AndroidアプリをGoogle Playに公開するための事前準備まとめ ― DUNSナンバーでつまずかないために
✅ はじめに
個人や副業でAndroidアプリを開発していて、いざGoogle Playに公開しようと思ったら「申請で止まってしまった...」という経験はありませんか?
本記事では、Google Playでアプリを公開する前に必要な準備と、特に足踏みしがちな「DUNSナンバー取得」について、実体験ベースでまとめています。
これから申請する人の一助になれば幸いです。
✅ ステップ0:アプリ完成前にやっておくべき準備
アプリのコードが完成していなくても、以下の準備は先に進めておくことを強くおすすめします:
- Google Play デベロッパー登録
- キーストア(署名ファイル)の作成
- スクリーンショット・説明文・アイコン画像など申請素材の用意
中でも最初の壁になりやすいのが「Google Playのデベロッパー登録」です。
✅ ステップ1:Google Play デベロッパーアカウントの登録
登録はこちらから行います:
👉 https://play.google.com/console/about/
ここで選択を迫られるのが「アカウントの種類(個人 or 組織)」。
アカウント種別 | 説明 |
---|---|
個人 | 屋号や法人名がない個人向け。比較的簡単に登録できる |
組織(法人/個人事業主含む) | 屋号・ビジネス名で公開したい場合や複数人で管理する場合はこちら |
⚠️ 個人事業主でも「組織アカウント」で登録可能です(Google公式が認めています)
この「組織アカウント」を選ぶと、次のステップでDUNSナンバーの入力が求められます。
✅ ステップ2:組織アカウントには「DUNSナンバー」が必要
DUNSとは?
- 米国 Dun & Bradstreet(D&B)社が発行する企業識別番号
- 9桁の数字(例:123456789)
- 世界中の企業情報データベースとして活用されており、GoogleやAppleでも要求される
なぜ必要?
- Googleは「組織アカウント」の真正性を確認するためにDUNSナンバーを使用します
- 本人確認書類だけでは組織名の裏付けにならないため
個人事業主でも取得可能?
✅ 可能です。
- 「開業届」を提出している個人事業主であれば誰でも申請できます
- WebサイトがなくてもOK(備考欄で説明すれば対応してもらえます)
申請先はこちら:
👉 https://duns.tsr-net.co.jp/duns-web/index
Google Playに限らずApple Store登録もですが、 「その他の目的でDUNS Numberが必要」を選択しましょう。
基本的に必要となるDUNSナンバーは、提出する企業によって異なる物ではないので、シンプルな方法で取得するのがわかりやすいかと思います。
✅ ステップ3:DUNSナンバー取得の流れ(実体験ベース)
▶ 取得にかかる期間と費用(TSR公式ガイドより)
納期 | 料金(税別) | 備考 |
---|---|---|
30営業日(無償) | ¥0 | 在籍確認書類と開業書類が必要 |
7営業日(エクスプレス) | ¥15,000 | 急ぎの場合、有償で短納期取得可能 |
即時照会(既存DUNSがある場合) | ¥10,000 | 照会のみ。発番ではない |
- 支払い方法:クレジットカードのみ対応(VISA, MasterCardなど)
- 商業登記簿謄本や開業届などの証明書類が必要です(詳細は下記参照)
▶ 申請に必要な情報(TSRガイド準拠)
- 屋号(ビジネス名)
- 代表者氏名
- 所在地・電話番号
- メールアドレス
- 事業開始日(開業日)※開業届または確定申告書等で証明
▶ 申請時のポイント(重要事項抜粋 - TSRより)
- 登録名は英語表記(日本語表記には変更不可)
- 所在地は「実質本社」(登記上の住所でなく、業務実態のある場所)で登録されます
- データ更新にはタイムラグあり(Google連携まで月単位かかる場合も)
▶ 実際の流れ
- Webフォームで申請(10分程度)
- 自動返信メールあり
- 2〜5営業日でD&B担当から連絡(まれに確認電話あり)
- 内容に問題なければ審査が進行(発行時期は申込内容・選択プランにより異なる)
✅ 補足:個人アカウントで申請するという選択肢
比較項目 | 組織アカウント | 個人アカウント |
---|---|---|
表示されるデベロッパー名 | 屋号または法人名 | 本名(Googleアカウント名) |
DUNSナンバーの要否 | 必要 | 不要 |
登録手続きの難易度 | 中〜高 | 低(すぐ完了) |
アカウント管理 | 複数ユーザーで共有可能 | 基本的に1人(オーナー) |
後からの切り替え | 不可(新規登録が必要) | 不可(新規登録が必要) |
屋号でのブランディング | 可能 | 不可 |
- DUNS不要ですぐ登録可
- 個人名義でアプリ公開になる
- 複数人での管理やビジネス名での表示には不向き
- 途中で組織アカウントへ切り替えることはできません(新規アカウントが必要)
✅ まとめ
- Google Playの申請は「DUNSナンバー」でつまずきやすい
- 個人事業主でも組織アカウントは取得可能
- DUNS取得には時間がかかるため、早めの申請が重要!
- 組織での活動や屋号での展開を考えているなら、個人アカウントよりも組織がおすすめ
この記事がこれからAndroidアプリを申請する方の助けになれば嬉しいです。
※ 本記事は2025年7月時点の情報に基づいて執筆しています。最新の情報はGoogle Play ConsoleやD&B公式サイトをご確認ください。
◆ 執筆者:@evisu_dev
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