YAPC初参加の感想と参加レポート
こんにちは。FUSSYで開発をしている、わこーです。
ポーター飲みたいなと思いつつ、今日は酔い過ぎそうだなと、グッと堪えてラガーとIPAを飲みました。
YAPC::Hiroshima 2024に参加したので、その感想を熱が冷めないうちに書いていきます。
はじめに
YAPCとはなにか。
YAPCはYet Another Perl Conferenceの略で、Perlを軸としたITに関わる全ての人のためのカンファレンスです。 Perlだけにとどまらない技術者たちが、好きな技術の話をし交流するカンファレンスで、技術者であれば誰でも楽しめるお祭りです!
[1]
この記事で紹介するのは広島市で開催された YAPC::Hirosima 2024 についてです
行ってみた結果、Perlを知らずに楽しめるかというと、多分100%楽しめるというのがYAPCの魅力です。知ってると120%楽しめるかもしれません。
特に良かったセッションや企画の感想について書いていきたいと思います。
今回の発表を思い出すきっかけになったり、YAPCに行ってみるきっかけになれば幸いです。
Hono v4
Hono はどんなランタイム上でも動く、Webフレームワークです。
以前さわってみたときの率直な感想としては
- Cloudflare の関連プロダクトと組み合わせると便利そう。
- hono/jsx はあるが
useState
などの hooks がなく、React と比べてちょっと不便 - いますぐこれを積極的に採用するモチベーションはないが、早く・シンプルでなんとかして使うチャンスを見つけたい
という感じでした。
さて、v4はどうか!と思って見ていると、hooksがきていました。
紹介では、useState
の話をしていましたが、コードを見に行くと useEffect
もありました。
SPAで済むような場合は十分採用できるレベルになっていると感じました。
hono/jsx が React 相当として、 https://github.com/honojs/honox が Next.js 相当となりそうです。
まだアルファリリースとのことで、 Breaking changes are introduced without following semantic versioning.
と書かれていました。
もう少し安定したらこちらを使ってみたいです。
ところで中学生が何人かhonoにcommitしているという話を聞きました。
すごい。やっていくぞ!
入門EOL対応 ~SREが鉄板の流れ全部見せます編~
聴衆である私の気持ちはこちら
EOLに対応しないリスクとどう取り組むか、そしてどうモチベーション高く取り組むかという話でした。
モチベーションを高める方法をジョブクラフティングという考えを使って説明していました。
自分の経験と照らし合わせると Rails 5.2 から 6.0 に上げるときに、WebpackerやSprocketsがなくなるという情報を得て、どう対応していくか調査したりしました。
Rails 7.0 も出ている中でのアップデートだったので、6.xで提案されたものの行く末などをキャッチアップできました。今はAPIモードで使ってるからあまり記憶が定かではないですが;;
これからEOLに臨む人に聞いてもらいたい発表でした。
自分は何度かみっともないEOL対応をしましたが、今回の発表を聞いたらよりスムーズな対応ができたかも?と思いました。
ところで、そもそも、EOL対応は前に進んでいる感じがあまりなく、遅れを取り戻すような形になると思います。
可能な限り、前向きに環境をアップデートし、新しい機能を活用できる環境を作り、保てるようにしたいものです。
Androidエンジニアは1年毎に新しいバージョンに追いつくことが求められている気がします。
そうでもない?もしそうなら、ちょっと羨ましい。
経営意思エンジニアリング
コードが書けないときからCTOをやっていた話を聞いてめっちゃ笑いました。そんなことあるんだ。
組織設計とソフトウェア設計の相似性、特に責務を明確化している点について[2]、弊社はホラクラシーを採用しているので、かなり共感できる話でした。個人的には働きやすくて好きです。
最近、とあるロールで与えられた責務よりも大きな責務だと理解して動いてくれている人がいて、それを組織としては受け入れるということがありました。
ソフトウェアよりも組織のほうが、責務が巨大化する変更を柔軟に受け入れやすいみたいな性質の違いはあるかもしれません。
3つの変数として事業・技術・組織の制約があるという話がありました。
(雑多なくくりの)IT企業を考えたとき、これらを俯瞰的に見て操作できる役割は必要不可欠に感じました。
しかし、CTOがいないIT企業もたくさんあると思っていて、その経営者の意見も聞きたいところです。
後半はバイブスでやっていく話だという感想を持ちました。そして質疑応答の中で「どうバイブスをあげていくか」という質問がありました。(正確な表現ではなさそうですが手元のメモにはそう書いてたのでバイブスとします)
その回答として、ブログやカジュアル面談など、言語化を重ねているという話が良い答えだなと思いました。
気持ちだけでは人に伝えるには不十分で、言語化が必要なのは周知の通りですが、それが結果としてバイブスをあげているというのは新鮮でした。
経営に退路がない話もしていて、前に突き進むには重要な要素に思います。
なんかもう少し深掘りできそうな話なので実践して解像度をあげていきたいです。
Blogを作り、育み、慈しむ ~ Blog Hacks 2024
自分もブログを読むのが好きで、書くのも好きです。
作る方ではなく読む方の話をすると、RSSを是非置いてほしいです。
Slackに #rss-personal-blog
というチャンネルを作っていて、個人ブログをRSSで購読しています。
是非ブログを作るときはRSSを置いてほしいです。Songmu さんがActivityPub対応してたのはよかったです。
めちゃ自分語りをしてしまったのですが、自分語りしたくなる発表だったので大目に見てほしいです。
資料を読んでると完全同意!って感じなので、資料にないQ&Aの話をレポートします。
会社ブログと個人ブログどっちに書きますか?という質問があり、会社のアセットで得られるメリットがある場合は会社ブログ、という答えがありました。
メリットとは具体的には
- リーチしたい相手にリーチしやすい
- 業務としてかけるから業務内容を持ち出しやすい
というところにあるのかなと解釈しました。違ったり補足があれば教えてください。
非同期な開発体制を支えるドキュメント文化
発表資料: https://speakerdeck.com/konboi/yapc-hiroshima-2024
ブログも好きなのですがドキュメンテーションも好きです。
残念ながらドキュメンテーションに関して私はあまり上手と言えません。
書いているうちに飽きるし、既に話したことだし、プロダクトにプラスになっている実感が得られないからです。
それでも好きな理由は「検索に引っかかる」し、「言った言わないにならない」し、「書いてるうちに理解が深まる」からです。
この発表では更に「非同期」と「フィードバックのしやすさ」について言及されていました。
Songmuさんの雑なブログを書くじゃないけど、月1で書いていたり、自己紹介で書いていたりとハードルを下げている活動も取り上げられていたのがよかったです。
質疑の時間がなかったので廊下で
- 発表以外で他にどんなことを書いているか?
- 個人の動けない時間なども書いている(たとえば子供の送り迎えで動けない時間とか)
- どのくらい時間を割いているか?ドキュメント書こうと思えば無限に書けそうだし・・・。
- 時間の割合はどれだけドキュメントを書く必要があるときでも35%くらいはコードを書く時間を確保している
という話も教えてもらいました。
皆さんの現場のドキュメンテーションの話をかき集めた、ドキュメンテーション拾遺物語みたいなものを書いていきたいという気持ちがあります。
自社をベースに第一弾を書くぞ……。もしよければ皆さんの話も聞かせてください。
懇親会
以前から話したかった人と話せたこと、初めましての人とこんな勉強会やってみたいね〜という話ができたこと、沖縄の人は泡盛を割らずに飲まないというのを知ったこと、などなど、楽しい時間を過ごすことができました。
懇親会の2次会で伺ったRaku Beerさんは居心地がよく、翌日もまた行きました。牡蠣の燻製がほどよく香りビールが進みました。
さいごに
YAPC::Hiroshima 2024に参加できてよかったです!
発表者の皆さん、スタッフの皆さん、スポンサーの皆さんありがとうございました!
また、予習会[3]のお陰で行く踏ん切りがつきました
参加登録してないのに入れてくださったこと含め、ありがとうございました!
初参加なのに、多くの方のおかげで実りある時間を過ごせました。
大谷翔平がよく出てくる会でしたが、自分も憧れではなく戦っていきたいと思います。
いや別に戦うつもりはなく、楽しくパソコンやその周辺の話でワイワイしたい。
懇親会でお話出来た方にはチラッとお話できたと思うのですが、エンジニアの採用活動を開始しました。
実際に雇用できるのは、いろいろ用意が整い次第(10月頃?)となりますが、もしお話だけでも聞いてみたいという方がいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください。
ユーザーの「おこのみ」を応援するためのUGCを提供するサービスを提供している会社です。
技術コミュニティに貢献していきたいメンバーと一緒に働けると僕はめっちゃうれしいです。
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