NotebookLM Plus と Google Agentspaceって何?どんなことができるの?
この記事は Google Cloud Japan Advent Calendar 2024 (Gemini編) の12/22の記事です。
こんにちは!Google Cloud の Customer Engineering Manager の Madoka です。
12/14に新しく2つのソリューション Agentspace と NotebookLM Plus が発表されました。
特に NotebookLM はコンシューマー版で使い始めている方も多いのではないでしょうか。
本ブログでは、この2つのソリューションの概要やユースケースを紹介します。
特に NotebookLMは3つのバージョンがあり、名前や使い分けが分かりにくいと思いましたのでまとめてみました。
NotebookLM Plus ってそもそも何?
NotebookLM はアップロードしたウェブサイトや文章、PDF、音声などを生成AIが読み込んで、その情報を基に、情報検索や要約、アドバイスなどをしてくれるサービスです。取り込んだ情報に基づいて回答されるため、ハルシネーションが少なく、参照元が明確になるのが特徴です。
NotebookLM Plus は企業向けに今回発表された有償サービスで、
コンシューマー版の NotebookLM のUIはそのままで、データ保護機能やノートブックの高度な共有機能、使用状況の分析機能などが利用ができます。登録されたデータはデータ保護の対象になり、生成AIモデルの改良に使用されることも無く、 Google Workspace または Google Cloud のセキュアな環境に保存されます。
会社の様々なマニュアルを登録してその情報を元に回答してくれるFAQのように使ったり、自分のお客様に関する過去の提案資料や議事録などを読み込ませ、最新の決算情報なども加味して提案のアドバイスをもらったりなど、日々の仕事の生産性向上に私自身も便利に使っています。
例えば、来年予定している海外のカンファレンスのイベント情報について、社内外のソースをまとめてあるNotebookを使っています。ソースは英語なのですが日本語で質問をしても正確な回答が返ってくるので非常に便利です。
音声データもインプットにできる為、会議を録音し、そのデータから議事録を作ったり、音声の要約を作ったりと様々な活用が出来ると思います。
Consumer版との詳細な機能比較は下記の表もご参照ください。
NotebookLM Plus は2024年12月22日現在、2つのライセンス(購入方法)があります。
1. Google Workspace 経由で購入
Gemini for Googleworkspace アドオンの機能として提供されます。
料金は1ユーザーあたり月額20ドル〜です。
既にGoogle Workspaceのユーザーでかつ Geminiアドオンを購入済みのお客様は是非使ってみてください。
(管理者によるサービスの有効化作業が必要です)
2. Google Cloud 経由で購入
NotebookLM Plus for Enterprise というサービス名で、
後述する Google Agentspace の3つのエディションで全て利用できます。
価格は一般公開していない為、ご興味がある方は弊社営業までお問い合わせください。
まとめると
- NotebookLM (無償のコンシューマー版)
- NotebookLM Plus on Google Workspace
- NotebookLM Plus on Google Cloud
の3つのエディションが存在します。
NotebookLM Plus の2種類のサービスですがユーザー向けの主な機能は同じですが、ソースデータが保存される場所が違ったり、適用される利用規約が違ったり、ソースにできるファイルの拡張子に違いがあります。
詳細はこちらのドキュメントも参照してください。
Google Agentspace って何ができるの?
今回発表した Google Agengspace は一言でいうと企業内の様々なサービスにあるデータを参照して1つの指示で計画や調査、コンテンツ作成など様々な仕事をしてくれるエージェントです。社内ポータルの進化版という感じで、自分の秘書のようにエージェントが日々の仕事を支援してくれます。
Google Agentspace には3つのエディションがあります。
NotebookLM Enterprise
1.前述のNotebookLM Plus on Google Cloud のバージョンです。 Youtube動画、URL、Google ドキュメントやスプレッドシート、PDF形式のファイルに加えて DOCX やPPTX のファイルもソースとして利用ができます。
Cloud Identy だけではなく、Okta や Azure AD(EntraID)での利用も可能なので、Google Workspace を利用していない企業でも導入しやすいかと思います。
2. Google Agentspace Enterprise
NotebookLM Enterprise の機能に加え、各種エンタープライズアプリケーション(Confluece, Google Drive, Jira, Microsoft SharePoint, ServiceNowなど)の統合検索機能を使うことができます。
複雑な質問でも関連する情報を参照し、生成回答を作成します。生成回答は回答に使ったソースリンクも同時に表示される為、必要に応じて詳細データを参照可能です。
例えば、人事関連の規定情報を調べたい場合にその情報が社内システムのどのサービスに入っているかを気にすることなく、エージェントに聞くだけでに正しい情報を最速で得ることができるのはとても便利ではないでしょうか。
3. Google Agentspace Enterprise Plus
Google Agentspace Enterprise の機能に加え、カスタムのAIエージェントを作ることができます。
複雑なタスクを実行するエージェントを作成できるプラットフォーム機能が使える為、各社の規定やビジネスワークフローに応じたアクションまで自動化が可能です。
例えば、マーケティングキャンペーンの成果レポートを毎週自動生成したり、業界や競合他社のニュースを簡潔に音声で要約するなど、提携業務を任せることができます。
おわりに
今回発表されたサービスに関する種類や使い分けについてまとめてみました。
同じ名前が沢山出てきて混乱しがちですが、皆様の整理になれば幸いです。
もし分からないことがあれば是非コメント等で教えてくださいね。
来年これらのサービスを使った業務効率化の事例が沢山発表されることを楽しみにしています。
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