VPN接続とは?わかりやすく図解で理解
0.はじめに
「VPN接続」という言葉を聞いたことはあるけれど、正直なところ仕組みや使い方がよく分からない…そんな方は多いと思います。
実はVPN接続は、自宅のWiFiやスマホのSIM回線を使うときにも役立つ便利な仕組みです。特にリモートワークや外出先での通信を安全にするためには欠かせません。
この記事では、ネットワーク初心者にもわかりやすいように「VPN接続とは何か?」を図解を交えて説明します。さらにVPNの仕組みや種類、メリット・デメリット、SIMやWiFiとの関係、専用線との違いにも触れていきます。
1.VPN接続とは
VPNとは Virtual Private Network(仮想専用線) の略です。
「仮想的に専用の通路を作り、安全に通信を行う技術」と理解するとわかりやすいです。
例えば、カフェの公共WiFiを使うとき、実は通信は誰でも傍受できる状態です。ここでVPN接続を使うと、データが暗号化されて安全に送受信できるようになります。
図解イメージ
普通の道(インターネット)に、自分専用の秘密トンネルを作って通信するイメージです。
2.VPNの仕組みと技術
VPN接続の仕組みは大きく 「暗号化」 と 「トンネル化」 で成り立っています。
- 暗号化:通信内容を第三者が読めないように変換
- トンネル化:インターネット上に仮想の専用通路を作る
この仕組みによって、安全性が高い通信が実現されます。
図解イメージ
主なVPN技術
- IPSec:企業拠点間でよく使われる方式
- SSL-VPN:ブラウザ経由でも利用可能、リモートワークに便利
- WireGuard / OpenVPN:高速で軽量な新しいVPN技術
暗号化と復号化の処理を通して、安全にデータがやり取りされます。
3.VPN接続の種類
VPNにはいくつかの利用シーンに応じた種類があります。
-
リモートアクセスVPN
自宅や外出先から会社のネットワークに安全に接続できる。リモートワークでは必須。 -
サイト間VPN
企業の本社と支社など、拠点間をVPNで結ぶ仕組み。専用線を敷くよりも安価。 -
商用VPNサービス(個人利用)
個人が契約して使うVPN。公共WiFi利用時や、動画配信サービスの地域制限を回避するために利用されることもある。
図解イメージ
4.VPN接続のメリット
VPN接続には大きく4つのメリットがあります。
-
安全性の向上
公共WiFiやホテルの回線でも、通信内容が暗号化されるため盗聴リスクが減少。 -
プライバシー保護
IPアドレスを隠すことができ、匿名性が高まる。 -
遠隔アクセス
会社のLANに外部から接続でき、リモートワークに便利。 -
コスト削減
専用線を敷設せずに、既存のインターネット回線を利用できる。
図解イメージ
5.VPN接続のデメリット
一方でVPN接続にもデメリットがあります。
-
速度低下
暗号化や中継サーバを経由するため、通常より遅くなる場合がある。 -
安定性の問題
WiFiやモバイルSIMを使っていると、回線が不安定になりやすい。 -
導入・管理コスト
企業で使う場合はVPNサーバやライセンスの導入・運用が必要。
図解イメージ
6.SIMやWiFiとの関係
VPN接続は「通信手段」そのものではなく、「通信を守る仕組み」です。
- WiFi:便利だが、セキュリティが弱い場合がある。VPNを使えば安全性が補強される。
- SIM(モバイル回線):すでに暗号化されているが、VPNを併用するとさらに安心。
図解イメージ
つまり、WiFiやSIMが「道路」、VPNは「装甲付きの車」と考えるとイメージしやすいです。
7.専用線との違い
VPN接続とよく比較されるのが「専用線」です。
-
専用線
物理的に拠点間を専用の回線で接続。高価だが高速で安定。 -
VPN
インターネット回線を利用し、暗号化で「仮想的に専用線のようにする」。低コストだが環境によって速度や安定性が変わる。
図解イメージ
8.おわりに
VPN接続とは、インターネットを利用しながら「仮想的な専用線」を作り、安全に通信できる仕組みです。
- 公共WiFiを安全に使いたい
- 自宅や出張先から会社のネットワークに入りたい
- 専用線のコストを削減したい
そんなときにVPN接続は大きな力を発揮します。
おわりっ!
Discussion