ここはどこ -NASA Horizons Systemを使ってみる
宇宙における座標をとる
分野を問わず全ての「歴史」を扱うBigHistory対応のデータベースをつくっている。
それも「いつ」と「どこで」に特化した、年表と地図のハイブリッド、
歴史を語ったり、評価したりはしない、When-Where-What-Database.
分野を問わないので、当然、天文学とか宇宙探査も対象なのだが、
地球上で起こることと違って、これの「いつ」や「どこ」は一筋縄ではいかない。
「今」光って見えた超新星は「いつ」爆発したのか?
シューメーカー・レヴィ第九彗星が木星に衝突したとき、
木星は「どこ」にあったのか?
原点はどこか
人間はずっと、「ここ」が世界の真ん中で、
あまねく天体は全て、ガラスの丸天井にそって移動していると思っていたわけだし、
それはとても自然な感覚でもある。
とはいっても、地球を原点として宇宙地図を書くのはかなりめんどうくさい。
少なくとも太陽系について考えるときは、太陽を基準にしたい。
NASA Horizons System
といったって、門外漢が訪れる場所ではない。英語だし。
と思ったら、日本語の紹介記事があったので、頼ってみる。
この記事に沿って、ヴォイジャー1号のDataを取ってみる。
スタートレック・ヴォイジャーの女性艦長が好きで、
太陽圏を脱してただひたすらに旅し続けるヴォイジャー1号、2号が大好きな私の第一選択だ。
まずは「いつ」
こんなシンプルなのが取れた。
TIMELINE
1977-Sep-06 Launch from Kennedy Space Center @ 12:56 UTC
1979-Mar-05 Jupiter closest-approach, Io imaging
1980-Nov-12 Saturn encounter, Titan
1990-Jan-01 Interstellar mission begins
1990-Feb-14 Final Voyager image return
1992-Apr-24 Final two-way tracking measurements
1998-Feb-17 Exceeds Pioneer 10 distance (most distant man-made object)
2004-Dec-15 Crosses solar system "bow shock" boundary
2012-Aug-25 Passes heliopause and termination shock boundary
続いて「どこ」
まず打ち上げ。
2443392.500000000 = A.D. 1977-Sep-06 00:00:00.0000 TDB
X = 1.448005439108036E+08 Y =-4.220149282221936E+07 Z = 2.559845101304352E+04
VX= 1.157190972543096E+01 VY= 3.813748393606272E+01 VZ= 7.305166962567302E-01
LT= 5.030978646076260E+02 RG= 1.508249454452714E+08 RR= 4.387786625372367E-01
座標としてはほぼ地球。でも、地球も公転しているから、「そのときの地球」
と思ったけど、既にけっこう飛んでる感じ。
原点を太陽として、じゃあ、x軸、y軸、z軸は何を意味しているのか。
x軸のプラス方向は、太陽から見て地球が春分の日にある場所を指しているんですって。
はあ・・・
で、その軸をずっと伸ばしていくと、「現在は」魚座の方向に向いている、らしい。
はあ・・・
座標の後ろについてるE+8とかは、その前の数列 × 10の8乗 らしい、はあ・・・
V系の三つは各座標方向への速度
最後の一列は
LT One-way down-leg Newtonian light-time (sec)
RG Range; distance from coordinate center (km)
RR Range-rate; radial velocity wrt coord. center (km/sec)
だそうです。
まだまだわからないことだらけだけれど
これで三次元座標系にいろんな探査機の航跡をプロットできる、はず。
この辺を使いこなしてみたい。
さあ、がんばろう〜\(^O^)/
四次元年表
三次元・四次元表示
四次元年表の使い方
四次元年表for Mobile
Discussion