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「製造業✕生成AI」の会社、株式会社ファースト・オートメーションのプロダクトと技術紹介

2024/02/28に公開

はじめまして、株式会社ファースト・オートメーションCTOの田中(しろくま)といいます!
https://first-automation.jp/
株式会社ファースト・オートメーションでは 製造業のDX を進めるべく、以下のようなサービスの提供に取り組んでいます。

  • 技術文書(仕様書など)生成ツールの提供
  • 文書・工程管理ツールの提供
  • LLMコンサルティング
  • 工場自動化コンサルティング
  • 製造業DXに関連する情報発信

この中でも今弊社が最も力を入れているのがChatGPTを用いた 技術文書生成ツール「SPESILL です。(下のサンプル画像参照)
今回は株式会社ファースト・オートメーションのZennテックブログの第一回目として、 SPESILL開発の背景や使用している技術 についてお話していきます。

その前に軽く自己紹介

私はもともとは大手製造メーカでソフトウェア開発を行っていました。
組み込み系の開発が多く、Webとは縁遠い環境だったのですが、
その後独立し、株式会社ファースト・オートメーションに業務委託で参画しました。
製造業で働いていたというのもあり、ファースト・オートメーションが解決したい課題はすごく納得感のあるものでした。
最初はフロントエンドまわりをやっていたのですが、現在はLLMを使ったバックエンドの開発をメインで行っており、2024年2月から弊社CTOに就任しました。

SPESILLの誕生背景

なぜ仕様書生成ツールを作り始めたのか?
もともと弊社ではSPESILLの前から「ROGEAR」という製造業における技術文書や工程の管理ツールを開発していました。(現在も継続開発、サービス展開中です。)
製造業では、工場のラインや設備を導入する際にメーカーがSIer(システムインテグレータ)に工場ラインの設計、開発、発注などを依頼します。
この依頼の際に仕様書をやり取りするのですが、それぞれのメーカーやSIerによってフォーマットが異なっており、コミュニュケーションコストが掛かることが製造業での課題となっていました。
また、そのような仕様書がクラウドのような共有環境ではなく、ローカルPC内のエクセルファイルや手書き文書などで保存されていることも多く、管理コストも問題となっていました。
ROGEARはそのような仕様書のやり取りや管理コストの削減を目指したツールだったのですが、
サービス展開していく中で、そもそも
仕様書を書くこと自体の面倒さ

仕様書を書く際の社内文書の調査
に大きな課題があるということを知り、なんとかそこを解決するようなプロダクトを作れないか...と悩んでいる状況でした。

ChatCPTの登場

社内文書を活用するような機能の開発において、既存の機械学習やディープラーニングなどの技術は検討しましたが、社内文書から知識を抽出しつつ、高いレベルでの仕様書の作成を行うことがやはり難しそうと感じていたところ、ChatGPTが登場しました。
これは正直、奇跡が起きたと思いました。
これなら既存文書の知識を活用した仕様書の作成ができるのでは!?
と、いろいろと調査を進めながら、2023年の5月ごろから「SPESILL」の開発をスタートし、
同年の9月に正式版をリリースしました。

初期の技術構成

  • CloudFunctions
  • LlamaIndex
  • Next.js
  • FirestoreDB
  • CloudStorage

当時は私も副業メンバで、ROGEARの開発者の中から何人かに参加してもらいながら開発を進めました。
なるべく工数をかけずにスピード重視で開発を進めるのと、そこまでAPIのエンドポイントが多くなかったので、最初はGCPのCloud Funcionsを用いてサーバレスでAPIを作りました。
当初は顧客の既存文書から知識を抽出する上でLlamaIndexを使用し、フロントエンドはNext.js、DBはFirestoreDBを使用して開発を進めました。

現在の技術構成

  • CloudRun
  • FastAPI
  • LangChain
  • BigQuery
  • Next.js
  • FirestoreDB
  • CloudStorage

現在では技術文書作成に限らず、
仕様書のAIによるチェック
AIチャット (下の画像参照)
AIポンチ絵作成
AIフローチャート作成 (下の画像参照)
AIエクセル文書生成 ...など
の機能を提供するためにAPIが増えてきたため、FastAPIでAPIサーバを作成し、CloudRunでデプロイするようになりました。
また、LlamaIndexを使用していましたが、RAGやプロンプトに対してよりプロダクトの中でカスタマイズを行っていくためにLlamaIndexの使用をやめて、シンプルにLangChainで実装を行っています。
RAGまわりも文書ファイルを直接やり取りしていたのをBigQueryでの保存と検索に変更しました。

まとめ

SPESILLは現在も新しい機能や不具合改修などに取り組んでおり、日々進化を遂げていっています。
そして、株式会社ファースト・オートメーションは一緒に働いて下さる仲間を絶賛募集中です!
LangChainを使ったプロダクトに興味がある
LLMの社会実装に貢献したい
製造業をより良くしたい
といったことに少しでも興味がある方、ぜひ下記応募リンクからご連絡下さい!もしくは私のXのDMでも大丈夫です!
https://www.notion.so/firstam/5d68308315da46e7b0a7e02742338188
https://twitter.com/neka_nat
最後まで読んで頂きありとうございました。

株式会社ファースト・オートメーション

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