ピカチュウでもわかる・ビジネスにおける論点とは
0.はじめに
人生は選択の連続です。
右か左か、ビーフかチキンか、ガマンするのか漏らすのか。
プライベートなら漏らしてもかまわないですが、ビジネスではそうはいきません。
シビアな判断が求められます。
それはあなただけでなく、上司、同僚、取引先も同じです。みんな迷っています。
そんなとき、あなたが相手の迷いを打ち消すいい提案ができたらどうなるでしょうか?
間違いなく頼りにされます。
いい提案ができる人は、ビジネスはもちろん、プライベートでも頼られる存在になります。
いい提案をするためには論点の把握が欠かせません。
そこで今回は、人生最大の選択イベントである「ポケモン御三家」を例に、論点とは何かを解説します。
1.論点とは何か?
論点とは「相手の意思判断に影響をおよぼす判断項目」です。
この判断項目の把握こそが、相手の迷いを晴らす提案を生みます。
理屈は抜きにして、具体例に移りましょう。
例えば、ポケモン初見のサトシが「旅を楽に進めたい」という目的で、御三家のどれか1匹を選ぶ際の判断項目は何になるでしょうか?
何も知らないサトシは、「見た目」や「鳴き声」くらいしか判断項目がなく、オーキド博士の前で迷い続けています。
そんなとき、タケシが「フシギダネがいいよ。ジム戦を楽にクリアできるから。」といったアドバイスをしたとします。
サトシはきっと「なるほどそいつは知らなかった!」と言うでしょう。
なぜなら、このアドバイスはサトシの知りたいポイントをとらえ、意思決定にとって意味を持つ、すなわち「論点」にマッチしているからです。
逆に「ヒトカゲは進化するとかっこよくなるよ」といった情報は、一般論としては大事ですが、「論点」にマッチしていません。
ご覧のように、いい提案ができるか否かは論点を把握することに掛かっています。
では、この論点を把握するにはどうしたらいいのでしょうか?
2.論点を把握する方法
論点を把握する方法は以下の3つです。先ほどの例を振り返りながら、ひとつずつ解説します。
- 相手の要求(目的)を正確に把握する
- 相手の意思判断項目をきちんと洗い出す
- その項目に相手は確固たる答えを持っていないか確認する
2.1.相手の要求(目的)を正確に把握する
まず、相手の要求、すなわち目的を正確に把握しましょう。
なぜなら、目的によって論点は変わってくるからです。
さきほどの例で、サトシの目的が「最終進化形がかっこよくなるポケモンが欲しい」ということであれば論点はどうなるでしょうか?
恐らく、フシギバナ、カメックス、リザードンのビジュアルが論点となり、各々のイラストを見せれば、サトシの目的を達成できるでしょう。
このように相手の要求(目的)によって論点はガラッと変わります。なので、質問や普段の会話の中で相手の要求を正確に把握しましょう。
2.2.相手の意思判断項目をきちんと洗い出す
次に、相手の意思判断項目をきちんと洗い出しましょう。
相手が何を基準に物事を判断するのかを知らずに話をしても、相手の核心をつくことができないからです。
さきほどの例で、サトシの目的が「色々なポケモンと戦えるポケモンが欲しい」とし、サトシの判断項目が「タイプ」「技」だとします。
なのにタケシが「技」のアドバイスしかできなければ、サトシとしては物足りない。
「はぁ?タイプ相性も重要なんじゃないの?」となります。
相手がどういう考え方で意思判断をするのかという、判断項目の全体像を知ることが重要です。
2.3.その項目に相手は確固たる答えを持っていないか確認する
最後に、その項目に相手は答えを持っているかどうかを確認しましょう。
相手がすでに知っていることを話しても、それは相手にとってなんの価値もないからです。
冒頭の例でタケシがサトシに御三家それぞれの「鳴き声」について話しても意味がありません。
相手がどのくらい知識があるのか検討できているのかをきちんと把握しておきましょう。
3.さいごに
まとめると以下の通りです。
- 論点とは「相手の意思判断に影響をおよぼす判断項目」である
- 論点を把握する方法は以下の3つ
- 相手の要求(目的)を正確に把握する
- 相手の意思判断項目をきちんと洗い出す
- その項目に相手は確固たる答えを持っていないか確認する
やってみるとわかりますが、論点を把握するのは難しい。ロジカルとアナログ両方の能力が問われるからです。
普段から提案相手とよくコミュニケーションを取り、相手の考え方に対する理解を深めておくようにしましょう。
おわりっ!!
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