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週刊Cloudflare - 2025/05/25週
こんにちは、あさひです 🙋♂️ 今週の Cloudflare のアップデートをまとめていきます!
この記事の主旨
この記事では、前週に Cloudflare のサービスにどんな変更があったかをざっくりと理解してもらい、サービスに興味を持ってもらうことを目的としています。そのため、変更点を網羅することを優先します。
2025/05/18 ~ 2025/05/24 の変更
Wrangler
4.16.1
パッチアップデート
-
wrangler containers delete
コマンドが API エラーを正しく処理するよう修正。
4.16.0
マイナーアップデート
-
wrangler deploy
コマンドで--name
と--env
を同時に指定可能に。- CLI 引数で指定された
--name
が優先され、設定ファイル内の名前を上書き。 - 参照 doc
- CLI 引数で指定された
- Wrangler 設定ファイルの JSON スキーマに、各設定プロパティへのドキュメントリンクを追加。
パッチアップデート
-
getPlatformProxy
における型不一致を解消するため、ctx
に no-op なprops
を追加。 -
--x-mixed-mode
フラグが有効な場合、マルチ Workers 構成のwrangler dev
セッションでremote: true
が指定されたバインディングが、正しくリモートリソースへのバインディングとして生成されるようになりました。 -
wrangler containers
において、アプリケーションロールアウト種別の設定が可能に。 - 単一ワーカー構成でも
--x-mixed-mode
下でremote
バインディングがリモート接続されるよう対応。 -
@cloudflare/unenv-preset
を更新。 - より多くのバインディングタイプで Mixed Mode をサポート。
-
triggers.crons: []
を設定ファイルで明示すると、既存の cron スケジュールが削除されるよう修正。 - Mixed Mode における Dispatch Namespaces のサポートを追加。
- 依存関係を更新
miniflare@4.20250508.3
Workers
リクエストキャンセルの検知と処理が可能に
Request
オブジェクトに signal
プロパティ を使用してイベント リスナーをアタッチできるようになりました。 これにより、Worker へのリクエストがクライアントによってキャンセルされたときにタスクを実行することができます。 enable_request_signal
の互換性フラグを有効にすることで利用可能です。設定後、request.signal
にイベントリスナーを追加することで、リクエストのキャンセルを検知できます。
Zero Trust WARP Client
WARP client for macOS (version 2025.4.943.0)
主な更新内容
- 特定の状況でデバイスプロファイルの適用に最大 3 分かかっていた問題を修正し、最悪でも 40 秒以内に適用されるよう改善しました。
既知の問題
- macOS Sequoia(15.0.x)では動作が不安定になる可能性があり、macOS 15.4 以降の利用を推奨します。
WARP client for Linux (version 2025.4.943.0)
主な更新内容
- 特定の状況でデバイスプロファイルの適用に最大 3 分かかっていた問題を修正し、最悪でも 40 秒以内に適用されるよう改善しました。
WARP client for Windows (version 2025.4.943.0)
主な更新内容
- 特定の状況でデバイスプロファイルの適用に最大 3 分かかっていた問題を修正し、最悪でも 40 秒以内に適用されるよう改善しました。
既知の問題
- 以下のすべての条件が揃った場合、DNS 解決が機能しないことがあります。
- WARP が DNS フィルタリングなしのトンネルモードで動作している。
- プライマリネットワークアダプターにカスタム DNS アドレスが設定されている。
- WARP 接続中にその DNS アドレスが変更される。
回避策としては、WARP クライアントを一度オフにして再度オンにする操作が有効です。
- 一部のユーザーから、Windows 24H2 へのアップグレード後に Windows Filtering Platform とローカルファイアウォールルールの影響でパフォーマンスが低下するという報告があります。
- Microsoft と共同で調査を進めており、このバージョンを展開する前に十分な検証を行うことが推奨されます。
- KB5055523 がインストールされたデバイスで、インストーラーに「Win32/ClickFix.ABA」が含まれているという警告が出る場合があります。
- この誤検出は Microsoft Security Intelligence をバージョン 1.429.19.0 以降に更新することで解消されます。
Analytics
GraphQL API Explorer と MCP Server の提供開始
Cloudflare は、GraphQL Analytics API の利用をより簡単にするため、GraphQL API Explorer を導入しました。
- ブラウザ上で GraphQL クエリの構築、テスト、実行が可能なインターフェース
- スキーマの閲覧、オートコンプリート付きクエリエディタ、ドキュメントからのワンクリック実行に対応
- GraphQL API Explorer で実行ボタンにより、ドキュメントにあるサンプルクエリを実行可能
- OAuth による認証に対応しており、手動設定不要で利用可能
付随して GraphQL Model Context Protocol (MCP) Server も提供されています。MCP サーバーを使用すると、Claude のような自然言語ツールを使用して、データに対して構造化されたクエリを生成することができます。このサーバーを使用すると、次のことが可能になります。
- どのようなデータがクエリ可能かを調べる
- 自然言語を使用したクエリの生成と絞り込みが可能で、ワンクリックで API Explorer でクエリを実行できる
- 構造化されたクエリ出力からダッシュボードやビジュアライゼーションを構築
Page Shield
機械学習モデルの更新
Page Shield アドオンをご利用のお客様向けに、分類精度を向上させた最新の機械学習モデルが展開されました。これまで誤検知のあったスクリプトは、新モデルでは異なるパターンで分類されることがあります。
Discussion