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【Amplitude】ここからはじめるユーザー行動分析
はじめに
Webサービスやモバイルアプリの継続的な開発と発展のために、プロダクトをユーザーがどう使っているか、どこに改善できるポイントがあるかを明らかにすることは大切です。
この分析について、どこからはじめるのが良いかを行動分析ツールである「Amplitude」のドキュメントをもとにまとめました。
まず見るべきメトリクスとは
はじめに重要な指標が何なのかを定義しなければなりません。Amplitudeではこれを以下2つの軸で整理しています。
- Acquisition
- Activation
Acquisition
Acquisition
は獲得のことであり、具体的には以下の指標などが該当します。
- アクティブユーザー数
- 新規ユーザー数
- 流入チャネル別新規ユーザー数
- サインアップ率
- 流入チャネル別サインアップ率
- ...など
Activation
Activation
はコンバージョンとも似た概念ですが「コアイベントを完了したか」どうかがポイントです。コアイベントとは「ユーザーが何らかの価値を受け取るきっかけとなるイベント」です。例えばECサイトであれば「商品の購入」などがそれにあたります。
基本的にActivation
はコンバージョンよりも狭い概念です。例えば「ユーザー登録の完了」をコンバージョンの成果地点とすることはあり得ますが、ユーザー登録の完了はコアイベントにはなり得ないからです。
Activation
に関する指標は例えば以下のようなものです。
- オンボーディング完了率
- アクティベーション完了までの経過時間
- CAC(Customer Acquisition Cost: 顧客獲得コスト)
- CAC = 獲得チャネルへの総投資額 / 獲得した顧客数
- ROAS(Return On Advertising Spend: 広告費用対効果)
- 広告キャンペーンからもたらされた総収益額 / 広告に費やした総額
- リテンション関連指標
- マネタイズ関連指標
- ...など
まず確認したい基本メトリクス
DAU / WAU / MAU
- どれだけのユーザーがアクティブなのか
Daily New Users
- どれだけの新規ユーザーが日々存在するか
- 全アクティブユーザーに占める新規ユーザーの数(Active %)
Daily New Users Compared to Previous Month
- 前月比での獲得の伸び率を見たい
Daily SignUps
- 直接の新規獲得を見たい
Sign-up Conversion Rate
- ユーザー登録のファネルで完了率を確認
Onbording Conversion Rate
- オンボーディングフローというよりは、最初の「Aha-Moment」までの道程
- どこが離脱につながっているのか
Activation Rate
- サインアップしたユーザーの何%がN日以内にコアイベントを完了するか
Time to Activate
- サインアップしたユーザーがコアイベントを完了するまでの時間
Retention Interval
- どれくらいの期間を空けてユーザーが継続利用するか
さらにデータを深掘りするヒント
- ユーザーをペルソナ別にセグメント化するとどうか?
- 特定のプロパティでグループ化するとどうか?
- コンバージョン経路から離脱したユーザーはどのような経路をたどるか?
- あるユーザーコホートは他のユーザーコホートと比べてどうか?
- コアイベントの前後にユーザーは何をしているか?
- あらかじめ定義されたユーザージャーニーと比較してどうか?
行動経路分析から離脱ポイントを深掘りする
- コンバージョン経路を確認し、最も離脱率(チャーンレート)の高いイベントを特定する
- チャーンイベントの後で、ユーザーがどんな行動を代わりにしているか確認する
- 離脱ユーザーを特定できればターゲティングされたメッセージやメールを送信できる
- プロダクト自体にどんな改善がありえるか仮説をたて、修正・検証する
まとめ
- まずは以下の2軸で見るべき指標を整理する
- Acquisition
- Activation
- それぞれについて基本となる指標を見た上で改善の仮説を立てる
- さらにデータを深掘りする
参考
Discussion