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DroidKaigi 2025 スポンサー協賛・参加レポート

に公開

先日、2025年9月10日〜12日に開催されたDroidKaigi 2025に、GENDAはサポータースポンサーとして協賛しました。

https://2025.droidkaigi.jp/

GENDAのモバイル開発部は現在10名を超える規模にまで拡大しており、今後の組織成長を見据える中で、コミュニティへの貢献も大切にしたいという思いから、今年初めてDroidKaigiにスポンサー協賛させていただきました。

本記事では現地参加したメンバーの参加レポートをお送りします。

参加レポート

当日参加したメンバーの感想と印象に残ったセッションをピックアップしてお届けします。
弊社では勉強会やカンファレンスへの参加を推奨しており、今回も業務として参加しました!

前原

DroidKaigiにオフラインで参加し、大変学びが多かったため、参加レポートとしてご紹介できたらと思います!

2025年のAndroid開発におけるホットトピックとしては「生成AI」「Jetpack Compose」「マルチプラットフォーム」が挙げられます。これらのテーマを扱ったセッションはもちろんのこと、「アーキテクチャ」や「セキュリティ」、「開発スキル」といった、Android開発者として継続的にキャッチアップしておきたい分野のセッションも豊富に用意されており、どれを観るか本当に迷ってしまいました...!
しかし、そんな贅沢な悩みも不要で、DroidKaigiのYouTubeチャンネルでは、セッションの録画が驚くほど早いタイミングで公開されており、早いものでは当日中にアップロードされているものもありました。
今回は、特に印象に残ったセッションをいくつかご紹介します。

印象に残ったセッション: 「スマホ新法って何?12月施行?アプリビジネスに影響あるの?」

発表概要 | YouTube

今年12月に施行予定の新しい法律「スマホソフトウェア競争促進法(スマホ新法)」について、公正取引委員会の方がアプリエンジニア向けにわかりやすく解説してくださいました。

今回の内容は、アプリエンジニアにとって新たな可能性が広がる"緩和"の方向性であり、これからどのようなことが実現できるのか楽しみになるセッションでした。

圓谷

今回は、6年ぶりにオフラインでDroidKaigiへ参加しました。
久しぶりの現地参加でしたが、結果として大満足のイベントでした。

世の中はAIの話題で溢れていますが、DroidKaigi参加中の2日間は、Androidに関する話題にたっぷりと浸ることができ、とても充実した時間を過ごせたと感じています。
また、セッション以外にも各社のブースを巡ったり、Androidエンジニアの知人と再会したり、さらにはネイル体験まで楽しむことができDroidKaigi全体を通して多くの刺激を受けました。

印象に残ったセッション: 「EncryptedSharedPreferences が deprecated になっちゃった!どうしよう!」

発表概要 | YouTube

多くのアプリで利用されていると思われるEncryptedSharedPreferencesが非推奨となった経緯について解説されたセッションでした。

私自身が担当しているアプリでも使用しているため、今後の対応を検討するうえで特に注目していたセッションでもありました。
EncryptedSharedPreferencesの内部構造から、非推奨となった理由、さらに移行先や移行方法まで丁寧に説明されており、とてもわかりやすく参考になりました。
スライドのまとめにあった、

  • 「本当に暗号化が必要なのかをよく考える」
  • 「永久に失われて困るものは保存しない」

という指摘は、今後暗号化要件が発生した際に特に意識すべき重要なポイントだと感じました。

磯崎

今回、DroidKaigiに初めて参加しました。カンファレンス自体への参加は約1年ぶりでしたが、賑やかな雰囲気の会場にワクワクしました!

Androidエンジニア歴は3ヶ月ほどの僕でしたが、スマホ新法やキャリアに関するAndroidに限らないセッションも多く、ブースを巡ってたくさんノベルティもいただいてとても楽しめました!

印象に残ったセッション: 「ネットワーク障害を乗り越える:オフラインファーストな Flutter アプリの構築」

発表概要 | YouTube

Flutterアプリの話でしたが、どのモバイル言語でのアプリにおいても重要となるオフラインファーストというテーマについてのセッションでした。

オフライン化でいかに快適に動作するアプリを設計するか、そして、そうすることの重要性をケーススタディを用いて説明しています。ローカルストレージを積極的に利用しようなどという具体的な話が多かったですが、特に印象に残ったのはケーススタディでした。

インドの農村地域で使われるフィールドデータ収集アプリを再設計し、オフラインファースト設計に切り替えたところ、タスク完了率が40%向上したという劇的な変化があったそうです。アプリ利用中にデータが失われてしまうことはビジネスにとって多大なリスクを秘めているということを実感するとともに、今後のアプリ設計を見直すいい機会になりました。

大小田

今年で3年連続の参加でした!今年も最新の技術や優秀なエンジニアの方々と直接触れ合える、とても刺激的なイベントでした。セッションでの学びはもちろん、会場の空気感や交流を通じて「自分ももっと頑張ろう」とモチベーションが上がったのを強く感じています。
また、After Partyのマグロがとても美味しかったです。

DroidKaigiは毎年、その時々の技術的なトレンドを的確に反映していると感じます。
今年特に強く感じたキーワードは「生成AI」でした。

生成AIそのものをテーマにしたセッションはもちろん、直接関係のないテーマの中でも「作業を単純化し、生成AIに任せやすい形へ落とし込む」ことが語られていました。さらに、企業ブースでのアンケートでも生成AIの活用状況を尋ねられることが多く、業界全体での注目度を改めて実感しました。

印象に残ったセッション: 「UIだけじゃないComposeの可能性 ━ 宣言的に奏でるメロディ」

発表概要 | YouTube

印象に残ったのが、Compose Runtimeを音声処理に応用するセッションでした。
普段はUI構築に使っているComposeの仕組みをベースに、独自の宣言的ライブラリ「コルリ(Koruri)」を実装し、音声を生成・加工するという挑戦的な内容です。

まず、ComposeがUIを描画するまでの流れを改めて整理できて良かったです。

コンポジション → レイアウト → 描画という3フェーズの仕組みは知識としてはあったのですが、「コンポーザブル関数はUIを直接描画しているわけではなく、ツリー構造を定義している」という説明がとても腑に落ちました。

その上で、この仕組みをUIではなく「音」に応用する発想が本当に面白かったです。
UIのツリー構造を音声処理のブロック図に置き換え、ChainやMixといったコンポーザブルで音を組み立てていく。さらに状態を変えるとReCompositionが走り、音の高さや波形がリアルタイムに変化する。まさに「UIのノリで音を作る」体験にワクワクしました。

実は登壇者の著書の『詳解 Jetpack Compose ── 基礎から学ぶAndroidアプリの宣言的UI』を買ってはいるものの、まだ読み切れていないので、今回のセッションをきっかけに基礎からきちんと押さえたい気持ちが強まりました。
UIだけにとどまらないComposeの可能性を感じられたのは、今後のモチベーションにもつながりそうです。

まとめ

カンファレンス全体を通して非常に大盛り上がりでAndroidコミュニティの熱気を肌で感じる3日間となりました。

各セッションの発表はもちろんのこと、ネイル体験やマグロの解体ショーなどユニークな体験もでき非常に充実した時間を過ごすことができました。

今回のカンファレンスで得た知見を業務に活かすとともに、今後も様々な形でコミュニティへ還元していきたいと考えています。

改めて、素晴らしいカンファレンスを開催してくださり、本当にありがとうございました。

GENDA

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