中国EC大手アリババの商品画像検索機能(イメージサーチ)の実装方法
イメージサーチとは
アリババのECサイト「淘宝(タオバオ)」や「天猫(Tmall)」で使用されている画像検索エンジンです。技術的には、AIのディープラーニングとコンピュータービジョンを使用して、類似した画像を取得することができます。非常に簡単に画像検索エンジンを構築することができます。
(アリババクラウド公式サイト(Image Search)
によると、以下のように様々なシナリオで使用することができます。
ECサイトでの商品画像検索
類似画像検索
特徴
高速なレスポンス
大規模なクラスタリングと量子化に基づいたインデックス作成により、わずか数ミリ秒でクエリを返すことができます。
大規模データ
大規模な検索エンジンにより、数百億の画像をスキャンすることができます。
高い柔軟性
幅広いビジネス要件を満たすために高い拡張性があります。例えば、ECなどでの商品画像検索に最適化した商品画像検索と類似画像検索に最適化した一般画像検索の二つの検索機能を提供しています。
料金
料金は、1番小さいインスタンス(10万枚)で1秒あたり最大1クエリ想定で、月額300USドルでした。また、現時点では初月無料になっていました。
事例
実際に日本でも導入事例があります。
ニトリ、スマホアプリにAlibaba Cloudの画像検索エンジン
また、世界的にも、El Corte InglésやFishpond、CHARLES & KEITHなど多くのグローバル企業に導入されています。
事前準備
アリババクラウドのアカウントを作成していない方は【10分で完結】アリババクラウド 全画面キャプチャ付きアカウント新規作成方法を参考に作成してください。
手順
今回はコンソールにて作成しますが、API経由でも使用可能です。
1. コンソールにアクセス
アリババクラウドのHPにアクセスして右上のボタンからコンソールに入ります。
2. イメージサーチにアクセス
検索枠にimage searchと入力して、image searchにアクセスします。
3. インスタンス作成
イメージサーチのインスタンスを作成します。今回は一般画像検索インスタンスを作成しました。
4. 画像追加
イメージサーチに画像を読み込ませます。
1枚ずつ追加
1枚ずつ追加する場合は、画像IDとタイトルと一緒に画像をアップロードすれば追加されます。
バッチ追加
一括して画像を登録したい場合は、オブジェクトストレージ(OSS)を使用してバッチ処理にて追加することができます。
5. 検索
画像検索は2通りのやり方で行うことができます。
画像から検索
新たな画像を検索したい場合は、SearchByPicタブにて画像をアップロードして検索します。
タイトルから検索
すでに登録済みの画像と類似している画像を検索したい場合は、SearchByNameタブにて画像IDとタイトルを指定して検索します。
結果
アウトプットは以下のように画像ID・タイトルと類似度が返ってきます。
"auctions":[
0:{
"categoryId":88888888
"picName":"縞鋼板"
"productId":"1"
"score":0.7436
"sortExprValues":"7.933500;12804"
}
1:{
"categoryId":88888888
"picName":"布"
"productId":"2"
"score":0.7061
"sortExprValues":"6.783700;14012"
}
2:{
"categoryId":88888888
"picName":"メタル"
"productId":"3"
"score":0.675
"sortExprValues":"6.404200;16783"
}
]
最後に
今回はコンソールから操作しましたが、APIも提供されています。
従って、どのクラウドサービスからでも、APIをコールするだけで簡単に導入することができるので、気になった方はぜひ試してみてください。
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