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広告代理店がGoogleCloud使うのなぁぜなぁぜ?

2023/12/09に公開

当記事は、日本のGoogle Cloud Champion Innovaters が実施しているGoogle Cloud Champion Innovators Advent Calendar 2023 の 8 日目の記事です。
今日は、技術屋でもないド初心者の筆者がクラウド好きになったよという話を少しだけ。

進化が止まらないGoogleCloud。
言語処理の元祖が、遂にマルチモーダル生成AI「Gemini」をリリースしました。
昨日の出来事なのもあり目下研究中ですのでこの話はまた後日。。

さて、この記事では、タイトル通り一見場違いな開発とは縁遠い仕事しているはずのしがない代理店で働く人間がなぜGoogle Cloudを使うことになったのか。そもそもちゃんと使えているのか。どういうときにつかっているのか。固有名詞をできるだけオブラートにしながらもご紹介させていただきます。


(この記事は2023/11/16開催Google Cloud Next23 Tokyo でのInnovaterHive LT発表内容をサマライズした内容になります)

  1. はじまりはGoogle Analytics分析ができなくなった事件
  2. デジマとクラウド
  3. Google CloudとGoogle Marketing Platformの組み合わせ *アーキテクト掲載無し
  4. これから必要なこと

1. 始まりはGoogle Analyticsで分析ができなくなった事件から

筆者がWEBマーケティングの世界に飛び込んだ時にはもうデジタルマーケティング=運用型デジタル広告の全盛期でした。それがいつかは年齢に関わるので書きません。
かといって、無尽蔵にブロードリーチばかりしていたら企業は予算がいくらあっても足りません。その為、投資対効果を可視化する術がアクセス解析ツールでした。
国産の製品も群雄割拠しており、ビーコン型というサードパーティーcookieをキーに使用する製品が大多数でした。でも当時のネットワークは遅いのでトラッキングが間に合わないこともままあるし、クラウドがなかった時代なので、オンプレでサーバーごと導入するプランを提供しているベンダーさんもおり、今のデータ収集の仕組みの土台というのは案外当時から出来上がっていたように思います。

解析の対象は、初めこそページビュー(ページの表示された回数)というコンテンツ側の目線でしたが、だんだんとセッション(一回の訪問)、一定期間のセッション、そして、ユーザー(解析ツールがサードパーティーCookieによって一時的にユニークなキーを発行)するというユーザーがブラウザクリアをしなければその人を識別できるというコンシューマー目線にシフトしました。

その戦国時代の変遷にうまくアップデートを重ねて頭角を現したのがサイトカタリスト(現Adobeアナリティクス)やGoogleアナリティクスです。初めこそ広告経由でサイト訪問した件数のあたかもLPアクセス数カウントツールの様相でしたが、新規ユーザーとリピーターの概念が生まれアトリビューション分析が注目されるようになりユーザーのジャーニーが意識されるようになりました。

そんなGoogleアナリティクスの歴史がこちら

2005- 2007- 2012- 2017- 2020-
黎明期 第1世代 第2世代 第3世代 第4世代
urchin.js ga.js GAP UA GA4
log PV SS UU UserID

おわかりいただけただろうか。
時代とともに解析指標がどんどんいい感じに小さくまとまっていくんですよ。いいことですよねユーザーごとの分析ができるようになって良くも悪くも費用対効果も厳しく正しく測られるのが浸透していきました。

いよいよ。
GA4になってからそれサードパーティーCookieだけじゃ無理じゃね? 時代が到来します。
ITPとかクッキーレスとか言われる例のあれ関連です。トラッキング制限ブームが各社ブラウザではじまり、欧州ではGDPR、米ではADPPA、Cookie保持期限の制限が始まり保持期限が最短24時間にまで短縮されました。そう、アクセス解析ツール単独ではユーザーの経路分析がほぼできない状況になってしまったのです。この2018年あたりからファーストパーティデータをGAにアップロードしたいといったご要望が急加速します。GAのサーバーの悲鳴が聞こえてくるようです。

そんなある日のGAアップデートでブルーの六角形に虫眼鏡のあのマークが現れます。
Googleアナリティクス360(有償版)の管理画面にBigQueryへのエクスポートボタンが。
GAの生データ全部あげるから自分で集計して?ということ?
つまり我々広告代理店の人間は、広告施策の効果検証をする為データを収集して結合してクエリで分析する必要性迫られ、逃げ場もない状況になったのでした。
ここの人材育成についてはむこう数年は課題になっていくでしょう。
筆者の場合は周囲の勤勉な先輩とユーザーグループとの出会いに恵まれどうにかこうにか仕事をしていくに至ります。

つまりはじまりは「効果検証をしたいのにできないじゃん。自分でやるからGA生ログおくれ」からGoogleCloudのアカウント開設をして、深い深いクラウドの森へ足を踏み入れたのでした。

2. デジマとクラウド

時はデータ民主化の最盛期。
領域「横断」プロジェクトの需要拡大。
よそはよそ、うちはうちではいられない。

前回のNextTokyoから今日までに変わったマーケティング部の世界とスコープはざっくりいうとこんなでした

  • 慣れ親しんだGoogle アナリティクスからの超大幅アップデートていうか仕様変更
  • ITP に伴うクッキーレス対応基盤の急速な準備
  • 個人情報保護法の改正によるリマーケティング広告の終了
  • ファーストパーティデータやPII の利用が急務に

求められるマーケティング基盤の多様化

直面した課題の数々の解決策へのGoogle Cloud の必要性

とはいえ。壁はシステム以外にもたくさん

ミッションもスキルも違うエンジニアたちとマーケターが
Google Cloud を仲介して少しずつ歩み寄ることが必要になってきました
そうして生まれるマーケティングソリューションがGooglCloudの次の活用の世界を広げていく時がすぐそこまで来ているように思います。

3. Google CloudとGoogle Marketing Platformの組合せ3例

まだまだ実例は少ないですが確かにマーケティング部とシステム部が協力することで実現している例が増えてきています。
あくまで筆者の実施案件からの独断と偏見によるおすすめ組み合わせをご紹介します
残念ながらレギュレーションの都合アーキテクトの掲載はできませんが
是非ご自身の環境に合わせて組み上げてみてください。
※注GoogleCloud以外のGoogleプロダクトも含んでいます

1.GA4 オンオフ統合スコアリング広告配信基盤

Google アナリティクス 4 GMP
Google タグマネージャー GMP
Google 広告/ Youtube GMP
Google Ads Data Hub 別途アカウント開設要
BigQuery、BigQuery ML
Cloud Storage、Function、more
弊社独自スコアリングソリューション ”x-stack” 別途ライセンス要

2.GA4とSalesforce連携ほぼリアルタイムなCX基盤

Google アナリティクス 4 GMP
Google タグマネージャー GMP
Salesforce(Personalization) 別途ライセンス要
Salesforce(CDP) 別途ライセンス要
BigQuery
Cloud Storage、Composer
VPC、logging、more

3.VertexAI で需要予測広告配信基盤

Google アナリティクス 4(360) GMP
Google タグマネージャー GMP
Google ディスプレイ広告/ Youtube GMP
BigQuery
Vertex AI
Google Ads Data Hub 別途アカウント開設要
Cloud Storage、Composer
VPC、logging、more

4. これから必要なこと

これは私がどこのLTでもお話させていただいている言葉ですが今回も「共創クラウド」で締めます。

Google Cloudは他製品との連携に非常に寛容です。
マーケティングプラットフォームで積み上げた実績がクラウド連携をスムーズにしています。
生成AIにスポットが当てられがちですが
今年リリースされたApplication Integrationは自力で開発ができないマーケターにとっては待望の機能アップデートです。事例の2.のような「今もっているMA製品を使いつつどんな建付けが一番いいんだい?」といったお客様のお悩みにどうしても答えていかねばならない我々にとってはGoogleを推したい理由になっています。

そしてリテラシーもまだまだばらつきがあります。
相談相手も多くありません。
ここでも好きな理由の一つですが、
Google Cloud は国内外に仲間が大勢いるのがいいですよね。
このInnovatersプログラムをはじめ、国内ユーザーグループなどが非常に活発で広く門戸を開いてくれています。技術やPJの進め方に困ったときは頼ってみましょう

Google Cloud の利活用アイデアを
自由に膨らませて
ますます手を取り合って
盛り上げていきましょう!

Google Cloud Japan

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