式ブログ)
3. ハンズオン事例の内容
今回のハンズオンでは、Figma MCP × Cursorを活用した高速プロトタイピング体験 をテーマに進められていました。
目的
実際に手を動かして、生成AI × UI の構築を体験すること。
実施内容
- 第1回/第2回:Figma MCPを用いた高速プロトタイピング
- 第3回:デザインとドキュメントの連携体験
特徴(聴講して感じたこと)
- スターターキットが用意され、環境構築のハードルが低い
- デザイナーでもコードに触れやすい設計になっていた
- 成果をその場で共有でき、学びが広がりやすい雰囲気があった
4. ハンズオン結果の共有
発表では、体験を通じて得られた成果とつまずきも紹介されていました。
成果
- 参加者全員が「動いた!」という成功体験を得られた
- デザインからコードまで一気通貫で試せた
- 仕様書ベースのデザイン言語化も実現できた
つまずき
- 環境設定で個別対応が必要な場面があった
- 同じプロンプトでも出力結果に差が出ることがあった
- β版ならではの不安定さ(昨日できたことが今日はできない、など)
5. 学びの整理
今回の聴講を通じて、自分が強く印象に残った学びは次の3点です。
-
「できそう感」を共有する場の重要性
→ 孤独に試すよりも、仲間と一緒に進める方が安心感がある -
まずサンドボックス環境で試せることの価値
→ 社内統制のジレンマを乗り越える大きなヒントになる -
MCP × Cursorは「デザインと言語の橋渡し」
→ デザイナーがコードに触れるきっかけとして非常に有効
まとめ
このハンズオン事例共有を通じて、生成AIとUIを橋渡しするための具体的なアイデアに触れることができました。
自分が直接手を動かしたわけではなくても、発表を聴くことで「どのように学びの場を設計すればデザイナーもAIコーディングを体験できるのか」が理解できました。
デザインからコード、そしてドキュメントまでをつなぐこの仕組みは、今後さらに広がっていく可能性を感じます。
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