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【ざっくりわかる】OpenShiftとKubernetesの違い
0.はじめに
コンテナ・オーケストレーションソフトウェアの導入を考えている方向けに、「OpenShiftとKubernetesの違い」をざっくり解説します。
本記事をお読みいただくと、以下を理解できます。
- OpenShiftとKubernetesの違い
- OpenShiftで何ができるのか
- OpenShiftを利用するメリット
では、次の章から具体的な解説を進めます!
1.Kubernetes単体では本番運用できない
Kubernetes自体は、誰でも使用できるオープオンソースである一方、単体ではエンタープライズ向けの運用を実現させることはできません。
SCSK:Kubernetes がカバーする範囲
- コンテナを動かす環境を別途用意する必要がある(ex.OS、Containerランタイムなど)
- 開発・運用ツールも別途用意する必要がある(ex.CI/CDツール、サービスメッシュ、セキュリティツールなど)
- 製品サポートがない
2.Kubernetesで本番運用するために必要なものを揃えるのは大変
Kubernetesで本番運用するために必要なものを揃えようとすると、選択肢が広すぎて以下のような課題にぶつかります。
Cloud Native Landscape:選択肢が多すぎて大変
- 同じカテゴリーに同じような事ができるツールが多数あり、選択が困難
- すべてのツールを把握することは不可能
- エンタープライズ向けとして、安心して利用できるかわからない
- サポート面で不安が残る(サポートベンダーが日本にない、問い合わせ先がバラバラになる、など)
3.OpenShiftとは
OpenShiftは、Kubernetesの本体だけでは不足している機能や、コンテナの開発・運用に必要になるツールとサポートを追加したものです。
IBM Cloud Blog 第5回:Kubernetes と OpenShift Container Platform のパッケージの違い
OpenShiftを利用する事で、Kubernetesとの互換性を保ちながら、エンタープライズ向けの本番運用に必要なものを揃える事ができます。
- OpenShiftでは、Kubernetesコアには含まれてないが、実際には必要な3rdPartyコンポーネントを、パッケージし、サポートと伴に提供しています。
- コンテナの開発、運用に必要なツール類を提供 (CI/CDツール、Integrated Regstry、Monitoring / Logging / Service Mesh等)。
- OSレイヤー、コンテナ・ベースイメージ(UBI)、基本的なミドルウェアライブラリまで、一貫したサポートを提供します。
- Kuberentesには存在しない、もしくはベータの機能であるような機能でも、拡張機能を提供する事で、エンタプライズ環境でも使いやすくしています。
- ベンダー依存を廃する事で、パブリック・クラウドから、オンプレミスまで、殆どの環境で使用できます。将来の環境変化に対する保険として、ハイブリットクラウドを目指した設計に最適な製品となっています。
SCSK:OpenShiftが選ばれる理由
4.OpenShiftを選択するデメリット
デメリットと言えるものはないですが、強いてあげるなら以下だと考えます。
- それ相応にコストが掛かる
- ベンダーロックイン(OpenShiftでないとコンテナ環境を作れなくなる)
プラットフォームの世界については、どんどんブラックボックス化していっているので、今のうちに勉強しておく事が対策になるかもです。
5.おわりに
今回はOpenShiftとKubernetesの違いを理解するために、以下を学びました。
- Kubernetesで本番環境を構築・運用するのは大変
- OpenShiftはKubernetesだけでは不足している機能、ツール、サポートを追加したもの
- OpenShiftを選択するとそれなりにコストが掛かる
今後もOpenShiftついて解説していきたいと思います。
おわりっ!!
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