💡JavaScript, TypeScript, React, Next.js の違いをざっくり理解する💡

はじめに

Web開発をしていると、JavaScript, TypeScript, React, Next.js といった技術をよく耳にしますよね。この記事では、それぞれの役割や特徴を簡単に整理してみます。

1. JavaScript とは？

JavaScriptは、HTMLやCSSと組み合わせて使用される、クライアントサイド（ブラウザ）で実行されるプログラミング言語です。

画面表示の動的な変更、ユーザーが入力した値に応じた計算などに幅広く使われます。
Webページにアニメーションやインタラクションを加えることで、ユーザーにとって動きのある体験を提供できます。
近年では Node.jsによりサーバーサイドでもJavaScriptが使われるケースが増えていますが、一般的には「ブラウザで動く言語」として認知されてきました。

2. TypeScript とは？

TypeScriptは、JavaScriptに型付けの機能を加えた言語です。
「JavaScriptを真似て作られた」というより、「JavaScriptを拡張して、安全に書けるようにしたスーパーセット」という位置づけです。

型付けのメリット

• 変数や関数に型（number, string など）を指定できるため、間違った値が代入されることを コンパイル（ビルド）時 に検知できます。
• チーム開発や大規模なコードベースでは、型エラーが原因のバグを未然に防ぐことができ、保守性が大幅に向上します。

例えば、数字として計算するはずの変数に文字列が入ってしまう…といったヒューマンエラーを防ぎやすいわけです。
TypeScriptはこうした「エラーを早期に防ぐ仕組みが欲しい」というニーズに応えるために開発されました。
JavaScriptの知識があれば、比較的スムーズに移行・学習できるのもポイントです。

3. React とは？

次に登場するのが Reactです。
これは JavaScriptのライブラリ で、Facebook(現: Meta) が開発・オープンソースとして公開しています。

コンポーネントと呼ばれる小さな部品を組み合わせて UIを構築できる仕組みが特徴で、再利用性が高いというメリットがあります。
JavaScriptだけで複雑な画面を実装しようとするとコードが冗長になりがちですが、Reactを導入するとスッキリと保守しやすい形で書けるようになります。
通常は クライアントサイドで描画（CSR: Client-Side Rendering）を行うことが多いです。ブラウザが JavaScriptを読み込んで、動的に画面を表示していきます。

4. Next.js とは？

最後に Next.js。
こちらは、Reactをベースとしたフレームワークです。

Reactで開発をしていると、「ルーティングの設計」「サーバーサイドレンダリング（SSR）」「ビルド設定」など、フロントエンド以外の設定項目が増えてきます。
Next.jsは、そうした複雑な部分をひとまとめにして、Reactをより効率的に運用できるようにしたものです。

サーバーサイドレンダリング (SSR) との関係

Reactは通常、ブラウザ側で初期画面を組み立てます（CSR）。しかし Next.jsでは、サーバー側で先にHTMLを生成してからクライアントに渡せます。
これにより、ページの表示速度が初回ロード時に高速化しやすく、さらにSEO（検索エンジン最適化） にも有利だとされています。
例えば、ECサイトやブログなど、検索結果から直接流入してほしいコンテンツではSSRやSSG（Static Site Generation）を活用できる Next.jsが重宝されます。

まとめ

JavaScript

ブラウザで動くスクリプト言語。画面の動きや計算、インタラクションを実装する基本的な技術。

TypeScript

JavaScript を拡張した型付き言語。エラーやバグを未然に防ぎ、保守性を高めるために大規模開発で特に人気。

React

JavaScript のライブラリ。コンポーネント指向で動的な Web アプリを効率的に構築できる。
一般的にはクライアントサイドで動的に画面をレンダリング。

Next.js

React のフレームワーク。サーバーサイドレンダリングや静的サイト生成といった仕組みを手軽に利用できる。SEOや高速表示が求められるサイトで強みを発揮。

これらの技術は、WebサイトやWebアプリケーションをより洗練された形で開発するために、それぞれ異なる役割を担っています。
シンプルなページならJavaScript + Reactだけで済むかもしれませんが、大規模サイトやSEO重視のプロジェクトではTypeScript + Next.jsを組み合わせることで、安全性・保守性・パフォーマンスのすべてを向上させることができます。