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Claude Code完全攻略Wiki(隠しコマンド編 - think,拡張機能,思考予算)

に公開

はじめのはじめに

初投稿になります。Claude Max x20課金勢です。ここ最近はVibe Codingに土日の9割を持ってかれています。

はじめに

Claude 3.7 Sonnetで導入され、Claude 4 Opus, Sonnetでも使われている拡張思考(Extended Thinking)機能。

ある時Twitterを眺めているとこう言う投稿が回ってきた。

https://x.com/shaba_dev/status/1925533624985952725

気になって調べていくうちに、Claude Codeに隠された謎のキーワードの数々を発見した。

当記事では、拡張思考機能の仕組みと、その裏側で動く思考予算の制御メカニズムについて解説する。

拡張思考とは何か

拡張思考(Extended thinking)は、Claudeが複雑な問題に取り組む際の内部的な推論プロセスを可視化する機能を指す。
通常のレスポンスの前に、Claudeがどのように考えているかをthinkingブロックとして出力する。

思考予算とは何か

思考予算とは(Thinking Budget)、budget_tokensパラメータで指定する「Claudeが内部推論に使えるトークン数の上限」のことだ。

思考予算の基本的な仕様

  • 最小値は1,024トークンから
  • 32000トークン以上ではバッチ処理が推奨される(タイムアウトのリスク有)
  • 「厳密な制限」ではなく「目標値」として機能する。Claudeは必ずしも割り当てられた予算をすべて使うわけではない。
  • タスクの複雑さに応じて段階的に増やすことが推奨されている。

料金への影響

思考トークンは出力トークンとして課金される。Claude 3.7 Sonnetの場合、$15/MTok(100万トークンあたり)なので、思考予算を大きく設定すると、その分コストも増える可能性がある。

隠しコマンド(キーワード)

ここからが本題。Claude Code(Anthropicのコマンドラインツール)では、APIのようにbudget_tokensを直接指定する代わりに、プロンプト内の特定のキーワードで思考の深さを制御している。

どんなキーワードが含まれているかはAnthropicの公式ドキュメントには一部しか記載されていないが、実は以下のようなキーワードが存在する。

言語 最大予算
(31,999トークン)
中予算
(10,000トークン)
小予算
(4,000トークン)
英語 (english) think harder
think intensely
think longer
think really hard
think super hard
think very hard
ultrathink
think about it
think a lot
think deeply
think hard
think more
megathink
think
日本語 (japanese) 熟考
深く考えて
しっかり考えて
もっと考えて
たくさん考えて
よく考えて
長考
考えて
中国語 (chinese) 多想一会
深思
仔细思考
多想想
好好想

思考
スペイン語 (spanish) piensa más
piensa mucho
piensa profundamente
piensa pienso
pensando
フランス語 (french) réfléchis plus
réfléchis beaucoup
réfléchis profondément
réfléchis pense
réfléchir
ドイツ語 (german) denk mehr
denk gründlich
denk tief
denk nach
denk
denke
nachdenken
韓国語 (korean) 더 오래 생각
깊이 생각
심사숙고
곰곰이 생각
많이 생각
더 생각
잘 생각
생각
イタリア語 (italian) pensa di più
pensa a lungo
pensa profondamente
rifletti a fondo
pensa
pensa molto
rifletti
penso
pensare
pensando
riflettere

グループ分け

キーワードは3つのグループに分かれている。

  • 最大の予算グループ→最大31,999トークン分の思考が行える

  • 中予算グループ→最大10000トークン分の思考が行える

  • 小予算グループ→最大4,000トークン分の思考が行える

## キーワードの使用例
### 4,000トークンの思考
claude -p "このアーキテクチャの問題に関して考えてください。"

### 10,000トークンの思考
claude -p "このアーキテクチャの問題に関してよく考えてください。"

claude -p "このアーキテクチャの問題に関してたくさん考えてください。"

### 31,999トークンの思考(最大)
claude -p "このアーキテクチャの問題に関して熟考してください。"

claude -p "このアーキテクチャの問題に関して深く考えてください。"

実践的なTips

1. 段階的なアプローチ

まず"think"で試して、不十分なら"think more"、それでも足りなければ"think harder"と段階的に上げていく。

2. コストを意識する

思考トークンも課金対象。本当に深い思考が必要な場合のみ"ultrathink"を使う。

3. タスクに応じた使い分け

  • 簡単なバグ修正:think
  • アーキテクチャ設計:think deeply
  • 複雑なアルゴリズム最適化:ultrathink

なお筆者の場合は最大の効果を求めるために最大予算のワードしかしていない。直近では"ultrathink"を末尾に必ず付与するマクロを使用している

終わりに

拡張思考機能は、単に「Claudeに考えさせる」だけでなく、思考予算という概念で計算リソースを制御する仕組みを持っている。

Claude Codeはこの複雑な仕組みを、"think harder"や"ultrathink"といった直感的なキーワードで包み隠している。

次回Claude Codeを使うときは、ぜひ"ultrathink"を試してみてほしい。ただし、API利用時は課金額には注意を。Claude Maxプラン(使い放題)経由で使うのが一番お得だ。(布教)

参考リンク

Anthropic公式ドキュメント - 拡張思考
https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/extended-thinking
Claude Code チュートリアル
https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/tutorials#use-extended-thinking

変更履歴

2025/6/4追記

ローカライズの問題が解決したため記事構成を変更しています。
https://x.com/_fbbp/status/1929703328465973609

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