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私のAIコーディングツール振り返り2025
この記事は、GENDA Advent Calendar 2025 シリーズ1の5日目の記事です。
はじめに
株式会社GENDA FE/BEエンジニアのNsiです。昨年は主にバックエンド担当でしたが、今年はフロントエンド開発にも携わるようになりました。
さて2025年、特にDevinを導入してからはできるだけ1行もコードを書かないことを目標としてAIコーディングツールを利用しています。もちろん「手で書いた方が早い」場面も多々ありましたが、AIに任せる方に振り切った側としてどういう感じでツールを利用していたのかを時系列で振り返ってみます。
現在の私の開発スタイルについてはおよそ以下のような感じです:
- バックエンドはほぼAI任せ
- 基本的には既存のアーキテクチャに則ったコードを書かせている
- 新規プロダクトのアーキテクチャ設計のような業務は担当しておらず、まだ未知
- 個人開発で小規模なアプリを作る時は結構丸投げしている
- フロントエンドはロジックを任せつつ、デザインは大まかに寄せてもらってから自分で修正している
- Figmaの組み方やコンポーネントの切り方次第ではデザイン再現も綺麗に任せられそうだが、そこまでは至っていない
- CI/CD・IaCは私よりAIの方が詳しいのでほぼAI任せ
- 業務でこの辺に触ることはなく、個人開発でお世話になっている
- [CLAUDE|AGENTS|GEMINI|…etc].mdはそこまで作り込まず、開発に必要な情報はそれぞれmdを作って管理している
- プロジェクトの概要と、各種mdへのリンク程度
- コーディングルールのmdを複数用意し、必要なものだけを渡す形
- 他のメンバーが作り込んでいる場合は特に手出ししない
振り返り
〜2024年
- GitHub Copilotを使用
- 個人ではClineを使っていた
- 12月くらいからo1 Proを使い始め、個人ではo1 Proに丸投げしながらアーキテクチャを考えたりしていた
2025年1月
- 社内でDevin導入
- まずはローカルの開発環境を立ち上げるのだけでも相当な利用クレジットを消費しながら試行錯誤していた
- 基本的にDevinがセルフデバッグせずに書いたコードは使い物にならず、きちんとセルフデバッグさせる/出来る環境を整えるのが重要とここで認識
2月
- 引き続きDevin利用
- 従量課金に怯えてあまり使いこなせてはおらず、確実にできそうなタスクのみ任せていた
- すぐに変な方向に向かうのを防ぐため、まず実装方針の壁打ちしてからコード書かせていた
- コードリーディングはこの頃から割と得意分野で、仕様に関する質問は全部Devinに丸投げできていた
3月
- Cursor導入
- Agentモードで設計/実装方針とタスクリストを出力してDevinにコード書かせていた気がする
- いわゆるSpec-Driven Development的なアプローチ
- Claude Codeを個人で検証していたがまだまだ荒削りで、Cursorのが使い勝手良いなと感じ使うのを止める
4月
- 良さそうだったのでCursorを個人でも1年契約した
- Cursor Agentの方が編集箇所を追いかけやすいし自分でも修正できるので、徐々にDevinを使わなくなっていった
5月
- Claude 4の登場でClaude Codeが突然最強になった
- 今まで任せられなかったレベルのタスクを任せられるようになり、覇権を確信
- VPoEにClaude Code使いたいですとねだる
6月
- ねだって数日後にClaude Codeが社内でも使えるようになった
- 設計・開発・(PR前の)レビューを全てClaude Codeに任せる時代
- 2つのプロダクトに関わることになり、それぞれ並行してClaude Codeを走らせていた
- 片方はID基盤のバックエンド、片方はセルフ受付機のフロントエンド開発( Claude Code × Figma Dev Mode MCP × Playwright MCPでフロントエンド開発を爆速化! )
- 別プロダクトのタスクを並行して走らせているとレビュー負荷が大きく、すぐにやめた
- 個人でもClaude Max契約して使い倒し始めた
- この頃は土日も熱中していてGitHubが大草原
- 業務の合間にLimit到達するくらいの大型タスクをひたすら任せており、タスクやプロンプトの立て方を徐々に理解してきた
- この頃は土日も熱中していてGitHubが大草原
- Gemini CLIリリース
- マルチメディアソースを食わせられたので一瞬使ってた
7月
- Kiroの登場
- waitlist登録してたけど使えるようになるまでしばらくかかった
- Spec-Driven DevelopmentのAI文脈での認識が広まり、言葉が使いやすくなった
- Claude Codeで実装し、Cursor/o3でレビューという分担がしっくりきた
8月
- 実装は引き続きClaude Codeで、レビュアーがCursor/o3からCursor/GPT5に
- Codexはインストールしたものの使っておらず
9月
- Claude Code UI、どんなスマホゲーよりも面白かった
- 個人開発でCloudflare Access+Cloudflare Tunnelを使って外から実装ガチャを楽しんでいた
- Codexを使い始めてみたものの、Claude Codeに慣れていると遅くて結局使わずじまい
- ようやくKiroが使えるようになったものの、SDD特化のVSCodeフォークにこの頃はそこまで見所を感じなかった
10月〜11月
- Codex(VSCode拡張)に設計・レビューさせてClaude Codeで開発するスタイルに落ち着く
- Claude Code on the webやCodex Webなどのクラウドコーディングは使っておらず
- 一周回ってDevinが優秀なのでは?と感じている
- 特にDeepWiki/Devin Searchは使い続けていたが、そろそろまたコーディングを任せていきたい
- Antigravityは一応インストールしたもののまだ触っていない
1年通してみての感想
元々私は補完AIの登場時から「いかにレールを敷いてその上をAIに走らせるか」が重要になると感じていました。当初はコードでそれを表現する必要があり、既存コードがある状態でそれを実現するのは非常にハードルが高かった記憶があります。現在ではしっかりドキュメントを残すだけでそれが可能になり、ドキュメント作成すらもAI任せで問題ないという良い時代になりました。
今後もAIコーディングツールを「ツール」として使う場合はレールを敷く技術さえしっかりしていればどのコーディングツールも使いこなせそうですが、来年にはそこすらもAIの方が上手になるかもしれません。そのときに自分がどう振る舞うのかについてまだ明確な答えは持っていませんが、幸いGENDAでは様々なAIコーディングツールを自由に使える環境が整っています。引き続きうまくやっていけるように、AIコーディングスキルのキャッチアップと実践を続けていきたいと思います。
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