第一回 AWS GameDay DOJO YABURI for 金融プラットフォーマー で優勝しました
この記事は、Finatextグループ Advent Calendar 2024の17日目の記事です。
はじめに
初めまして、株式会社 Finatext で証券事業のエンジニアを務めている Toshiya Matsuzaki です。2024 Japan AWS Jr. Champions として選出され、AWS 関連でイベント参加や登壇等の活動を行っています。
2024 年 10 月 25 日に開催された「AWS GameDay DOJO YABURI for 金融プラットフォーマー」に参加し、Finatext チームで見事優勝を果たしました。
強力なメンバーのサポートを受けながら、初参加で優勝を果たした経験を振り返りたいと思います。
AWS GameDay とは?
現実世界の問題を解決するために AWS ソリューションを実装するスキルを、ゲーミフィケーションされたリスクのない環境でテストする、共同学習型の演習です。
もう少し噛み砕くと、AWS サービスを用いて与えられた課題を解決する実践形式のワークショップになります。参加者はチームを組み、さまざまな技術的トラブル(クエスト)に挑戦します。各クエストをクリアすることでポイントが付与され、最も多くのポイントを獲得したチームが勝者となります。ゲーム感覚ながら、実践形式で AWS を学べるイベントです。
専用に用意された環境上で行うので、仮になにかしくじって壊してしまっても何の問題もありません。積極的にチャレンジすることができるので、普段経験しにくいことも経験可能です。
参加方法は、
- AWS パートナーネットワークへ加入する企業向けに開催されるものへ参加する
- AWS Summit Japan や re:Invent などの AWS のイベントで開催されているものへ参加する
などがあります。
テーマもさまざまで、例えば公式サイトには以下の例が記載されています。
- アーキテクチャ
- 生成 AI
- セキュリティ
- オブザーバビリティ
今回のイベントについて
今回の AWS GameDay は、金融プラットフォーマー企業に限定して募集され、10 チーム、合計 40 名が参加しました。
参加の経緯
競技プログラミングの経験があったため、個人的にコンテスト形式のイベントが好きで、AWS GameDay の存在を知ってから興味を持っていました。
AWS Summit Japan 2024 で参加しようと思っていたのですが、拘束時間が長めなのもあり講演等を優先してしまって参加できなかったのが心残りでした。
と思っていたところ、ちょうど会社の方に AWS GameDay の案内が来たので速攻で応募しました。
ゲームシナリオ
今回のシナリオは「Microservice Magic」でした。
あらすじとしては、前任のシステム運用者がやめてしまい、スカスカな仕様書だけが残された状態で入社した社員として、安定したマイクロサービスの運用を行うというものです。
マイクロサービスの運用における様々なトラブルを解決し、パフォーマンスの良いサービスを安定運用することが求められました。他チームのマイクロサービスを利用しつつ、自らのサービスの品質を高める戦略が重要でした。
また、専用に用意されているストーリーやオープニング・エンディングムービーが非常にユーモアあふれるものになっていて、とても楽しむことができました。
参加当日
初参加だったため勝手が分からず、軽く GameDay の参加記を見て雰囲気を掴んだ以外には、特に準備せずに当日を迎えました。
充電器を忘れるとイベント中電池が持つか怪しいので、充電器は必ず持参することをお勧めします。(もしかしたら貸してくれるかもしれません)
少し緊張はしていたものの、オープニングがとても面白かったので力が抜けて自然体で取り組めました。
始まる前にうっすらと役割分担を決めてはいましたが、結局始まってみてその場で大体の担当を決めることになりました。やり始めるまで何がどれくらい大変なのかも分からないので、とりあえず雑に分担しつつ、手が空いたら別のタスク拾ったりサポートしたりする、みたいな動き方をしていました。
マイクロサービスがテーマというのもあり、基本的には明確に役割分担をする感じになりました。
序盤少し詰まる部分があったりしたものの、一度ペースに乗ってからはかなり順調そのもので、イベントが起きてもすぐ特定し対応して、ほぼ常に問題ない状態をキープできていました。その甲斐あって、半分過ぎた頃からはずっとトップを走り、その余裕によりなにか起きたときも落ち着きつつ対応できたと思います。
最終的にそのままトップで終了し、優勝することができました。
参加した感想
4 時間という短い時間の中で、多くの障害対応の経験を積むことができる非常に有意義なイベントでした。
個人的に、障害対応をしているときが一番生を実感すると思っているので、立て続けに様々な障害が起こるこのイベントは非常にやりがいがあり、あっという間に時間が経ちました。
さらに、本番とは異なり架空のイベントであるため、リスクがないのも安心です。その一方で、優勝を目指すモチベーションがあるため、障害対応は実際の本番環境さながらに真剣に取り組むことができました。
内容の話では、今回の GameDay はマイクロサービスがテーマの回でした。弊社でも、自分の所属する金融プラットフォーム事業ではマイクロサービスアーキテクチャにより開発を行っており、マイクロサービスごとにある程度担当するチームが分かれオーナーシップを持っている、という開発体制になっています。
その背景もあり、今回の GameDay においてもいつも通りの運用体制の縮小版として、適切に連携しながら役割分担を行い、迅速な課題解決ができ、優勝へ繋げられたのかなと思っています。
また、障害が起きたときにまずどうすればいいか、という点でみんなの認識が揃っている状態なのを実感し、弊社エンジニアの技術力の高さと、日々の調査能力の高さを改めて認識しました。
最後に
AWS GameDay は、自分のスキルがどこまで通用するかを試す絶好の機会であり、普段あまり触れない技術に対するキャッチアップの場としても非常に有益だと感じました。実際に手を動かしたり試行錯誤しながら組み立てて行く過程で、強烈に印象に残るのでここで学んだことは中々忘れないだろうなと感じています。
また、日々の仕事で学べたことを発揮できてとても嬉しかったです。ここ手薄だったな、勉強しておかないとな、という部分もたくさん見つかり、今の自分を見直せる機会にもなりました。
今回初参加でしたが非常に良い体験を得られたので、これからも機会を見つけたら GameDay にはどんどん参加していこうと思いました。
自分と同様、GameDay に参加してみたいけど、なんとなく都合が合わないとか、ハードルに感じている方がいましたら、ぜひ勇気を持って飛び込んでみてください。勉強にもなる上にとても楽しいコンテンツなので、自信を持っておすすめします。そしてもし会場即席チームでお会いすることがあれば、そのときはぜひよろしくお願いいたします。
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