🔤
Golangで使われる省略された変数名一覧
はじめに
Golangのコードでは、短く省略された変数名がよく使われます。これは、Golangがシンプルで明確なコードを推奨するという設計思想に基づくものです。特に、以下のような省略された変数名が広く採用されています。本記事では、代表的なものを一覧形式で紹介し、それぞれの意味や使用例を解説します。
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ctx
(context)
意味: コンテキストを表すcontext.Context
型の変数。リクエストのタイムアウトやキャンセルなど、処理の中断を管理するために使われます。
例:
func doSomething(ctx context.Context){
// ctx を使って処理の中断を管理する
}
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cfg
(config)
意味: 設定や構成情報を格納するconfig
を意味します。アプリケーションやモジュールの設定値を扱う際に使われます。
例:
func initApp(cfg Config){
// アプリケーションの設定情報を扱う
}
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err
(error)
意味: エラーハンドリングで使われるerror
型の変数。Golang ではエラーチェックが非常に重要で、err
は標準的な変数名です。
例:
if err != nil {
log.Fatal(err)
}
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req
(request)
意味: HTTPリクエストや、任意の要求を表すための変数名。APIリクエストなどで多用されます。
例:
func handleRequest(req *http.Request){
// HTTPリクエストを処理する
}
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res
(response)
意味: HTTPレスポンスや、処理の結果を表すための変数名。リクエストと対になることが多い。
例:
func handleResponse(res http.ResponseWriter) {
// HTTPレスポンスを作成する
}
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db
(database)
意味: データベースの接続オブジェクトやクエリの結果を格納するための変数。データベース処理でよく使われます。
例:
func getUser(db *sql.DB, userID int) {
// データベースからユーザー情報を取得する
}
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buf
(buffer)
意味: バッファを表す変数名。データの読み書きに使われるバイトや文字の配列を格納します。
例:
buf := make([]byte, 1024)
n, err := file.Read(buf)
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tmp
(temporary)
意味: 一時的な値やファイル、オブジェクトなどを格納する変数名。処理の途中で利用される短命なデータに使われます。
例:
tmpFile, err := os.CreateTemp("", "sample")
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srv
(server)
意味: サーバーオブジェクトやサーバー関連の構成を表す変数名。HTTPサーバーやTCPサーバーなどで使われます。
例:
srv := &http.Server{
Addr: ":8080",
Handler: myHandler,
}
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usr
(user)
意味: ユーザー情報を格納する変数名。ユーザーネームやユーザーIDなど、ユーザーに関するデータを扱う際に使います。
例:
usr := User{Name: "John Doe"}
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id
(identifier)
意味: 一意の識別子(ID)を表す変数名。主にデータベースでレコードを一意に識別するためのIDを扱います。
例:
id := 123
user := getUserById(id)
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fn
(function)
意味: 関数を表す変数名。関数やクロージャを格納し、他の関数に渡したり、動的に実行する際に使用します。
例:
fn := func(a int, b int) int {
return a + b
}
result := fn(1, 2)
まとめ
Golangでは、短く簡潔な変数名が好まれる傾向があります。これは、コードをシンプルで読みやすく保つための文化ともいえます。ctx
や cfg
などの省略形を知っておくことで、他の開発者のコードを理解しやすくなり、自分のコードもよりGolangらしく書くことができます。
この一覧を参考に、Golangの省略形を使ったコードスタイルをさらに理解し、効率的に開発を進めていきましょう!
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