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Laravel Boost のセットアップ手順と機能まとめ

に公開

はじめに

こんにちはFusicの大宮です。
今回はLaravelアプリ開発におけるAIアシスタントを強力にサポートするために新たに登場したパッケージであるLaravel Boostについて、紹介されている機能と、実際に動作させてみた所感をまとめてみたので紹介します🫡

Laravel Boost 概要

Laravel Boostは、Laravelアプリ開発におけるAIアシスタントを強力にサポートするために新たに登場したパッケージです。

Laravel Boostをプロジェクトに導入することで、コード補完AI(Cursor,Claude,Copilot)に対してLaravel特有のコンテキストや知識を提供し、高品質なLaravel向けコードの生成を加速してくれます。

VSCode,Cursor,Claudeなどの現在使用しているIDEにLaravelに特化したMCPを連携することで、

  • Tinkerの実行(phpコードの実行)
  • DB接続、スキーマ情報、カラムの取得
  • Laravelプロジェクト固有の構成データの取得
  • ログの取得
  • Laravel及びエコシステムの最新ドキュメントの検索

などの豊富な機能(Tool)を あなたのIDEのAIにあたえることができます!

まとめると、 「Laravelに特化したAIコーディング開発ができるパッケージ」 という感じです!

引用:Laravel Boost公式
※ 20250814現在 Beta版

Installation

早速既存のLaravelプロジェクトにインストールしてみます。

1. Laravel Boostのインストール

composer require laravel/boost --dev

2. MCPサーバーとコーディングガイドラインのインストール

php artisan boost:install

-> ↑↓で移動してスペースで選択。Enterで次に進む。 (私はClaude Code, VSCodeを選択)

-> ガイドラインの必要な AI Agentの選択

-> ENTER!

  • ⇧ laravel12 であることを認識しているようです。

3. IDEからMCPサーバーに接続

私はVSCodeでインストールしたためVSCodeで手順を進めています。
下記に記したIDEごとの手順で進めてください💪

VSCode

1 コマンドパレットを開く (Cmd+Shift+P or Ctrl+Shift+P)
2 "MCP: List Servers"を選択
3 laravel-boostを選択
4 'Start server'を選択

※以下、VSCode以外のIDEでセットアップした場合のMCP接続手順

Claude Code

1 Claudeでは自動で有効化されますが、もし見つからないなら
2 プロジェクトディレクトリのシェルを開く
3 claude mcp add -s local -t stdio laravel-boost php ./artisan boost:mcp を実行

Cursor

1 コマンドパレットを開く (Cmd+Shift+P or Ctrl+Shift+P)
2 "/open MCP Settings"を開く
3 laravel-boostのトグルをonにする。

PhpStorm

1 shiftを2回押してコマンドパレットを開く
2 "MCP Settings" を選択
3 'laravel-boost'ボックスをチェック
4 'Apply'ボタンを押す
5 緑のチェックマークを確認

接続を確認

お疲れ様です。簡単にセットアップ完了しました 🥳


Laravel Boostの特徴

特徴をざっとみていきます。

1. Laravel専用MCPサーバーと豊富なTool群

開発支援のための 16 Toolを備えたMCPサーバーを提供する。(さっき連携したやつ)
AIエージェントgはこれらのToolを通じて、DBへのクエリ実行・Tinker経由のコード実行・ドキュメント検索・ルート一覧コマンド一覧・ログ取得を行う。

2. 最新版ドキュメントの組み込み

Laravel本体やエコシステムに関する公式ドキュメントが全て取り込まれています。
(LivewireやInertia、Flux、Filamentなども含む)

3. Laravel公式のAIガイドライン

Laravel Boostには、Laravelフレームワークや主要パッケージ向けにAI用のガイドライン(プロンプトルール) が同梱されています。
これはLaravelチームが手動で作成したもので、Laravelらしいコードを生成、提案するようになります。

<laravel-boost-guidelines>
=== boost rules ===
(略)
=== laravel/v12 rules ===
## Laravel 12
(略)
=== pint/core rules ===
## Laravel Pint Code Formatter
(略)

MCPツール一覧

Laravel Boostが提供する主なMCPツールは以下の通りです(20250814現在16種類)

  • Application Info – PHP・Laravelのバージョン、データベースエンジン、インストール済みLaravelエコシステムパッケージ(と各バージョン)、およびEloquentモデル一覧を取得します。
  • Browser Logs – ブラウザのコンソールログやエラーを読み取ります。
  • Database Connections – 利用可能なデータベース接続情報を調査します(デフォルト接続を含む)。
  • Database Query – データベースに対して任意のSQLクエリを実行します。
  • Database Schema – データベースのスキーマ情報を読み取ります。
  • Get Absolute URL – 相対パスのURIを絶対URLに変換します(AIが正確なURLを生成できるよう補助)。
  • Get Config – 設定ファイルからドット表記で指定した値を取得します。
  • Last Error – アプリケーションのログファイルから直近のエラーメッセージを取得します。
  • List Artisan Commands – 利用可能なArtisanコマンドの一覧を取得します。
  • List Available Config Keys – 利用可能な設定キーの一覧を取得します。
  • List Available Env Vars – 環境変数キーの一覧を取得します。
  • List Routes – アプリケーションの全ルート定義を取得します。
  • Read Log Entries – 直近のログエントリをN件読み取ります。
  • Report Feedback – (特殊機能)Laravel BoostやLaravel AIに関するフィードバックをチームに送信します。チャットで「give Boost feedback: ~」のように指示。
  • Search Docs – Laravel公式のドキュメントAPIを検索し、インストール済みパッケージに関連するドキュメント内容を取得します。
  • Tinker – アプリケーションのコンテキスト内で任意のPHPコードを実行します(Laravel Tinkerと同様の機能)。

多様なToolがMCPサーバーから取得できることが確認できました。

Laravel Boostを使ってみる

では、実際にLaravel BoostがAIエージェントとの対話でどのように役立つのか、簡単な例を試してみます。ここでは私のカスカスの小さなLaravelプロジェクトで、各Toolを実行するような入力をしてみました。

Laravelプロジェクト基本情報の取得

モデルの件数の取得

基本的に実行前の確認が行われる(HITL)

Laravel12のドキュメントの内容について質問

※エコシステムについてもドキュメントを読み込んでいるため検索対象になっている。

artisanコマンドの一覧を取得

まとめ

Laravel Boostを使用してみて、Laravel関連のやりとりのスムーズさに驚きました。
プロジェクトアサイン時のコードリーディング、度重なるエラー、追加実装など今後も積極的に活用していきたいと思いました。(Beta版でも便利)
追加の開発、正式なリリースが待ち遠しいですね!

では!

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