[2025/04] ganyariya の AI に対する向き合い方についてまとめておく
はじめに
2025 現在、 AI の進化が本当にすごいですね。
毎週新しい AI Model や Tool がリリースされており、技術革新が著しいです。
ganyariya もエンジニアの端くれとして AI を追いかけてはいるのですが、その向き合い方として迷うところがありました。
そのため、自分に向けて一度 AI との向き合い方・使い方をまとめてみます。
背景: ganyariya の AI の使い方
現時点での AI の使い方は以下のようなものです。
- 仕事
- 不明点を Gemini や Claude に相談する
- GitHub Copilot による Auto Completion でコーディングサポートしてもらう
- Vibe Coding など、完全に AI に任せることはしていない
- 個人
- 不明点を Gemini や Claude に相談する
- 無料枠の範囲で GitHub Copilot と Cursor の Auto Completion でコーディングサポートしてもらう
- v0 + Cline で Vibe Coding をおこなって簡単なウェブアプリを作ったことがある
- MCP を使ったことがある
仕事ではなかなか Vibe Coding をするような機会がなかったため、 勉強として個人の範囲で Cline や MCP を使っています。
できるだけ無料枠に留めつつ、必要最小限の API 利用時のみ課金しています。
AI に対する今の気持ち
大前提として AI は便利である
学生のとき、 Deep Learning の入口を個人の範囲で勉強していました。
そこから考えると、深層学習の深いところを知ることなく、 API 経由で なんかよくわからないけどちゃんと考えて返してくれる
というのはすごい時代だなと考えています。
AI による恩恵は大きく、 AI なしのころにはもう戻れないなと感じています。
実装すべきコードを先読みして AI がサポートしてくれる、というのは効率化の観点で非常にありがたいです。
AI に頼ってしまい、その結果人間の考える機会が減る
一方で、 AI が出てきたことで 自分で 1 から考える
ということが減ってしまっており危機感を覚えています。
- なにか実装したいものが出てきたときにとりあえず gemini や claude に聞いてみる
- なにかエラーが発生したときに同様に聞いてみる
全体の設計を自分で考えたり、エラーが発生したときに自分で読んで調べる、ということが減りました。
まずは AI に聞いてみて解決しなければ自分でなんとかする、という手順を踏んでしまっているためです。
前はすべて自分でなんとかするのが当たり前だったため、エラーを解読したりデバッグしたり Issue を漁ったりなど色々していました。
同様に設計についても自分で考えてできるだけ SOLID にする、というのもよい経験でした。
このように まずは自分で考える
というのがここ最近減っており危機感を覚えています。
AI に頼った結果、個人としての技術力は伸びない
とりあえず AI に相談してしまうと、よくわからないままなんとなく動作してしまい自分の成長に繋がりません。
この感覚はとくに v0 と cline による Vibe Coding で得られました。
自分は Next.js と Supabase について詳しくないのですが、 彼らにやってもらった結果最低限サポートすることでそれらしいウェブアプリが作れました。
しかし、一方で Next.js の App Router や client/server rendering は一切理解できていません。
同様に Supabase の認証ロジックも詳しくは追えていないためセキュリティ的に LGTM をつけられるかというと NG です。
AI の使い方
という技術は伸びますが、 Next.js や Supabase といった自分の知らない技術についてはほとんど伸びませんでした。
自分で理解したいし自分で書きたい
Vibe Coding の触りだけやって思ったのは、ちゃんと技術は根から理解したいし自分でコードを書きたい、ということです。
僕がやりたいのは AI のための clinerules や Issue 整理ではなく、自分の手を動かした開発なのだなと気づきました。
この部分についてはエンジニアリングについて 結果
と 過程
のどちらを優先するか、という個人の楽しさの感度なのだなと考えています。
プロダクトをリリースして使ってもらうということに楽しさを覚える、という方もいますし、技術を突き詰めたいという方もいます。
その観点だと ganyariya は以下のような比率の指向性です。
- 7: 技術を理解して活用したい
- 3:(自分の興味のある分野について)ユーザにむけてリリースしたい
技術をちゃんと理解したうえで使いたいし、かつ興味ある分野であればそれをユーザにむけてリリースしたいです。
そうなると、技術をちゃんと真に理解して咀嚼しそれを興味ある分野のプロダクトに活用する、ということが自分の楽しみであり目標なのだと思います。
一方で、 AI を使いこなす
というのは 1 つの技術であるため、それについては個人と会社両方で好き嫌いせず習得していきたいなと思います。
AI に対する向き合い方をまとめる
前提: 好き嫌いせずに AI を使っていく
好き嫌いすることなく、 AI の動向についてはちゃんと追っていき、話題になったものは使っていきたいです。
AI を使いこなす、という技術を伸ばすためです。
AI を使うケース
諦めていることについては AI に任せる
自分が人生で諦めていることは AI にどんどんやってもらいます。
たとえば、 CSS を含めたデザインは ganyariya にとってさっぱりなので AI にやってもらいたいです。
まとまった時間が取れれば CSS ならびに UI/UX についても勉強したいのですが、人生はそう長くありません。
自分が大切にしたいやるべきこと、それ以外は潔く諦めたいです。
習得していることは AI に任せる
自分がすでに習得しているものについては AI にどんどん任せます。
小さなツール製作・情報収集を AI に任せる
どうしても Vibe Coding はお金がかかります。
企業であれば会社全体で費用をカバーできるため問題ないのですが、個人だと積もり積もると 3 万円ぐらいはいきそうです。
小さな便利ツールや情報収集であれば多くの費用はかからないため、こういう小さなものについては個人で AI を活用してやっていきたいです。
不明点は AI に相談する
自分で実装していてわからないことが出てきたら引き続きどんどん AI に聞こうと思います。
枯れた技術について彼らは詳しいため、そのようなベース技術の勉強でわからないことをとことん知りたいときに非常に有効です。
一方で、まずは自分で考える、というのは面倒くさがらず必ずやります。
AI を使わないケース
知らない技術の場合は AI を使わない
Next.js, Supabase のようなまだ自分が理解していないものについては Vibe Coding は使わずに自分でやります。
なお、 コーディングサポートツールはどんどん使います。
高い AI を(日常的には)使わない
devin や各 Model の API など、高いものについては個人ではやらなくてよいかなという印象です。
個人開発があたって軌道に乗り出して回収できるのであればよいですが、そうでなければ個人で高いお金を AI へ払うことはありません。
なお、 devin を 1 回勉強がてら使ってみよう、などの知見を広める系ではどんどんお金を出そうと思います。
GitHub Copilot や Cursor、Cline などのベースプランについてはその時々に応じてどれか 1 つは契約しようと思います。
最後に
自分にとって AI はあくまでも補助輪であってほしいのだなとあらためて思いました。
このまま AI がどんどん進化していったらそのようなワガママは捨てて、 AI 主導を受け入れないといけないのですかね...。
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