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Psy Protocol:次世代ブロックチェーンアーキテクチャの革新

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はじめに
みなさん、こんにちは!今日は、ブロックチェーン業界で話題を集めている革新的なプロジェクト「Psy Protocol」について紹介したいと思います。

従来のブロックチェーンが抱える「スケーラビリティ・トリレンマ」って聞いたことありますか?これは、セキュリティ、分散性、スケーラビリティの3つを同時に実現することが極めて困難だという問題です。多くのプロジェクトがこの課題に挑戦してきましたが、なかなか満足のいく解決策は見つかっていませんでした。

そんな中、Psyは全く新しいアプローチでこの問題に取り組んでいます。

Psyの革新的な3つの柱

  1. PARTH(並列昇順再帰ツリー階層)

まず最初に紹介したいのが、PARTHという独自の状態管理アーキテクチャです。

従来のブロックチェーンでは、すべてのトランザクションが一つのグローバルな状態を更新しようとするため、どうしても処理が順番待ちになってしまいます。イーサリアムを例に挙げると、世界中のすべてのトランザクションが一列に並んで処理されるイメージですね。

でも、Psyはこの考え方を根本から変えました。各ユーザーが独自の状態ツリーを持つんです。つまり、ユーザーAさんの取引はAさん専用の状態だけを更新し、Bさんの状態には直接触れません。これにより、複数のユーザーのトランザクションを同時並行で処理できるようになりました。

具体的には:

各ユーザーが自分専用のUCON(ユーザーコントラクトツリー)を持つ
スマートコントラクトとやり取りする際も、ユーザーごとに独立したCSTATE(コントラクト状態ツリー)を使用
他のユーザーの状態は「読み取り専用」で、前のブロックの確定済み状態のみ参照可能
この仕組みにより、書き込み競合が発生しないため、大規模な並列処理が可能になるわけです。

  1. エンドツーエンドのゼロ知識証明(ZKP)

次に重要なのが、ゼロ知識証明の活用方法です。

通常のブロックチェーンでは、ネットワーク全体がすべてのトランザクションを再実行して検証する必要があります。でも、Psyではユーザーが自分のデバイスでトランザクションを実行し、その正当性を証明するZKプルーフを生成します。

このプロセスは「ユーザー証明セッション(UPS)」と呼ばれ、以下のような流れになります:

ユーザーがローカルでスマートコントラクトを実行
各実行に対してZKプルーフを生成
複数のトランザクションをまとめて「エンドキャッププルーフ」という一つの証明に集約
このコンパクトな証明をネットワークに送信
ネットワーク側は、実際の計算を再実行することなく、このプルーフを検証するだけで済みます。さらに、これらの個別のプルーフは再帰的に集約され、最終的にはブロック全体の正当性を証明する単一のプルーフになります。

  1. Proof of Useful Work(PoUW)2.0

最後に、Psyの独自コンセンサスメカニズム「PoUW 2.0」について説明します。

ビットコインのProof of Workでは、マイナーが複雑な計算パズルを解きますが、その計算自体に実用的な価値はありません。一方、Psyの「有用な作業の証明」では:

プルーフマイナー:ZKプルーフの生成と集約を行い、ネットワークのスケーラビリティに直接貢献
DAマイナー:ブロックチェーンの状態データを保存し、その可用性を証明
つまり、マイナーの計算作業がすべてネットワークの実用的な機能に貢献するんです。これにより、エネルギー効率的でありながら、高いセキュリティを実現しています。

実際のパフォーマンス
ここまで技術的な話をしてきましたが、実際のところ、どれくらいすごいのでしょうか?

Psyの理論的なパフォーマンスは:

100万TPS以上の処理能力
ブロック生成時間はO(log(n))でスケール(ユーザー数が増えても対数的にしか増加しない)
トランザクション手数料は固定で低額
例えば、300万人のユーザーが同時にトランザクションを送信した場合:

イーサリアム:12.5時間かかる(理論値)
Psy:約8.4秒で処理完了
この差は圧倒的ですよね!

プライバシーとユーザー体験
Psyのもう一つの大きな特徴は、プライバシー保護です。

トランザクションはユーザーのデバイスでローカルに実行されるため、機密情報(取引の詳細など)がネットワークに露出することはありません。ネットワークが受け取るのは、実行が正しく行われたことを証明するZKプルーフだけです。

また、**SDKey(ソフトウェア定義キー)**という革新的な機能により:

既存のウォレット(イーサリアム、ビットコインなど)との互換性
マルチシグや支出制限などのカスタムロジック
秘密鍵なしで動作する自律的なエージェント
これらが可能になります。

開発者にとってのメリット
Psyで開発することの利点をまとめると:

スケーラビリティの心配が不要:アプリケーションが人気になっても、ネットワークが詰まることはありません
低コストで予測可能な手数料:ユーザーにとって使いやすい
プライバシー保護がデフォルト:センシティブなデータを扱うアプリケーションに最適
既存ツールとの互換性:Dapenツールチェーンにより、TypeScript風の構文でスマートコントラクトを記述可能
まとめ
Psyは、ブロックチェーン技術の根本的な課題に対して、革新的なソリューションを提供しています。PARTH、ZKP、PoUW 2.0の組み合わせにより、真にスケーラブルで、プライベートで、ユーザー中心のブロックチェーンを実現しています。

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