半直積の2元を組み合わせた暗号:Delusion of Invention 3

その2:元の分割問題を用いた公開鍵暗号
1はアイデアだし、行列の場合何だか解読できそうなので引っ込めました。
基礎となる問題:
秘密鍵:
公開鍵:
が公開鍵であるとする。
暗号化:まず、
(が、xは分からない)とする。
暗号化は鍵
次に乱数
として乱数化する。
ここで
平文を
復号:
攻撃:共役元探索問題が解けると仮定する。
ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、これが一番危ういです。
追試
このままではStickelの鍵交換と呼ばれる方式と同じ弱点があるので、この2つの行列のべき乗にハッシュ関数をかけた値を平文に対してXORして暗号文とする。
つまり、
に対してケーリーハミルトン攻撃をかける。
よって、4本の式に対して6個の未知変数が存在するので、式の数が足りない。
ケーリーハミルトンの定理より公開鍵への攻撃
公開鍵:
が公開鍵であるとする。
ケーリーハミルトンの定理より、
よって、未知変数は16本の式に対して、
の24個である。更に、
となり、
であるから、
最終的に
から、
つまるところ、これは攻撃すると消える暗号?なのかもしれないがちょっと考えます。
暗号文をケーリーハミルトンで解読する
となる。この時未知定数は、
の10個であり、方程式の数は4つなので解読できそうにない。
結論
ケーリーハミルトン攻撃に対抗できる行列を使った公開鍵暗号を作ったのだろうか?
この暗号は、公開鍵にケーリーハミルトン攻撃をかけると必要な秘密鍵が全部消えてしまう。
そんなにうまい話はそうないので、後日数値例で確認する。
他にもっと有効な解読法がないか考える。
これを計算理論に基づいた暗号にするためには何が必要なのか?