JAWS-UG 名古屋 2023年 参加記録
JAWS-UG名古屋2023年12月 参加記録
今月のJAWS-UG名古屋はre:Inventのre:CapのLT大会でした。皆さんのいろんな観点から報告を聞けて、とても楽しむことができました。
AWS Step Functionsの新機能「Call third-party API」を試してみた
JAWS-UG 名古屋 三浦さん
Step Functionsから外部APIを呼び出せるようになったので速攻で試してみた、というLTでした。
Lambdaを利用せずローコードで外部連携できるサーバレスシステムが構築できるのは魅力的だと感じました。
すでにStep Functionsの利用実績がある場合はService Roleの権限が不足しているため再度作り直ししないとうまく動作しないようです。こういった利用時のちょっとしたつまりを報告に織り交ぜてくれるのが親切だなと思いました。
現地初参加の体験談
加藤寛士さん
re:Inventに現地参加してAWS Heroな皆様に後押しされてJAWS-UG名古屋での登壇にこぎつけたそうです。現地参加でコネクションを広げて、日本でもその勢いを保っているのがすごいですね。特に北海道の三浦さんのPUSHにより名古屋の勉強会に参加してくれたようです。三浦さんありがとうございます。
身の回りのメンバーだけでの活動には限界を感じていらっしゃり、外に出ていく必要があると強く感じたそうで、今回は自分が利用したことのないサービスでLTをされました。
AmazonQや、それと連動するApplication Composer を使ってみたが、マシンスペックが少し足らなかったようでこれから活用の道を探るそうです。
AmazonQに関しては「AmazonQにVSCode内でファイルを作ってくれ」とお願いしたそうですがかたくなに断られるようです。(ちょっとこれは難易度が高いかもしれないですね)
「このアカウントのLambda一覧をみせてくれ」に対しては一覧の取得方法を提案されたそうでリストそのものは提示されなかったとのこと。問い合わせ方や使い方を工夫する必要がありそうですね。
加藤さん個人的にはこれからコミュニティ参加を活発に行いたいそうです。すごいモチベーションがあがってていいなぁと思いました。現地参加素晴らしい。
現地の体験談とAurora Limitless Databaseについて
榊原慶太さん
榊原さんは大阪からJAWS-UG名古屋に参加してくれています。遠方から足を運んでくれる方がいると、コミュニティの価値があると感じれるのですごくうれしいです。
さて、LTではAWS Jamに参加したという報告をなさっていました。日本人2名と海外エンジニア2名の合計4人でGenerativeAIに関する課題をこなしたそうです。
短時間での深いディスカッションができなかったのが心残りだそうです。もっと積極的に周りのスタッフに質問すればよかったと反省なさってました。恥をかくこともないと思うので、大きなイベントではアクティブになることが重要だと示唆していたと思います。
更に、普段全く運動しないのにre:Invent 5K runにも参加されたそうで色々楽しまれていますね。
Network-JAWS 勉強会 in Lasvegas にも参加。現地交流の価値が高いとのこと。
Japan Night で興味を持った Aurora Limitless Database に関して帰国後に勉強してLTに結びついてまし。
「DBシャーディングをマネージドに行ってくれる」のが素晴らしい。シャーディング(書き込みの水平スケーリング)を実現する機構で、これをAWSがマネージドに提供してくれるそうです。オフィシャルの記事を見るとトランザクションも保証してくれるようです。書き込みが多いDBをRDBMSで設計する場合に利用したいなと感じました。
AI関連のアップデートについて
川路さん
キーノートからの引用でAWSが生成系AIイノベーションセンターを作った、という点をフィーチャーされていました。私の中でAmazonはGAFAの中では生成系AIに一手遅れている印象があったのですが、決してそうではないというメッセージを感じました。
そして、すごい速度でAI関連のニュースを駆け抜けていただきました。10分のLTで資料が数十枚あったので走馬灯のような情報量でした。9分過ぎた時点で33p、半分程度の消化率には笑いました。
印象的だったのはAgents for Bedrockです。AIは人間の使い方が重要なのですが、その使い方を補助する機能だと理解しました。例えば、プロンプトに同時に2つの質問を入れたとして、それをAIが理解しやすいように裏では2つに分解してAIにインプットなどがあるそうです。AIそのものの性能を向上させるのでなく、着眼点が利用者のリテラシーのサポートで非常に価値がありそうです。
RDS/Aurora関連のアップデート
hmatsu47さん
安心のhmatsu47さんによるRDS関連のアップデート紹介です。
-
RDSがIBMのDb2に対応
-
Aurora Limitless Database シャーディングしてMulti-Writer対応になった
これは榊原さんの報告でも紹介があった内容です。DB界隈の人だと着目するアップデートなんですね。たしかにDBのスケーラビリティを考えるときにはリードレプリカが最初に思いつくので、書き込み側のスケールをサポートしてくれるのはうれしいです。きっとサービス内部もクエリの処理レイヤー、ストレージがきれいに分けられているんだろうなぁ。 -
Limitless Database : Time Sync Serviceに依存している
走り書きのメモでは理解が追い付かなかったのですが、NTPがDBにとってそんなに重要だと思わなかったです。技術的にはもう少し調べてみたいアップデートでした。 -
Data API(Aurora Servless v1)とAppSyncの連携強化(なぜVer1なんだ?)
Aurora Serverless v1 の行く先を危惧されていました。確かにv2も存在するのに、なぜv1がサポート対象なのかは謎です… -
RDS / Aurora でRedshift との Zero-ETL統合 (複雑なETLの設定なしにニアリアルタイムデータ連携)
Zero-ETLって少し前にはやりましたよね。あまり概念が理解できていないので、こちらも宿題にしてどこかのタイミングで学習したいなと思いました。GlueなどのELTサービスは好きな物の一つなので深堀したいです。
QuickSightのアップデート
JAWS-UG 田中さん
- QuickSightがBigQueryとも連携するようになった。SPICEのアップデートで不足分の自動購入機能が追加されて容量枯渇でのエラーがなくなったので運用しやすくなったとのこと。ただし使いすぎの監視は必要。
- Cost Explorer → QuickSight が可能になった
地味にうれしいですね。QuickSightでダッシュボード作りたいです。 - Custom Week Start
地味なアップデートですが、田中さんは喜ばれていました。週始まりを月曜始まりに設定することができるそうです。視認性が向上しそうですね。 - Amazon Q in QuickSight:自然言語での操作が可能になった。(英語のみ対応)
①自然言語を用いてビジュアル作成/編集可能
②計算フィールドの作成
③データストリームの作成
自然言語での操作は試してみたいです。どんどん使う側の能力が低くなっても問題なくなっていきますね…
Amazon S3 Express One Zone の話+ 現地体験談
Kazuno Fukudaさん
コラボさんからの参加です。いつも会場提供ありがとうございます。
Amazon S3 Express One Zone はStandardに比べて専用HWを利用することで10倍の性能を提供するそうです。通常のバケットよりもコストメリットもありそうなので、今後利用シーンもありそうですね。DRなど抜きにして高速にR/Wしたい場合に最適そう、とコメントされていました。
実際にLambda(Python)からのデータハンドリングを試してみたところ、Upload、Downloadでは3~4倍の性能差が出たそうです。一時的なオブジェクトを高速にハンドリングしたい、という場合にはいいかなぁ。
JAWS UG 名古屋 2023年を振り返る
JAWS-UG Katzさん
JAWS-UG名古屋の闇、集計していないアンケートをQuickSightで可視化してくれました。Qまではマラソンのダメージでたどり着けなかったようですが、サブ3ってすごすぎますね。サブスリーのコミュニティービルダーーって上野さんだけなんじゃないだろうか。。。?
コミュニティービルダーのクレジットで高額なサービスを触ってみてLTするところもさすがです。
Trusted AdvisorのAPI or IICのAPI
JAWS-UG 山下さん
IICってなんだろうと思ったら旧SSOのことを指しているんですね。たしかにIAM アイデンティティセンターってアイデンティティが二回入っていて早口言葉のようです。いまだにSSOと呼んでしまうので、これからはIICと呼ぶ地ならし運動に参加しようと思います。
re:Invent前に日本でたっぷり吞んでから向かうのは脱帽です。re:Invent組で共通するのは無尽蔵の体力だと思います。特に山下さんは無尽蔵な体力の印象です。
忘年会
今年も一年ありがとうございました。忘年会ではフィリップさんとシリア飯の話ですごく盛り上がって楽しかったです。来年からも楽しみだな。
Discussion
Data API と AppSync の連携強化ですが、12/21 に「Aurora PostgreSQL(Serverless v2 とプロビジョニング)が Data API をサポート」というアナウンスによって謎に対する「答え」が出ました。
Aurora Serverless v1 がサ終しても AppSync 連携は大丈夫、というわけです。
(Aurora MySQL のほうはもうどうしようもなさそうな気がしますが)
結果として、これ↓にも対応しました。
JAWSの2日後にアナウンスがあったんですね。Aurora Serverless v1も2024/12末でEOLになるそうですね。hmatsu47さんが予見していたことが年内にアナウンスされまくってて笑いました。