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GASのサイドバーで「問い合わせフォーム送信」を爆速化する（あえて完全自動化しない設計）

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はじめに
こんにちは、GASで業務自動化を行っているGASタナカです。

営業リストへの「問い合わせフォーム送信」業務、やったことはありますか？

スプレッドシートのURLをクリック

会社名と文面をコピー

フォームに貼り付け

送信ボタンを押す

シートに戻って「送信済」と書く

これを100件、500件と繰り返すのは、まさに**「コピペ地獄」**です。 Python（Selenium）で完全自動化しようとしても、最近のフォームは reCAPTCHA（私はロボットではありません） があったり、スパム判定されたりと、技術的な壁が高いのが現実です。

そこで今回は、「送信ボタンだけ人間が押す（それ以外は全自動）」 という "半自動化" のアプローチで、この作業を爆速化するGASツールを作ってみました。

作ったもの
スプレッドシートの右側に「専用サイドバー」を表示し、そこから全てを操作します。

▼ 実際の動作（デモ）

【機能のポイント】

ワンクリック準備: 「次へ」ボタンを押すだけで、次の会社のURLが開き、同時に送信文面がクリップボードにコピーされます。

リズム作業: 作業者は「Ctrl+V（貼り付け）」と「送信ボタン」を押すだけ。思考停止で作業できます。

自動記録: 完了ボタンを押すと、スプレッドシートに「送信日時」が自動で書き込まれます。

技術的な実装ポイント
このツールの裏側で動いているGASの技術を少し解説します。

  1. HtmlService によるサイドバーUI
    GASには、スプレッドシートの右側にHTMLを表示する showSidebar メソッドがあります。 これを使うことで、シートのデータを参照しながら操作できる「アプリっぽい画面」が作れます。

JavaScript

function showSidebar() {
const html = HtmlService.createTemplateFromFile('Sidebar')
.evaluate()
.setTitle('高速フォーム送信')
.setWidth(300);
SpreadsheetApp.getUi().showSidebar(html);
}
2. クライアント側(HTML)とサーバー側(GAS)の連携
サイドバーのボタンを押した時に、GAS側の関数を呼び出すには google.script.run を使用します。 このツールでは、**「非同期処理」**をうまく使うことで、体感速度を上げています。

JavaScript

// HTML側（JavaScript）
function finishAndNext() {
// 1. 見た目だけ先に「完了」にして次へ進む（ユーザーを待たせない）
showNextData();

// 2. 裏側でGASに「書き込んでおいて」と指示を投げる（完了を待たない）
google.script.run.markAsSent(currentRow);
}
通常の google.script.run.withSuccessHandler().function() だと、GASの処理が終わるまで待機時間が発生しますが、今回は「書き込み完了を待つ必要がない」ため、投げっぱなしにすることでサクサク感を実現しています。

  1. クリップボード操作とウィンドウオープン
    これらはGAS（サーバー側）ではできないため、サイドバー内の JavaScript で実行します。

JavaScript

// HTML側
function copyAndOpen(text, url) {
// クリップボードにコピー
navigator.clipboard.writeText(text);

// 新しいタブでURLを開く
if (url) window.open(url, '_blank');
}
※実際には document.execCommand('copy') など、ブラウザ互換性を考慮した実装を行っています。

なぜ「完全自動」にしなかったのか？
技術的にはPython等を使えば「送信ボタンを押す」ことまで自動化できます。 しかし、実務運用においては以下のリスクがあります。

reCAPTCHAの壁: 画像認証が出るとボットは止まります。

スパム判定: 機械的な連続送信は、ドメインのブラックリスト入りを招く恐れがあります。

誤送信リスク: 「会社名を置換し間違えたまま送信」などの事故が怖いです。

「最後の確認とクリックだけ人間がやる」 この設計にすることで、これらのリスクを全て回避しつつ、手作業の9割を削減することに成功しました。

まとめ
「自動化＝全自動」と思い込みがちですが、「人間とボットの役割分担（Co-working）」 をうまく設計することで、開発コストを抑えつつ、現場が一番使いやすいツールになることがあります。

GASのサイドバー機能は、こうした「入力支援ツール」を作るのに最適です。皆さんもぜひ試してみてください。

🎁 配布と導入依頼について
今回作成したツールは、プログラミング不要ですぐに使えるパッケージとして配布しています。 「リスト作成」から「送信」までを一気に効率化したい方は、ぜひご覧ください。

▼ ツール本体と導入マニュアルはこちら（Tips） https://tqv.jp/s/xPISf2/d/dac

▼ 導入代行・カスタマイズのご相談（ランサーズ） 自社の業務フローに合わせたカスタマイズも承っております。 https://www.lancers.jp/profile/gas_tanaka/portfolio_popup/708863

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