WordPressはオワコンじゃないけどAstro使ったら?
「WordPressは使わない」と社内で宣言した時、同僚たちからは「いきなり何言うとんねん」という視線が突き刺さりました。
誤解を招かないように先に申し上げておきますが…
決してWordPressがオワコンだとか、そういう短絡的な話ではありません。
ただ、Jamstack開発という新しい波が確実に押し寄せている今、「変化するなら今でしょ!」という思いを上司に伝えたところ、驚くほどあっさりと承諾をいただき、WordPressからの脱却が決まったのです。
前提として、私が携わる新プロジェクトは特定業種向けのWebサービス提供・保守・運用であり、大規模ではなくコンパクトな開発規模です。
その視点からのお話だとご理解ください。
WordPressの魅力を再確認
長年愛用されてきたWordPressには、確かに素晴らしい利点があります。
直感的な操作で素早くサイト構築ができることはもちろん、困ったときに頼れる情報源が無限にあるのも心強いところです。
お知らせやブログ更新が非技術者でも簡単にできて、プラグインの宝庫で機能拡張が自由自在なのも魅力です。
何より多くの実装者がすでに慣れ親しんでいる技術だという点も見逃せません。
しかし現実的な課題も…
一方で、避けては通れない課題もあります。
ユーザー離脱の原因となる表示速度の遅さは致命的ですし、定期的なアップデートが必須のセキュリティリスクも悩みの種です。
プラグイン互換性などのメンテナンス地獄に陥ることもしばしば。
こうした問題を考えると、特に中小企業のホームページ制作において「本当にWordPressに依存する必要があるのか?」という疑問が湧いてきます。
次世代Web開発の三種の神器
そこで弊社が新たに採用したのが、この三位一体の開発スタックです。
① Astro または Next.js
② microCMS
③ Vercel
この"Jamstack三種の神器"による開発手法は、予想を超えるメリットをもたらしています。
Jamstack開発がもたらす革命的メリット
維持費の大幅削減
WordPressではサイトごとにレンタルサーバー契約が必要でしたが、この新手法なら弊社が月数千円(円安でも😭)を負担するだけです。
クライアントも私たちも、無駄な維持管理費から解放されるのは大きなメリットといえるでしょう。
直感的な更新システム
microCMSによるお知らせやブログ更新は、中小企業サイトなら実質無料で運用可能です。
さらにその管理画面は洗練されたシンプルさが魅力で、初心者へのレクチャーも簡単、使いこなすのも苦になりません。
驚異的な表示速度
AstroやNext.jsは、サーバーサイドでHTMLを事前生成するため、ページ表示が驚くほど高速です。
特にAstroの速度は公式サイトでも証明されている通り、常識を覆すレベルです。
表示速度が早いということは、ユーザー離脱率の低下とGoogle評価の向上につながります。
全く同じコンテンツなら、表示の速いサイトと遅いサイト、あなたならどちらを選びますか?
答えは明らかですよね。
その他にも、WordPressのような管理ページログインが不要で、セキュリティが格段に向上します。
EC機能やユーザー認証など、あらゆる機能を柔軟に実装できるのも魅力です。
企業の成長に合わせてサイトも自然に拡張できる未来志向の設計なので、長期的な視点でもメリットがあります。
Jamstackのデメリット…それとも成長のチャンス?
正直なところ、クライアント側にはデメリットがほぼないと考えています。
コスト削減と管理の簡素化は、むしろ大きなメリットと言えるでしょう。
唯一の懸念は、実装者側に技術者が少し減る可能性があることです。
多くのWebデザイナー養成スクールでは、HTML/CSS/JSの次のステップとしてWordPressを教えるため、そこで学習が止まってしまうケースが少なくありません。
モダンJavaScriptフレームワークを使いこなせる人材は、現代では確かに貴重です。
しかし、この"デメリット"こそが実は絶好のチャンスなのです。
Astroはほぼ当たりのHTML感覚で使えます。CSSも同ファイル内に記述できるので、むしろ従来より見やすく作業しやすいかもしれません。
JavaScriptについても、jQueryも使えますし、ReactやVueもコンポーネント単位で導入可能です。
つまり、JavaScript能力者が1人でもいれば、あとはHTMLとCSSのコーディングスキルだけで十分に制作できるのです。
弊社では現在、私一人でこのWeb制作プロジェクトを担当していますが、今後新たな人材を迎える際には、PHPよりもはるかに学習しやすいAstroを最初に学んでもらう予定です。
未来へのステップ
このように弊社では、HP制作における"脱WordPress化"を着実に進めています。
とはいえ、既存のWordPressサイトを一斉に切り替えるわけではなく、今後も5年、10年とWordPressとの付き合いは続くでしょう。
ただ、この革新的なJamstack開発への移行許可をいただいた今、クライアントにより優れたサービスを提供できる道が開けたと確信しています。
時代の変化に乗り遅れず、むしろその先頭に立つことで、私たちのWeb制作は新たな高みへと進化していくはずです。
あなたも、次世代のWeb開発へと一歩踏み出してみませんか?
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