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AIコーディング:cursor + deepseek v3を試す

2025/01/23に公開

あけましておめでとうございます。

ジーニーのCTO、孟でございます。

最近、Deepseek-V3がトレンド入りしており、GPT-4に近い性能を持ちながら、100万トークン単位でGPT-4が2.5ドルに対し、Deepseekは0.27ドル(2月までのキャンペーン中は0.14ドル)となっております。これにより、Deepseekは約10分の1のコストで同等の性能を提供しているとのことです。

データのオプトアウト(optout)ができない限り、弊社のプロダクトレベルでDeepseekを利用することは難しいと考えております(AIコーディングも含めてNGとさせていただいております)。

しかし、個人としてDeepseek-V3をどのようなユースケースで活用すればその優れた点を発揮できるかを研究しております。まず、個人の学習用途として、CursorとDeepseekの組み合わせは有効であると考えます。Cursorの有料会員に登録すれば、Premium modelsを500回まで利用できます(Claude 3.5、Sonnet、O1-Mini、GPT-4など)。月中にその利用回数を使い切ることが多く、その際にコストパフォーマンスの高いDeepseek-V3に切り替えることで、安価にGPT-4同様の性能を継続して利用することが可能となります。

さらに、GraphRAGの研究において、長い文章のナレッジグラフを作成する際にLLMを利用していますが、文章が長くなると1回のナレッジグラフ構築にGPT-4よりも性能が劣るモデルを使用したとしても、数万円ものコストがかかる場合が多数ありました。このような場合、Deepseekを使用することでコストを約1/35に抑えることができ、モデルの性能もGPT-4相当を発揮できれば、より質の高いナレッジグラフの構築につながると考えております。

本日は、CursorとDeepseek-V3の使い方について詳しく説明させていただきたいと思います。まず、DeepseekのAPIキーを取得します。
https://platform.deepseek.com/api_keys

その前に、2ドル分のクレジットのチャージが必要です。(Top Upをクリック)

そして、APIキーの発行が可能となります。(キーをメモしておいてください)

Cursorの設定を以下の手順で行います。
Cursorの左上にある基本設定からCursor Settingsを開きます。

OpenAIとの互換性があるので、OpenAIキーの利用を有効化にし、先ほど取得したDeepseekのAPIキーをOpenAI Keyとして入力してください。(endpointをhttps://api.deepseek.com/v1にしてください)

モデル名の追加:deepseek-chat
Claude 3.5 Sonnet と他のモデルを同時に有効化してしまう場合、Cursorにバグがあり、先のモデルを優先的に使用してしまうことがあります。そのため、deepseek-chat 以外のモデルのチェックを外して無効化してください。

一通り設定が完了すると、モデルリストに deepseek-chat を選択できるようになります。

これで、Cursor + Deepseek が使用可能となります。まだプロダクト開発にはオプトアウト周りで色々課題が残っておりますが、モデルの性能検証として様々に試してみていただければ幸いです。

個人的な感想:
Claude 3.5 SonnetやO1-Miniよりコーディング力はやはりややビハインドしていますが(複雑なリクエストに対する理解力がやや不足)、Premium requestsを使い切った際に予備モデルとして十分使えるレベルだと思います。(レスがとても早い)

今年も記事をたくさん書かせていただき、情報を発信していきたいと思いますので、皆さんどうぞよろしくお願いします。

※DeepSeekの公式APIを使用する場合、オプトアウトが明記されていないとデータの安全性に懸念が生じるため、DeepSeek-R1をローカル環境で構築することでデータを海外に送ることなく、セキュアな環境を整えることを目的としています。弊社ジーニーではお客様のデータを多く扱っておりますので、セキュリティ面を常に意識してプロダクトを開発しております。
※新卒入社時には「安全なWebアプリケーションの作り方」という本を全員に配布し、ブートキャンプで使用しています。これにより、新入社員がセキュアな開発手法を習得し、プロダクトの安全性を高めることを目的としています。

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