勇者(=強いエンジニア)になる資質とは?
RPGで勇者の前に現れる敵が都合良く徐々に強くなることを疑問に思ったことはありませんか?
私はそこに説明可能な理由があると考えていて、それは我々が強いエンジニアへ進化するためのヒントだと思っています。
勇者として最も重要な資質とは
一般的な回答としては「比類なき力」や「才能」が多く挙げられると思います。
しかしそれらよりもさらに重要なのは 最初に生まれる村の環境 ではないでしょうか?
仮にそこそこの才能を持った勇者候補者が世界各地に生まれていているとします。
しかし大半の候補者は過酷な環境で生まれたことで夢破れてしまいます。なぜならば魔王城のすぐそばの村で生まれた勇者候補者は Lv1 では周囲に生息する高レベルのモンスターを倒せないからです。
そうやって数多くの勇者候補者が生まれる中で、たまたまスライムが生息する村で生まれ育った候補者が適切に段階的に成長して勇者になったと考えるとつじつまが合います。
物語として語り継がれるのは魔王打倒に成功した勇者だけなので、 なぜか勇者は都合の良い環境で育っている となるのです。
つまり勇者の資質とは本人自身の才能よりも以下の2点が重要となります。
- 最初は弱い敵を倒して無理のない経験ができること
- 徐々に強い敵が現れ段階的な経験ができること
強いエンジニアになる条件とは
勇者の成長原理は強いエンジニアになる条件と似ています。
世界各地に駆け出しエンジニアが現れ、その中で環境や才能にバランス良く恵まれた人が強いエンジニアとなります。
そして一方で獅子が千尋の谷に落とすかのような過酷な環境で夢破れる方もいるかもしれません。
勇者の資質と同様に駆け出しエンジニアが強いエンジニアになる上で大切なのは以下の2点だと考えています。
- 最初は小規模な案件で無理なく経験ができること
- 徐々に案件の領域や難易度が上昇して段階的に経験できること
強いエンジニアの定義は人によって様々なので具体的なスキルには言及しませんが、そのキャリアパスに適していてかつ様々な規模の案件がある環境であることと、それを適切な順番で経験できることが重要です。
それらを満たす環境は
案件の規模が小規模から大規模まで様々あり、さらにエンジニアの経験に配慮して割り振りや開発優先度の決定してくれる傾向にある環境が理想です。
現在はエンジニアにとって良い環境で業務に臨める会社が増えていますが、成長という側面で1つ例を挙げるならば 自社でプロダクトを開発して運営 している会社は前述の条件を満たしやすい傾向があると思っています。(※個人の見解です)
なぜならば自社プロダクトを運営する会社では開発案件が常にストックされている傾向にあることと、それら案件の粒度は様々であり、そして自社内の案件なので優先度設定の調整が比較的やりやすいからです。
とはいえそれ以外の環境では成長を見込めないわけではありませんし、自社プロダクトを運営する会社が理想的な環境とも限らないので、ぜひ身を置く環境を考える際には「自分の望む成長ができる環境なのか?」を考えてみると良いかもしれません。
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