アイディアを形にする手法
はじめに
先日、短期間でアイデアを形にする手法「デザインスプリント」に初めて参加しました。
この記事では、デザインスプリントを知らない方に向けて、初参加の視点から当日の流れや率直な感想をレポートします。
この記事を読むことで、会議でアイディアを生み出す方法がわかります。
基本情報
- 開催日: 2025年6月29日
- 主催: Greek Alphabet Software Academy
- 講師: 安藤幸央さん(@yukio_andoh)
- 形式: 1日間のデザインスプリント
デザインスプリントとは
デザインスプリント(design sprint)は、新製品、サービス、または機能を市場に投入する際のリスクを減らすことを目的として、 デザイン思考をベースにした、時間制約のある5段階のプロセスである(Googleでのオリジナルは6段階)。
(Wikipediaから引用)
本来は5日間かけて行うものらしいですが、1日ですべて行う短縮版のものに参加しました。
デザインスプリントを行うことで、以下のような、新製品を作る際の失敗するパターンにはまりにくくなります。
- 求められていないものを思い込みで作ってしまった
- 資金が尽きた
- やる気のある適切なチームを集められなかった
- ライバルに先を越された
参考:The Top 12 Reasons Startups Fail
ワークショップの当日の流れ
0. グループに分かれて自己紹介をする
名前、所属、地元の美味しいものを紹介する。
1. 解くべき課題を決める
今週あった困ったことを一人で考え、ポストイットに書く。
その後書いた内容をグループで発表する。
これを二回やった後に、グループで投票し、解くべき課題を決める。

こんな感じでポストイットを貼っていきます。
2. 課題を解ける形に落とし込む
課題を解決できる小さな課題に落とし込む。
どうやったらもっと~できるだろうか(How Might We)を考える。
ここでは、解決策を考えずに問いかけをする。
例:
- 行った事のない美味しいお店を知ることができる?
- 買い物を忘れずに安く買える?
- 損得なしで気軽に相談できる?
3. Big Idea セッション
競合を調べ、他業種から戦略を見つけ出す。
例:オフィスグリコ
オフィスグリコは、当初、自社製品(菓子)の移動販売を考案した担当者が、富山の置き薬をヒントにたどり着いた業態である[7]。単価が安く賞味期限がある菓子を巡回時に入れ替えるノウハウに独自性がある[8]。
(Wikipediaから引用)
4. 解決策を考える
「HMWどうしたら」を実現するための解決策を考える。
時間の関係からか、3と4はあまり時間をとっていなかったです。
5. ペルソナを作成する
ペルソナを考え、その人の顔、属性、好み、うれしいと感じることを書く。

グロいのでぼかしを入れました。
6. モックアップ作成・検証
Google Stitch を利用して作成する。

その後、グループ内で発表し、グループの代表者が全体で発表する。
デザインスプリントの工夫
- 個人で考える時間と集団で考える時間を交互に行う
- 一人で考える時間なしに発表すると案が出にくい
- 集団で考えた後に、個人で考えると新しいアイディアが思い浮かびやすい
- 時間を短く区切る
- 締め切りを設定することによって力を出し切る
- 投票の際に、主観的に大事なものには赤シール、客観的に見て重要な問題には黒シールで票を分ける
- 単純な多数決にはしない
- 黒シールはたくさん集まっているが、赤シールがないアイディアは面白みがない
- 無言で投票する
- 声の大きい人に引っ張られない
- グループ内では、毎回同じ順番で発表する
- 準備ができるので、何を話すかを考える時間がある
感想
自分の困っていることから考えて、サービスのモックを作るまでを1日でやることは楽しかったです。
デザインスプリントに参加する前日にも案を考えていたのですが、一人で考えるよりも面白いアイディアを思いつけました。
いきなりサービスを考えようとしても、知っているサービスの焼き直しみたいなものしか思いつかなかったので、デザインスプリントのように課題から考えることはとても重要だと感じました。
これまでの経験上、グループでの案出しをしても無難な案しかでないことが多かったので、デザインスプリントの仕組みは上手くできていると感じました。
(もちろん講師の方々の工夫もあると思いますが)
時間制限がけっこう厳しく、まだまだ思いつきそうなのにってなりました。
常に手を動かしているような感覚で、ほかのことを考える余裕はありませんでした。
講師の方は10回くらい参加しないとデザインスプリントは身につかないとおっしゃっていましたが、何度もやっていくと見えてくるものがありそうだと思いました。
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