静音!軽量!狂気! Lofree Flow Liteのキースイッチ換装!
静音!軽量!狂気! Lofree Flow Liteのキースイッチ換装!
狂気の幕開け
ふるごです。
ついに理想のキースイッチを手に入れた!
今回の記事ではLofree Flow Lite 84のそこそこ音が出るキースイッチSpecterを外し、静音・軽量・狂気の詰まったキースイッチに染め上げる話をする。
前回のLofree Flow LiteをAliExpressで買った話はこちら
今まで使ってきたキーボードに対する不満
HHKBは分厚くてかさばるし、リストレストが必須。Logicool MX Mechanical Mini for Macはキーが重くて疲れるし、静かではなかった。
HHKB
厚みがあって持ち運び時にかさばるのと、キーが少し重く長時間使用していると手が疲れるようになってきてしまった。HHKBは耐久性が高いから10年使えるとはいうものの、やはり劣化はする。使い始めたころの打鍵感、消音性はもうない。買い替えをするにしても3万円を超えるためちょっと勇気がいる。
Logicool MX Mechanical Mini for Mac
マクロ機能は面白かったが、キーが重く使っていて疲れるのであまり触らなくなっちゃったんだよね... リストレストも必要という結論が出てしまったし。荷物を減らせなかった。
キースイッチは静音と書かれていた気がするが、普通にうるさい。うちには赤ん坊がいるし、オフィスだとうるさい打鍵音を出すのは気が引ける。
デザインは優秀なのでオブジェとしてはいい感じ。鑑賞用。
新しいキーボードに求める条件
静かでキーが軽く、持ち運びやすいこと。
Lofree Flow Liteはデザインが可愛く、キーがロープロファイルで本体はプラスチック製で持ち運びやすそうだった。
ただ一点気になるのはキースイッチだった。Lofree公式の軸で静音スイッチは下の2つがあるのだが、要件を満たさなかった。
- Hades軸: 当時在庫がなく、1pcあたり200円以上と高価
- Void軸: JISモデルやLofree Flow 2に搭載されているが、JISモデルは使わないし、Flow 2は高価でキーボード自体の重量が重い。そしてキースイッチ単体で売っていない。
互換性のあるキースイッチを探す必要があった。
Kailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎとの運命の出会い
アリエクがおすすめに表示してくれた。アリエクに導かれた。
Lofree Flowの互換スイッチを探していたら理想の静音ロープロファイルキーボードをLofree Flow 84 + Kailh Deep Sea Silent MINI で作ったという記事を見つけた。どうもKailh Deep Sea Silent MINI Isletというキースイッチが互換性があるらしいと知った。規格はChoc V2とのこと。
そこでAliExpressでKailh Deep Sea Silent MINI Isletを買おうかなと調べていたら、AliExpressのおすすめに出てきたのである。同じシリーズと思われるピンク色のキースイッチが!そのページにはAliExpressの怪しげな翻訳のせいかKailh 島ピンクミニスイッチ 35グラム低サイレントメカニカルキーボード深海島ピンク着陸ミニ 1353 ヒットボックスリニアキーボード
と商品名が書かれていた。
スイッチを買ったアリエクのセラーはこちら(アフィリエイトリンク)。ちゃんと傷なく届いたし数も合っていた。
正式名称を調べてみるとおそらくKailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎであることがわかった。
名前長すぎでしょ。アノニマス仮面を被った某ガジェット系ユーチューバーが自分のLenovoのPCの製品名を名前長すぎって言っていたがその比じゃない。しかもこのKailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎ
はサイトによって呼び方がまちまちで、Kailh Deep Sea Silent MINI Islet Pinkといったり、Kailh Deep Sea Silent MINI Pink Islandといったりめちゃめちゃである。おそらく公式※が長すぎる名前をつけるせいでみんな困っているんだろうね。
※kailhswitch.netはXのアカウント@KailhSwitchによると公式オンラインストアと思われる。当記事ではkailhswitch.netの名称を尊重し、Kailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎと言わせてもらう。
名前は長すぎだが、軽さと静音性、ロープロファイルというまさに欲しいものが詰まっていた。
今までのキーボードのスイッチやLofreeの他の静音キースイッチと比較すると、↓のような感じ。
スイッチ/キーボード名 | プロファイル | 静音性/タイプ | 仕組み | 押下圧 |
---|---|---|---|---|
名前長すぎ | ロープロファイル | 静音リニア | メカニカル | 35 gf |
Lofree Hades Low-Profile POM | ロープロファイル | 静音リニア | メカニカル | 40 gf |
Lofree Specter Low-Profile POM | ロープロファイル | リニア | メカニカル | 40 gf |
Lofree Flow 2, Flow Lite JIS (キースイッチはVoid) | ロープロファイル | 静音リニア | メカニカル | 40 gf |
HHKB 静音モデル(Type-S) | 通常 | - | 静電容量無接点方式 | 45 gf |
Logicool MX Mechanical Mini | ロープロファイル | 静音タクタイル | メカニカル | 55 gf |
換装作業の難易度
初心者の私にも簡単にできた。道具とパワーがあればできる。
換装はキーキャッププラーとキースイッチプラーを使った。どちらもAliExpressで揃えたものでキーキャッププラーはShop+数字10桁
なショップで買い、キースイッチプラーはKailh Switch Official Store
で買った。
徐々に狂気に染まっていくLofree Flow Liteさん
キーキャップを外すのにあまり力は必要なかったが、キースイッチは力が必要だった。キースイッチの上と下をキースイッチプラーで挟み、真上に力を加えるとなんとか抜けてくれた。84キー変えるのに30分くらいかかったかな。
Kailhのキースイッチプラーは丈夫で、結構な力を入れたが壊れることなく最後まで耐えてくれた。
今回使用したキースイッチプラーはこちら(アリエクのアフィリエイトリンク)
深海に潜むピンクの魔物の集合体、爆誕
青にピンクの目がずらり
見た目がやばい。青にピンクって...。名前といい、色といい、狂気を感じる。
キースイッチにニックネームをつけるとしたら、クラーケンかな。深海シリーズだし。
狂気を埋め込まれたLofree Flow Liteから「タスケテ...」と声が聞こえたような気が。気のせいだろう。
私の求めていたキースイッチそのものだった!
音がめちゃくちゃ静かでタイプしていても指が疲れにくい。底打ちによるダメージも小さい
打鍵音を録音しようと思ったけど、あまりにも地味すぎて熱意が湧かなかった笑 それほどに静か。音はVoid軸に似た感じ。HHKB Type Sの購入当時の音よりも小さく静かかも。
換装してから2週間くらい経ったが、本当に疲れにくくなった。キーボードをHHKBに戻したり、Logicool MX Mechanical Mini for Macに戻したりすると指が非常に疲れる。めちゃくちゃ重く感じる。家電量販店に行った時に触ったVoid軸のLofreeよりも明らかに軽く感じた。5gfの違いだが、認識できるくらいの違いがある。
静音スイッチのおかげで打鍵した時に指がキーボードから受ける跳ね返りが弱まったと思う。キースイッチプラーが届くまでの間、3日くらいSpecter軸のまま使っていたのだが、跳ね返りがまあまああった。綺麗な打鍵音だったが、使っていてちょっと指に負荷を感じていた。跳ね返りが少なくなって指先が痛くなるようなことがなくなったのがすごく嬉しかった。
一方でデメリットもなくはない。よそ見してボケッとしていると指を置いておいたキーが反応してしまうこともある。のんびりするときはキーボードから手を離した方が良いかもしれない。そんなことよりもIMEの誤変換の方がずっとイラつくし、入力しないときはキーボードの上に手をおかなければいいだけなので大きなデメリットではない。
まとめ
今回はLofree Flow Lite 84のレビューと見せかけて、Kailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎのレビューであった。
Kailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎに換装したおかげで、静かになり、軽くて跳ね返りが少なく、疲れにくい素晴らしいキーボードになった。きれいな打鍵音はなくなったが、実用上音はない方がいいと思うし、換装が成功してよかった。
一点気になることがあるとするならば、耐久性かな。こればかりは使い続けないとわからないし、静音性がどんなスピードで劣化するかはまだわからない。劣化したとしてもキースイッチが問題なら、取り換えればいいだけの話なので大きな問題にはならないと思う。キーボード本体が壊れることがないといいな。
希望通りのキーボードを作ることができたこともよかったことなのだが、「キースイッチを換装し無事動くものが作れた」という成功体験を得たことも大きな収穫だった。
Kailh Deep Sea Silent Low Profile Keyboard Switch Mechanical Keyboard Switch for Deep Sea Island Pink MINI 1353Hitbox Linear名前長すぎは、名前と見た目からは狂気を感じるが、私がまさに求めていたキースイッチだった。
余談 Lofree Flow Liteの使い心地
今回は換装・キースイッチの話がメインであり、キーボード本体の話は関連する話ではあるがメインではないし、一本書けるほどのボリュームがないのでここに書いておく。
どんな使い方をしているか
リストレスト無しで、背面のスタンドを立てて傾斜をつけている。
このキーボードはリストレストなしで使える低さであり、リストレストを持ち運ばなくて済むようになった。その点でもスマートなキーボードだなと思う。
Logicoolのキーボードスリーブがピッタリ
スッポリと収まった。きっとこのために私はLogicoolのキーボードとキーボードスリーブを買ったのだろう。そうに違いない...
当たり前と言えば当たり前なのだが、同じ84キーの配列でピッタリだった。Logicoolのキーボードスリーブはデザインが可愛いし、たとえキーボードを使わなくなっても使い続けようと思う。
Redditに気になっている人がいたようなので、ここに書いておく。
キーマップはHHKBの方が優秀
標準的なキーマップは矢印が遠いし、Escも遠い。
Logicoolのキーボードの回で書いたように、エンターの横にあるHome, End, Pgup, Pgdnは仕事用のWindows端末ではそれぞれ矢印の←→↑↓を出力するようにマッピングしているのだが、まあまあ誤爆する。これは慣れれば解決する問題であるが、矢印キーやEscキーが遠い。Escキーをなぜ重視するかといえば、私がVimmerだからである。モード切り替えで頻繁にEscキーを使うのだ。
遠いキーたちをなんとかすべく、↑移動キーをHHKBのように別レイヤーに持っていこようとしたら、2025年9月28日現在、なぜかWeb版Lofree Consoleではできなかった。他の矢印キーは別レイヤーにマッピングできたのに、上だけダメなのはバグかもしれない。Escキーは現在どこにおくか検討中。Caps LockをCtrlにするキーマップにしているので、左CtrlをEscにしちゃうのもアリかも。
キーマッピングについてはまた記事を書くかもしれないし、書かないかもしれない。
以上!
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