CI/CDの調査

CI/CDツールの比較
ツール名 | 主な用途 | 特徴・強み | 弱点・デメリット |
---|---|---|---|
Jenkins | 汎用的なCI/CD | カスタマイズ性が高い | 導入が大変 |
GitHub Actions | GitHub向けCI/CD | GitHubと統合 | GitHub |
GitLab CI/CD | GitLab向けCI/CD | GitLabと統合 | GitLab |
CircleCI | 高速なビルド | クラウドベースで高速 | 無料枠が小さい |
Travis CI | OSS向けCI/CD | GitHubと簡単に統合 | 有料化で人気低下 |
Azure DevOps | Azure向けCI/CD | Microsoft製品と統合 | 設定が複雑 |
AWS CodePipeline | AWS環境向けCD | AWSとの統合が強力 | AWS以外では不向き |
ArgoCD | Kubernetes向けCD | GitOpsを採用 | Kubernetes専用 |
どのCI/CDを選ぶべきか?
- GitHub Actions: GitHubリポジトリのCI/CDを手軽に構築したい場合
- Jenkins: 独自のサーバー環境で柔軟なCI/CDを管理したい場合
- GitLab CI/CD: GitLabを使用しており、ネイティブなCI/CDを統合したい場合
- CircleCI: クラウドベースでスケーラブルなCI/CDを求める場合
- Travis CI: オープンソースプロジェクトで利用したい場合
- Azure DevOps: Microsoft製品と統合したい場合
- AWS CodePipeline: AWS環境で最適なCDを構築したい場合
- ArgoCD: Kubernetes環境でGitOpsを導入したい場合
まとめ
選ぶべき人 | おすすめのツール |
---|---|
GitHubリポジトリを利用している | GitHub Actions |
柔軟なカスタマイズが必要 | Jenkins |
GitLabを利用している | GitLab CI/CD |
クラウドベースの簡単なCI/CD | CircleCI |
OSSプロジェクトを運用 | Travis CI |
Microsoft製品と連携 | Azure DevOps |
AWS環境を利用 | AWS CodePipeline |
Kubernetes環境を利用 | ArgoCD |

主要なCI/CDツールの種類と特徴
1. Jenkins
[特徴]
最も古くからあるCI/CDツールの一つで、プラグインが豊富。
自由度が高く、カスタマイズ性がある。
オンプレミス環境やクラウド環境で利用可能。
デメリット
導入・運用に手間がかかる。
サーバー管理が必要(Jenkins自体をホストする必要あり)。
適用例
自社サーバーでCI/CDを構築したい場合。
大規模プロジェクトや特定の要件に応じて柔軟な設定をしたい場合。

2. GitHub Actions
[特徴]
GitHubと統合されており、リポジトリのイベント(push, PR, issue など)をトリガーに実行可能。
ワークフロー(YAMLベース)の記述が簡単。
マネージドな環境のため、サーバー管理が不要。
GitHubのエコシステム(Marketplace)から再利用可能なアクションが豊富。
デメリット
GitHubに依存するため、GitHub以外のリポジトリを利用する場合は不向き。
無料枠はあるが、大規模なビルドではコストがかかる。
適用例
GitHubを利用した開発プロジェクトでのCI/CD。
シンプルなセットアップでCI/CDを導入したい場合。

3. GitLab CI/CD
[特徴]
GitLabと統合されており、GitLabリポジトリのイベントをトリガーに実行可能。
.gitlab-ci.yml に設定を記述し、GitLab Runners を利用してジョブを実行。
GitLabの無料プランでも基本的なCI/CD機能が利用可能。
デメリット
GitLabを利用しない環境では導入が難しい。
GitHubに比べるとエコシステムが狭い。
適用例
GitLabを利用しているプロジェクトでのCI/CD。
内部のプライベートリポジトリを中心とした開発。

4. CircleCI
[特徴]
クラウドベースのCI/CDツール(オンプレミス版もあり)。
コンテナベースのテスト環境で高速なビルドが可能。
設定は .circleci/config.yml に記述。
パラレル実行やキャッシュ機能でビルド時間を短縮できる。
デメリット
無料プランの制約が厳しい(コンテナの数に制限あり)。
Jenkinsに比べてカスタマイズの自由度は低い。
適用例
クラウド環境でシンプルにCI/CDを構築したい場合。
高速なビルド・デプロイを求める場合。

5. Travis CI
[特徴]
GitHubとの統合が簡単で、プルリクエスト単位でのテストが得意。
.travis.yml に設定を記述し、クラウド上でCI/CDを実行。
OSSプロジェクト向けに無料プランが提供されていたが、有料化が進んでいる。
デメリット
無料枠がほぼなくなり、個人開発者には使いづらくなった。
他のCI/CDツールに比べると進化が遅れている。
適用例
既存のプロジェクトがTravis CIを使っている場合。
GitHubベースの簡単なCI/CDを構築したい場合。

6. Azure DevOps(旧VSTS)
[特徴]
Microsoftが提供するCI/CDツール。
Azureと統合されており、クラウド環境へのデプロイが容易。
YAMLベースのパイプライン定義(Azure Pipelines)を採用。
GitHubやGitLabとも連携可能。
デメリット
主にAzure環境向けで、AWSやGCPとの相性はやや劣る。
設定が複雑になりがち。
適用例
Azureクラウドを利用している企業。
Microsoft製品と統合したい場合。

8. ArgoCD(Kubernetes向け)
[特徴]
Kubernetesクラスタ向けのCD(継続的デリバリー)ツール。
GitOpsの概念を採用し、Gitリポジトリの変更を自動的にデプロイ。
Kubernetesネイティブな環境でのデプロイが得意。
デメリット
Kubernetesを使わない環境では不要。
設定や運用の学習コストが高い。
適用例
Kubernetes環境での継続的デリバリーを実現したい場合。
GitOpsを活用したい場合。