【アリババクラウド】AI Summit in Singaporeレポート
はじめに
2024年1月30日にシンガポールで行われたアリババクラウドのAI Summitに参加したので、紹介された内容をまとめます。こちらはalieatersでもお話しさせて頂きました。中国のAI事情は中々触れる機会がないと思うので、この機会に一読してみてください!
AI Summitとは
アリババクラウド(インターナショナル)のAIとビッグデータに関する大規模イベントです。スケジュールは大きく二部構成になっていました。
前半はキーセッションとして、CEOやCTOがアリババクラウドのAIに関する方針を話したり、実際にアリババクラウドを使っている顧客が利用体験を共有したり、という場でした。
後半は複数の会議室に分かれて、グループセッションが行われたり、最新のプロダクトについての紹介があったり、盛り沢山の内容でした。
キーセッション(ピックアップ)
キーセッションついては、英語ですがビデオが公開されているので、興味がある方はぜひ見てみて下さい。
メッセージとしては、アリババクラウドは今後AIプロダクトを全力でリリースしていくという強い意志を感じました。
また、日本からはりんな社が登壇しているので、こちらも必見です。Nekomataというアリババクラウドのテキスト生成モデルQwenをファインチューニングしたLLMについて話しています。
紹介されたプロダクト(一部)
アリババクラウドと他のクラウドの違いとして、アリババクラウドはただパブリッククラウドサービスを提供するだけでなく、Saasのような形で様々なプロダクトを提供している、という点が挙げられます。
数多くのAIプロダクトが発表されていましたが、気になったものをいくつかピックアップしました。デモも公開されているので気になった方はぜひ一度試してみて下さい!
Replace Anything(デモ)
Replace Anythingは、画像の中の一部を固定したまま異なる画像を生成する、というプロダクトです。
左側の画像が元画像で、今回は携帯電話を固定しています。そして生成ボタンをクリックすると、右側に携帯電話は固定されたまま、人物や洋服が異なる4枚の新たな画像が生成されました。
利用シーンとしては、商品紹介画像などで商品を固定したまま様々な画像を生成してアイデア出しする際などに特に役立ちそうだと思いました。
FaceChain(デモ)
FaceChainは、デジタルツインのプロダクトです。特定の人物があたかも様々な場面にいるかのような画像を生成することが出来ます。
例えば、私の顔画像と誰かがジェットコースターに乗っている画像を入力すると、あたかも私がジェットコースターに乗っているような画像を生成することが出来ます。
利用シーンとしては、ビジネスで使えるスーツ画像を生成したり、エンタメとして自分が様々な場所にいる画像を生成したり、様々な場面で幅広く使えそうだな、と思いました。
Outfit Anyone(デモ)
Outfit Anyoneは、人物と洋服の画像を組み合わせて新しい画像を生成するプロダクトです。
全身画像と洋服があれば使えるので、とても直感的でわかりやすかったです。
利用シーンとしては、ECでのショッピングで試着代わりに使ったり、実際に店舗でデジタルサイネージなどで使えたら試着室に行く手間が省けるのですごく便利だな、と思いました。
Digital Human(デモ)
Digital Humanは、その名の通りデジタルの人物動画を作成するプロダクトです。
人物を選択して、文章を入力し、声を選択すれば、あたかもその人物が文章を読んでいるかのような動画を生成することが出来ます。
利用シーンとしては、プロダクトの紹介動画や観光地のガイド動画などの作成に使えそうかな、と思いました。
Dreamoving(デモ)
Dreamovingは、動作を制御することができるビデオ生成プロダクトです。
人物やアニメの画像と実際に動いている動画を組み合わせて、画像の人物が動画の動作を行なっている動画を生成することが出来ます。
利用シーンとしては、自分がダンスしている動画を生成したり、漫画の画像からアニメ動画を作成したり、主にエンタメの分野で活用できそうかな、と思いました。
さいごに
ここで紹介したプロダクトはほんの一部なので、これからまた新しいプロダクトが出てきたら試してみたいと思います。
そしてまたシンガポールに行きたい!(ドリアンが美味しすぎた。。)
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