Dropbox Businessの始め方①
DropboxのBusiness版を組織に導入する際に最初に設定した方が良い箇所、後から変えると影響が大きい箇所を中心にまとめてみました。
Advancedプランで説明しているためプランによっては一部機能が異なる可能性があります。
管理コンソールの設定項目順に記載していきます。
チームのプロフィール
チーム名
デスクトップアプリを入れるとフォルダツリーの最上位にDropbox (チーム名)として表示されます。なるべく短めで特殊文字は使わないようにしましょう。
あとから変更はできますが
- 再同期が走りPCに負担がかかること
- ファイルパスが変わる
- (私の経験では)一部ユーザーでチームフォルダの残骸が残るケースがあった
など、ユーザーへの影響が多いので変更しない名称にすることをオススメします。
先行アクセス
一部の新機能は正式リリース前に開放して機能を試せます。
管理者のみ or チーム全体に反映させることができますが、全体に反映後は取り消し出来ないケースがあるので注意
認証
Dropbox自体で2段階認証を持たせたり、パスワード強度設定もできますが、どの組織もクラウドサービスの利用は増えていくと思いますのでシングルサインオン(IDaaS)を検討した方が良いと思います。
DropboxにはSAMLによるシングルサインオンが用意されているので、IdPとの設定を最初に行いましょう。
※SSO必須にした場合でもチーム管理者はパスワードでもログインができます。
(ログイン時に”Dropboxの資格情報でログイン”を選択)
SAMLが出来ない場合、Googleサインインの認証も選択できます。
デバイスの承認
PC、モバイルデバイス毎にDropboxアプリの利用台数を制限ができ、制限に達すると認証時にエラーがでます。
設定するのであればリプレースや故障入れ替え時に問題起きやすいので余裕を持たせましょう。
また、UEM/MDMなどでデバイス管理していてIdPと連携できているのであれば無制限にしてしまってもいいと思います。
複数のアカウント
会社と個人を一つのアプリで切り替えて使用ができます。
PCの場合、Dropbox (チーム名)とDropbox (個人)のフォルダが並ぶ形になります。
誤操作により個人アカウントへデータ移したりなどリスクの方が多いと思うので最初にオフにしましょう。
ただし、オフにしてもブラウザ上では設定できてしまいます。
ダイレクトにファイルを受け渡せる訳ではないですが個人利用を厳密に管理していくとなると共有設定、CASBなどのソリューションで対応していくことになります。
ドメイン
キャプチャについて
導入前に組織のアドレスでDropboxのアカウントがある場合に、組織の管理下へ移行を促すことができます。
既にどれだけDropboxアカウントがあるかを可視化するには最上位のEnterpriseプランになります。
共有
外部との共有のあり方を決めます。
長くなるので次回へ
リンク済みアプリと拡張機能
Dropboxと他のアプリの連携の許可ができます。
デフォルトは全てオンになっているので一旦オフにし組織として必要なものをオンにするとよいでしょう。
例としてZoomのクラウドレコーディングファイルをDropboxへ自動保存ができたりします。(Zoomのライセンスが必要)
Paper
数年前にDropboxを導入した組織の場合、PaperのファイルはDropboxファイルとは別のフォルダツリーとなっていましたが今後統合がアナウンスされています。
直近導入した組織は既に統合されていると思います。
Dropbox Paper の 2020 リリースとは?
ファイルリクエスト
アップロード用のリンクが生成できます。
ファイルリクエストのアップロード先を見ることはできないので外部や社内でも限られた人にしか見せたくないファイル収集に便利です。
※当然ながら設定したフォルダにアクセス権があるユーザーは見ることができます。
バックアップ
少し前にパソコンのバックアップ機能が追加されました。
デスクトップやドキュメント、ダウンロードなどのフォルダをDropboxに保存・同期ができるようになります。これにより、
- PC故障時のバックアップ
- リプレース時のデータ移動時間の短縮
-
デスクトップ上のファイル操作やダウンロードフォルダに落ちてきたファイル名などのアクティビティがDropboxに残る
など、ユーザー/管理者双方にメリットが多いので設定しましょう。
次回は今回書ききれなかった外部共有設定やフォルダ構成について書きたいと思います。
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