週刊Cloudflare - 2025/04/27週
こんにちは、あさひです 🙋♂️ 今週の Cloudflare のアップデートをまとめていきます!
この記事の主旨
この記事では、前週に Cloudflare のサービスにどんな変更があったかをざっくりと理解してもらい、サービスに興味を持ってもらうことを目的としています。そのため、変更点を網羅することを優先します。
2025/04/00 ~ 2025/04/26 の変更
Wrangler
4.13.2
パッチアップデート
- 依存関係を更新
miniflare@4.20250424.1
4.13.1
パッチアップデート
-
wrangler workflows
コマンドからオープンベータに関する注意書きを削除。 - Env 型生成時に
version metadata
バインディングの型をWorkerVersionMetadata
に設定するよう修正。これによりtimestamp
フィールドが正しく含まれるように。 - コマンド定義の内部実装を
createCommand
ユーティリティにリファクタリング。 - 依存関係を更新
miniflare@4.20250424.0
4.13.0
マイナーアップデート
- Service バインディングに
props
を定義できる機能を追加。-
wrangler.toml
やwrangler.jsonc
内でprops
を指定し、呼び出される Worker 側でthis.ctx.props
として参照可能に。
-
-
config.keep_names
オプションを追加し、esbuild のkeep_names
動作を無効化可能に。
パッチアップデート
-
wrangler containers list
で長さ 0 のレスポンスが返ってきた場合に正しく処理されるよう修正。 - 依存関係を更新
miniflare@4.20250422.0
4.12.1
パッチアップデート
- ローカルアナリティクスエンジンのサポートを Wrangler から Miniflare に移管する内部リファクタリングを実施。
- 依存関係を更新
miniflare@4.20250417.0
Workers
Python Workers での Cron トリガー対応
Workers において、Python ランタイムで Cron トリガーがサポートされました。これにより、JavaScript Workers と同様に、Python でも定期実行タスクを簡単に構築できるようになりました。
サンプル
from workers import handler
@handler
async def on_scheduled(event, env, ctx):
print("cron processed")
[triggers]
crons = [
"*/3 * * * *", # 毎時3分ごと
"0 15 1 * *", # 毎月1日の15:00(UTC)
"59 23 LW * *" # 毎月の最終平日の23:59(UTC)
]
AutoRAG
AutoRAG バインディングでのレスポンスストリーミングに対応
AutoRAG の Workers バインディングにおける AI Search メソッドで、レスポンスのストリーミングがサポートされました。stream: true
を指定することで、検索結果を取得しながらリアルタイムで順次受け取ることが可能になります。
メタデータフィルタリングとマルチテナンシー対応の強化
AutoRAG において、検索結果をfolder
やmodified_date
といったメタデータでフィルタリングできる機能を追加しました。これにより、クエリの対象範囲を絞り込むことが可能となり、より精度の高い検索が実現します。この機能は、各ユーザーが自身のデータのみにアクセスできるマルチテナント環境の構築を容易にします。コンテンツをテナントごとのフォルダに整理し、クエリ時にfolder
フィルターを適用することで、各テナントが自分のドキュメントのみを取得することが保証されます。メタデータフィルタリングを利用するには、新しい AutoRAG を作成するか、既存のデータを再インデックスする必要があります。既存の AutoRAG で全コンテンツを再インデックスするには、チャンク設定を更新し、「Sync index」を選択してください。この機能は、2025 年 4 月 21 日以降にインデックスされたすべてのデータで利用可能です。
AI Gateway
- 有料プランのユーザー向けに、1 アカウントあたりのゲートウェイ作成上限が 10 から 20 に引き上げられました。これにより、アプリケーションの構築やスケールにおいて、より柔軟な管理が可能になります。
- WebSocket を利用したストリーミングレスポンスに関する問題が修正され、すべてのサポート対象 AI プロバイダーで、より安定したストリーミング通信が実現されました。
- リクエストのデフォルトタイムアウトも従来の 100 秒から延長され、長時間かかるリクエストにも対応できるようになりました。
Rules
カスタムエラーが一般提供(GA)になりました
カスタムエラー機能がすべての有料プランで正式リリースされ、ゾーン単位およびアカウント単位でエラーレスポンスをカスタマイズできる統一された仕組みが提供されるようになりました。これにより、Cloudflare ダッシュボードからカスタムエラールール、カスタムエラーアセット、リニューアルされたエラーページを直接管理できるようになります。オリジンの 404 エラーや Cloudflare 側のセキュリティチャレンジなど、発生したエラーに対して一貫したブランド体験を提供でき、ユーザー体験の向上にもつながります。主なポイントは次の通りです。
- カスタムエラーがすべての有料プランで利用可能になり、本番環境で安心して使えるようになりました。
- Cloudflare ダッシュボードでゾーン単位のエラールールとアセットを簡単に管理できるようになりました。
- インラインでエラーコンテンツを定義するか、アセットをアップロードして再利用することができます。
- これまで「カスタムページ」と呼ばれていた機能は「エラーページ」に刷新され、より直感的な操作が可能になりました。
- ルールセットエンジンを活用し、条件分岐ロジックによるエラーページの上書きや、レスポンスヘッダーの追加・変更・削除も設定できます。
Access
Access バルクポリシーテスターが利用可能に
Cloudflare Zero Trust ダッシュボードに、Access バルクポリシーテスターが追加されました。これにより、Access ポリシーを適用する前後で、ユーザーベース全体に対してポリシーのシミュレーションを実行できるようになりました。
Bots
ボット検知アラートが GA
Cloudflare がウェブサイト上でボットトラフィックの急増を検知した際に、通知を受け取れる「ボット検知アラート」が利用できるようになりました。
筆者の感想
5/14(水)に AI Developer Meetup in Tokyo #1 に参加してきます。登壇の声をかけてもらったので Cloudflare×AI についてお話ししてこようと思います。
現地参加される方はぜひ声をかけてくれると嬉しいです 🙌
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