ChromeBook で VisualStudioCode を使う
Microsoft Azure上でプログラミングをしていくために、ChromeBookにAzureの開発環境をつくっていきます。
ちょっとしたAzure上のプログラミングであれば、ChromeBookとVisualStudioCode(以下VSCode)があればできますので、ここではChromeBookにVSCodeをインストールしていきます。
ChromeBook で VSCode を使う2つの方法
ChromeBookでVSCodeを使うには2つの方法があります。
- ブラウザ版VSCodeを使う
- ChromeBookにインストールして使う
VSCodeは2021年にブラウザ版が公開され、「https://vscode.dev/」にアクセスして利用することができるようになっています。
ブラウザ版はお手軽な反面、対応していない機能拡張が多く、AzureでPythonを使いたいと思ったときにPython拡張が使えない(2022/5/5時点)など、まだまだ発展途上なところがあります。そのため、ここではChromeBookにインストールする方法を選択します。
ChromeBook に VSCode をインストールする
ChromeBook で Linux を有効にする
ChromeBook に VSCode をインストールする前に、ネイティブLinuxアプリのサポートを有効にする必要があります。
- 設定を開く(Chromebook右下 時計 → 歯車アイコン)
- サイドバーにある「Linux(ベータ版)」を探す
- Linuxサポートをオンにする
- 画面の指示に従ってLinux環境を設定する(デフォルト設定でOK)
VSCode をインストールする
Linux環境の設定が終わると、新しいターミナルウインドウが表示されます。閉じてしまった場合には、アプリのメニューから Linuxアプリ → ターミナル を開きます。
VSCode をインストールする前に次のコマンドを実行し、Linuxパッケージリストの更新と、オプションの依存関係である gnome-keyring をインストールします。
sudo apt-get update
sudo apt-get install -y gnome-keyring
次にダウンロードする VSCode のパッケージを調べます。
dpkg --print-architecture
VSCodeのダウンロードページ(https://code.visualstudio.com/download)に移動し、自分の ChromeBook にあったダウンロードパッケージを選択します。
- dpkgコマンドの結果が
amd64
と表示された場合には、.debパッケージの「64bit」を選択 - dpkgコマンドの結果が
arm64
と表示された場合には、.debパッケージの「ARM64」を選択
ダウンロードしたパッケージをダブルクリックすると、インストールが開始します。
インストールが完了すると、アプリのメニュー Linuxアプリ に 「Visual Studio Code」が追加され、使用できるようになります。
表示を日本語化する
VSCodeをインストールした直後は、メニュー表示が英語表示となっていて多少不便ですので、
日本語の言語パックをインストールし、日本語化します。
- 拡張機能「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」をインストールする
日本語入力を可能にする
言語バックのインストールでメニューは日本語表示になりますが、ChromeBookにインストールした直後のVSCodeは日本語入力がおこなえません。
日本語入力メソッドの「fcitx-mozc」をインストールして、日本語入力を可能にします。
1. fcitx-mozc をインストールする
アプリのメニューから Linuxアプリ → ターミナル を開き、次のコマンドを入力します。
sudo apt-get install fcitx-mozc -y
2. fcitx-configtoolで日本語入力を選択する
同じくターミナルから次のコマンドを入力し、fcitxの設定ツールを起動します。
fcitx-configtool
3. 「Keyboard - English(US)」を削除する
設定ツールが起動したら、初期状態で選択されている「Keyboard - English(US)」を削除します。「Keyboard - English(US)」を選択し「-」ボタンをクリックして削除します。
4. 「Mozc Japanese」を追加する
「+」ボタンをクリックして「Mozc Japanese」を追加します。
「Only Show Current Language」のチェックを外し、検索キーワードに「mozc」と入力すると「Mozc Japanese」が表示されるので選択します。
5. 再起動しても日本語入力を可能にする
このままでは ChromeBook を再起動すると日本語入力ができなくなってしまうので、.profile
ファイルを編集し、起動時にfcitxを実行するようにします。
ターミナルで、次のコマンドを入力します。
echo "fcitx > /dev/null 2>&1" >> ~/.profile
cat
コマンドで.profile
の中身を確認し、最後尾にfcitx > /dev/null 2>&1
が追加されていることを確認します。
cat .profile
まとめ
本記事では ChromeBook に VSCode をインストールする方法を紹介しました。VSCodeをインストールすることで、ChromeBookを使って非常に手軽に Azure のプログラミングがおこなえるようになります。
Discussion