統計検定準1級で最優秀成績賞!文系出身アナリストの勉強法
はじめに
こんにちは!データアナリストのmadokaです。
普段はフェズのデータ活用ソリューションの設計や、データ分析業務に携わっています。
このたび統計検定準1級を受験し、最優秀成績賞で合格することができたので(やったー!)、体験記としてブログに残すことにしました。
この記事で分かること
- 統計検定準1級の勉強法・Tips
(特に、文系出身で数学を本格的に勉強してこなくても合格できた話)
※あくまでも個人の体験談です - 統計検定と日々の業務のつながり
書いている人について
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学生時代
- 大学の学部は経営系で、統計学&マーケティングのゼミに所属。
- 統計検定2級レベルの内容はこのときに学びました。
- 数学は数IIBまでしか履修しておらず、大学でも微積や線形代数などは未履修でしたが、数学自体は昔から好きでした!
- 大学の学部は経営系で、統計学&マーケティングのゼミに所属。
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大学卒業後〜現在
- データ分析やデータ活用ソリューションの設計に10年弱携わっています。
- 2024年に統計検定2級と準1級に合格しました。
最優秀成績賞で準1級に合格!
なぜ統計検定を受けようと思ったか
受験のきっかけは以下の3つです。
1. できることの幅を広げたい
これまでデータアナリストとしてのキャリアを歩んできましたが、今の統計の知識だけでは手法の選択肢が限られ、さらにその知識も次第に薄れていき、、、限界を感じる場面が増えていました。
また、現在フェズでは、分析ソリューションの開発を進める中で統計的なアプローチが必要になることも多く、力不足を痛感する瞬間が何度もありました。
そこで、統計検定の勉強を通して、かつて学んだ統計学を体系的に復習 & さらに専門的な知識を得ることで、自分ができるデータ活用の幅を広げたいと思いました。
2. 周りの方の影響を受けて
大量の購買データを扱う会社であるフェズには、統計学に詳しいメンバーがたくさんおり、統計検定の合格者も多いです(Slackの統計チャンネルもあります)
社内で繰り広げられる統計トークや、検定合格の報告に刺激を受け、私も受験してみようと思いました。
3. 最優秀成績賞を取りたい
これは準1級受験の理由のひとつですが、
統計検定には高得点で合格した人を「最優秀成績賞」「優秀成績賞」として表彰する制度があります。
実は、以前2級を受験したときは優秀成績賞で、最優秀成績賞にはあと一歩届きませんでした。
今度こそは最優秀成績賞を取りたい!というリベンジの気持ちが、準1級受験の後押しとなりました。
勉強法
ここからは、私が統計検定準1級にどのように合格したのかを書いていきます!
勉強期間・環境
- 準1級の勉強期間は約3ヶ月間でした。
- 休日に勉強することが多かったです。
ただし試験直前は平日夜と休日の自由時間をすべて勉強に充て、ときには1日10時間以上勉強するという大学受験ぶりの生活をしました。 - 勉強場所はカフェが多く、コメダ珈琲のモーニングには大変お世話になりました。
- よく注文するのはアイスストレートティー甘味抜き・ゆでたまご・何も塗らないトースト
参考になった本・Webサイト
- 統計学実践ワークブック
ただし説明が簡素すぎる部分もあり、補いつつ勉強する必要がありました。
- 公式問題集(過去問)
私は試験前に時間がなくなってしまいほぼ1周しかできませんでしたが、もう少しやり込みたかったです。
- ワークブック・過去問解説サイト
前述のワークブック・過去問の解説で理解できない部分は、こちらの解説サイトを見て理解しました。
- 統計検定準1級チートシート
ワークブックは情報量が多すぎるので、最初は大事なところだけが整理されているこちらのチートシートに沿って勉強しました。
(また、私の場合、身近に統計検定準1級に合格した人がおり、分からない部分を聞くことができたのもラッキーでした)
いつ何をやったか
3ヶ月前〜:ワークブック1周目
準1級チートシートに載っているところを中心に、「なぜそうなるのか」を理解しながら読み進めていきました。
一般的な参考書の進め方として、「まずはなるべく早く1周目を終わらせ、さらっと全体像を掴むのがよい」とされることも多く、私も当初はその通りに進めようとしました。
しかし、文系の私は特に、「さらっと早く1周する=何も分からないままページだけめくる」となってしまったため、1ページずつ着実に進めることにしました。
結局、この ”じっくり戦法” が一番の近道でした!
1ヶ月半前〜:ワークブック2〜3周目
1周目でインプットした内容を定着させつつ、まだ理解しきれていないところを強化しました。
ここでは「ワークブックの内容を自分の言葉で説明できるレベル」を目標に進めました。
ワークブック1~2周目はかなり時間がかかってしまいましたが、しっかり理解しながら進めたことで、3周目以降は指数関数的にスルスルと頭に入るようになりました。
(数式へのアレルギーもなくなってきた🙌)
2週間前〜:過去問
ようやく過去問に着手し始めました。
「できた/悩んだけどできた/できなかった」で問題を分類しながら進めました。
解説とセットでワークブックを見直すことも徹底しました。
※ワークブックに苦戦し過去問を開くのが遅くなってしまいましたが、本当はもっと早く手をつけたかったです…
1週間前〜:ワークブック・過去問・チートシートで総仕上げ
ワークブックを1日1周する勢いで復習しました。
この頃には「何がどのページのどのあたりに書いてあったか」を覚えるくらいになっており、完全にワークブックに過適合していました。
一方で過去問は未着手の部分があったので急いで終わらせました。
残念ながら2周目をやる時間がなかったので、「悩んだけどできた/できなかった」問題のみ見直しました。
また、チートシートにて抜け漏れがないか本番直前まで最終確認しました。
(なんとか間に合った…!)
合格のためのTips
個人的に大事だと思った点がいくつかあるので紹介します。
1. ワークブックを完璧にする
他のサイトやブログでも言われていますが、ワークブックの問題は何周も解き直して完璧にすることが不可欠です。
また、ワークブックに少しだけ書いてある内容が試験に出るケースもあるので、なんか大事そうだな~と思った内容はとにかく覚えました。
難解な記述は自分の言葉で噛み砕いてメモし、ページを汚していきます。
2. ChatGPTにざっくり解説してもらう
初めて学ぶ概念については、ChatGPTに「〜〜(統計用語)について中学生にも分かりやすく説明して」と聞きまくりました。
もちろん完全な説明ではありませんが、いきなり難解な文章・数式を読み解くよりも、ざっくりとイメージを理解してからの方が頭に入りやすかったです。
ちなみに「中学生にも分かりやすく~」の部分ですが、高校生だと説明に数式が使われるので難しい。
小学生だと「お菓子をみんなにあげるとして〜🍬」のようなかわいい説明になり意味が分からない。
…ということで中学生に落ち着きました。
3. 統計学ではなく数学の問題かもしれない
私は数学を数IIBまでしか学んでいないため、数IIICの内容はさっぱりです。
問題を解く中で、「なんでこんな計算になるの?解説にも書いてないよ~😵💫」という場面によく直面しましたが、こういう時は数IIIC(または忘れてしまっている数IIB)の定理や公式であることが多かったです。
基本的な数学は分かっている前提で解説されるので、解説を見てもよく分からないときは「数学の内容かも?」と疑い、調べるようにしました。
4. 統計検定2級に合格したらなるべく早く準1級の勉強を始める
準1級では2級の範囲も多く出題されるため、2級の内容を忘れないうちに準1級の勉強を始める方が効率がよいです。
私は2級に合格してから1ヶ月半後に準1級の勉強を始めましたが、記憶忘却ギリギリのタイミングでした。
5. 試験中の計算量には怖がらなくていい
あくまでも個人の感想ですが、準1級は2級よりも試験中の計算量が少ない印象でした。
理論をしっかり理解できていれば計算が速くなくても大丈夫です!(文系にやさしい)
統計検定を受けてどうなったか
準1級は良くも悪くも "広く浅く" 知識をインプットするので、そのまますぐに実務に使えるようになるかと言われると、答えはNOです。
ただ、自分の取りうる手法の選択肢は確実に広がりました。
というのも、何も知らない状態では分からないことを調べることもできませんが、準1級に合格したことで、その基礎知識を足がかりに自力でどんどん調べて活用できるようになりました。
終わりに
ここ数年、こんなに時間をかけて勉強したことがなく、今回をきっかけに学びの習慣がついたこと自体が大きな収穫でした。
自分の興味のある分野を勉強してどんどん知識が増えていくのは純粋に楽しかったです。
次は1級を受けるぞ!!!
フェズでは、クラスタリング勉強会など社内勉強会もさかんに行われていて、私も日々刺激を受けています!
現在、データアナリストやデータエンジニア、バックエンドエンジニアとして一緒に働く仲間を探していますので、少しでも気になった方はぜひ採用ページをチェックしてみてくださいね。
お待ちしています!
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