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WSL2でmise uvを用いたPython環境を作成する

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WSL2 + Python 開発環境構築ガイド

このノートでは、Windows Subsystem for Linux 2 (WSL2) を利用して、Python開発環境を構築する手順をまとめます。

1. WSL のインストール

まずはWSL2をWindowsにインストールします。

  • インストール可能なWSLディストリビューションを確認します。

    wsl --list --online
    
  • 上記で選定したバージョンをインストールします(例: Ubuntu 22.04)。

    wsl --install -d Ubuntu-22.04
    
  • WSLの初回起動時に、ユーザー名とパスワードを設定します。

2. VS Code のインストールと設定

Windows側にVS Codeをインストールし、必要な拡張機能を導入します。

  • VS Codeをインストールします。
    • ここからwindowsインストーラーをダウンロード
    • インストーラーに従いインストール
  • VS Codeの拡張機能として、日本語パック、Python関連の拡張機能などをインストールします。
  • 必須Remote Development 拡張機能を必ずインストールしてください。これにより、WSL内のファイルや環境をVS Codeから直接操作できるようになります。

3. mise のインストール

mise は、複数のプログラミング言語のバージョン管理を簡単に行えるツールです。

  • WSL内で、mise のインストールに必要なパッケージを導入します。

    sudo apt update && sudo apt install -y gpg wget curl
    
  • GPGキーとAPTリポジトリを追加します。

    sudo install -dm 755 /etc/apt/keyrings
    wget -qO - https://mise.jdx.dev/gpg-key.pub | gpg --dearmor | sudo tee /etc/apt/keyrings/mise-archive-keyring.gpg > /dev/null
    echo "deb [signed-by=/etc/apt/keyrings/mise-archive-keyring.gpg arch=amd64] https://mise.jdx.dev/deb stable main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/mise.list
    
  • mise をインストールします。

    sudo apt update
    sudo apt install -y mise
    
  • mise をシェルで使用可能にする設定を ~/.bashrc に追加し、シェルをリロードします。

    echo 'eval "$(mise activate bash)"' >> ~/.bashrc
    source ~/.bashrc # これはmise run では実行できません
    
  • mise のワーニング無効化処理(idiomatic_version_file_enable_tools の設定)を行います。

    mise settings add idiomatic_version_file_enable_tools "[]"
    
  • mise の設定ファイル config.toml を作成します。

    sudo apt install gedit # テキストエディタのインストール
    mkdir -p ~/.config/mise # フォルダを作成
    gedit ~/.config/mise/config.toml # 設定ファイルを編集する
    

    以下の内容を ~/.config/mise/config.toml に記述し保存します。

    [tasks.edit_toml]
    

description = "edit toml file"
run = "gedit ~/.config/mise/config.toml"
```

これで、`mise run edit_toml` コマンドで設定ファイルを編集できるようになります。

4. Python のインストール (mise を利用)

mise を使ってPythonをインストールし、バージョンを管理します。

  • 利用可能なPythonのバージョンを確認します。

    mise ls-remote python
    
  • Python 3.13 をグローバル設定し、インストールします(他のバージョンをグローバルにしたい場合もこのコマンドを使います)。

    mise use -g python@3.13
    
  • インストールされたPythonのバージョンを確認します。

    mise ls
    

5. uv のインストール

uvpip に代わる高速なパッケージマネージャです。

  • uv をインストールします。

    curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
    
  • シェルをリロードします。

    exec $SHELL
    

6. プロジェクトの作成と VS Code での作業

  • 任意のプロジェクトフォルダを作成します。

    mkdir uv_test
    cd uv_test
    
  • VS Codeを起動し、WSL内のプロジェクトフォルダを開きます。

    code .
    
  • VS Codeの拡張機能 Python をインストールします。

  • インストール後、VS Codeのインタープリターを選択する際に、mise でインストールしたPythonを選択します。

  • VS Codeでターミナルを立ち上げ、uv を初期化します。これにより、設定ファイルなどが作成されます。

    uv init
    
  • 仮想環境を作成し、必要なパッケージをインストールします。

    uv sync
    
  • VS Codeの仮想環境パスを設定します。

    • Ctrl + , (カンマ) でVS Codeの設定を開きます。
    • ワークスペースを選択し、検索窓に python interpreter と入力します。
    • 入力欄に仮想環境のパスを設定します: .venv/bin/python
    • インタープリターを選択する図を参照してください。
  • VS Codeで新しいターミナルを立ち上げ、ターミナルの先頭が作成した作業フォルダ名になっていればOKです。

7. ライブラリのインストール

  • Jupyter Notebook を利用するためのライブラリをインストールします。

    uv add ipykernel
    
  • その他の必要なライブラリをインストールします。

    uv add *** # 例: uv add numpy pandas
    
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